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今週のヘッドライン: 2018年01月 4週号

日常生活を支える地域運営組織 悩みに応え多様な事業 ―― 新潟県十日町市・株式会社あいポート仙田(1面)【2018年1月4週号】

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 中山間地域などで過疎高齢化が進む中、住民が集まって日常生活に必要なサービスの提供など課題解決に取り組む「地域運営組織」の設立や活動継続が推進されている。組織を法人化して実働を担う事例も現れ始めた。新潟県十日町市の株式会社あいポート仙田は、条件不利地で水稲15ヘクタールの管理を担う農業部門だけでなく、高齢者が対応できなくなった住宅の雪下ろしや、店舗運営による住民への生活用品の確保など地域維持に向けた多角的な事業に取り組む。人口が減少する農村で課題に対応する地域運営組織の展望と課題を探る。

(1面)

〈写真:「除雪など暮らしへの支援も欠かせない」と髙橋代表〉

TPP11署名へ 政府は国内手続き開始(2面・総合)【2018年1月4週号】

 米国を除く「環太平洋連携協定(TPP)11」が23日、最終合意した。参加11カ国は今後、3月8日にチリで開催する署名式に向けた準備を開始する。日本政府はTPP11の経済効果を強調。議論を主導し、米国の離脱表明から1年で新協定をまとめたことなども成果とする。ただ、かつてない高いレベルとなる農産物の自由化水準に変更はない。政府は2017年度補正予算などで国内対策を講じる方針だが、生産現場では影響懸念や先行き不安が漂う。新たな協定の発効には国会の承認が必要となる。国会は農家の不安を受け止め、TPP11の効果や影響などを十分に検証・審議する責務がある。

(2面・総合)

収入保険のシミュレーションの基準収入 ―― 規模拡大・収入上昇特例の反映が可能に NOSAI団体(2面・総合)【2018年1月4週号】

 今秋に加入受け付けが始まる収入保険への関心が高まる中、NOSAI団体は、新たに「規模拡大特例」や「収入上昇傾向特例」が適用された場合の基準収入を算定できるシミュレーションについて、ホームページ上での公開を始めた。


◆「規模拡大や収入上昇を考慮した基準収入の算定シミュレーションの提供について」はこちら  http://www.nosai.or.jp/nosai_kasou/171110Release.html

(2面・総合)

農家と「メェ~」コンビ ヤギ飼育 魅力を再評価 ―― 長野県伊那市・産直市場 グリーンファーム(7面・特集)【2018年1月4週号】

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 かつて日本の農村には多くのヤギが飼養されていた。しかし、60年ほど昔と比べて、わが国の生産農家数は現在約170分の1、飼養頭数は約40分の1まで減少。その一方で、近年はヤギの有用性や愛らしさへの再評価が進み、肉や乳といった生産物を得る畜産的利用だけでなく、耕作放棄地での雑草対策や愛玩目的での飼養を楽しむ人も増加中という。今、初心者を対象にした説明会なども開かれている。そうしたヤギの再評価の背景を知るために、飼育の実例などを取材した。

(7面・特集)

〈写真:「かわいがれば応えてくれる。ヤギはおもしろい」と目を細める小松さん〉

ドローン使った農薬散布 操縦不要の自動飛行が可能に(14面・資材)【2018年1月4週号】

 マルチローター式の小型無人航空機(ドローン)の産業利用が活発になり、農業分野でも水稲の薬剤散布を中心とした普及が期待されている。2016年度のドローンによる空中散布実施面積は684ヘクタールと少ないが、今後は増加が予想される。ユーザーやメーカーからは、オペレーターの負担軽減や効率的な散布のために、操縦不要で運航できる自動飛行の早期導入が求められている。これを受け農林水産省では、本年度中にも利用技術指導指針を改定し、今夏の防除シーズンには自動飛行が可能になる見込みだ。

(14面・資材)

施設トマト コナジラミ類に新型忌避剤 害虫の行動を制御 ―― 広島県立総合技術研究所(15面・営農技術)【2018年1月4週号】

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 施設トマトでコナジラミ類による吸汁害や病害の拡大を防ごうと、広島県立総合技術研究所では害虫を園地から遠ざける新型の農薬「害虫忌避剤」の実証試験を行っている。害虫の行動を制御して摂食や交尾などを阻害する仕組みで、既存の殺虫剤と比べて薬剤抵抗性が発生しにくいとされるのが特徴。天敵や授粉昆虫などに影響が少なく、害虫を捕食するタバコカスミカメと組み合わせるなど実用化に向けた防除体系の構築を進めている。忌避剤は内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム」(SIP)で研究機関や民間による共同研究により開発され、4月末の市販化を予定する。

(15面・営農技術)

〈写真:実証試験に参加する立花さん。「病害の発生を抑えたい」と話す〉

ドローンで損害評価を補完 被害全容を正確に把握 ―― NOSAI徳島(5面・NOSAI)【2018年1月4週号】

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 農業分野での活用が期待されている小型無人航空機「ドローン」。導入費用が比較的安く、圃場や建物などを手軽に空撮できることで、産業界でも導入が進む。NOSAI団体でも、農作物や園芸施設、建物など被害状況の把握や果樹園地の植栽図作成などでの活用事例が増えている。NOSAI徳島(徳島県農業共済組合)では、2017年度からドローンを本格的に導入した。水稲共済や園芸施設共済、建物共済で行う損害評価を補完する目的で活用し、迅速で適正な共済金支払いにつなげている。

(5面・NOSAI)

〈写真:ドローンを飛ばす本庄主査〉

食品リサイクル肥料の利用促進で資源有効活用、資材費低減に期待 ―― 農林水産省関東農政局が意見交換会(14面・資材)【2018年1月4週号】

 農林水産省関東農政局は23日、業者から発生した食品廃棄物などを再生利用した「食品リサイクル肥料」の利用促進に向けた意見交換会を開いた。食品製造業から出る野菜くずなどを肥料原料にすることで、地域資源の活用や資材コスト低減などに期待される。会場からは、土づくり効果などの利点が示された一方、原料の分別回収による品質向上や特性を理解した施肥技術など課題も挙がった。

(14面・資材)

ブドウ収穫後のハウスを活用 アスパラガス冬季出荷【福井県 1月4週号】

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 【福井支局】「3年目にしてようやく納得できるアスパラができたが、収量には満足していない」と話すのは坂井市三国町の川合芳彦さん(50)。ブドウ栽培用ハウスの有効活用として、国産品がほとんど出回らない1月上旬から3月上旬にかけてアスパラガスを栽培し所得増に取り組んでいる。

〈写真:根が長く伸びた根株を促成床に伏せ込む川合さん〉

経費削減、耕畜連携を推進 「備中牛」産地の担い手【岡山県 1月4週号】

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 【岡山支局】「父の代はホルスタイン種が多かったが、やるからには肉質の良い黒毛和種を育てたかった」と話す吉備中央町の河内雄一郎さん(28)。父の保雄さん(57)から経営を引き継ぎ、現在は肥育・育成牛250頭、繁殖牛100頭を飼養する。大半を黒毛和種に切り替え、肥育牛の自家産率は約95%に達している。

〈写真:年間で飼養する牛と地域の農家を合わせて約150頭に人工授精を実施する河内さん〉

高齢者や女性も使いやすく 「金物のまち」のアイデア農具【兵庫県 1月4週号】

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 【兵庫支局】「金物のまち」として有名な三木市では、毎年、新規性とデザインに優れた製品を三木金物ニューハードウェア賞に認定し、新製品の開発や新市場の開拓を支援している。2017年の受賞製品の一つ、腰を曲げないで草刈りができる「草刈りかっちゃん」は、これまでも数々の製品が受賞している株式会社ドウカンの農具だ。代表取締役の岡島正造さん(55)は「柄はアルミ製で軽く、交差部にバネをつけて、高齢者や女性も使いやすいように工夫した」と話す。

〈写真:2017年の受賞製品「草刈りかっちゃん」〉

関東・中部の農高で初 トマトでJGAP取得【栃木県 1月4週号】

 【栃木支局】県立宇都宮白楊高等学校(宇都宮市今泉)はこのほど、農業生産工程管理基準の一つ「JGAP」認証をトマト栽培で取得した。関東・中部地方の農業高校では初の快挙となる。昨夏から認証取得を検討し、時期的に最適と判断してトマトを選定した。

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〈写真:JGAP認証書を手に笑顔の生徒たち〉

防風林「空き巣対策だけでなく、住民連携は命の防衛線【2018年1月4週号】」

 ▼本紙の今週号で「空き巣の手口と対策」について専門家の解説を掲載した。昨年の暮れ、実家の老親が住む家屋に泥棒が侵入し現金数万円が盗まれた。「施錠せずに外出しても安心」との甘い考え方が災難を呼んだ。
 ▼近所への買い物などには表玄関は厳重に施錠しても、庭に面した裏口の木製扉についたネジ鍵を閉めなかった。「千丈の堤も螻蟻(ろうぎ)の穴を以(もっ)て潰(つい)ゆ」[韓非子]。想定された場所から泥棒は侵入せずに、手薄な箇所を見つけて犯行におよぶ。
 ▼箪笥(たんす)の中に財宝がうなっているようには見えないあばら家。過失があったとしても、年末年始に老夫婦がつつましく過ごす資金に手を出す窃盗犯に怒りがわいてくる。近年は農村でも宅地開発の増加で生活環境が変化し、「隣人を見たら泥棒と思え」の諺(ことわざ)は好ましくないけれど自己防衛は大事。
 ▼ホームセンターなどでは、人が近づくと点灯するセンサーライトや補助鍵など多様な防犯製品が販売されていて、用心のために使用するに越したことはない。取材先農家の敷地に入るやいなや、飼い犬にけたたましく吠(ほ)えられたことが何度もある。「呼び鈴」機能も併せ持つため、番犬はかなり有効な手段かもしれない。
 ▼一般世帯との混住化や農地流動化、働き手の多様化などにより、農村は大きく変化している。とはいえ、堅持せねばならないものがある。自治会など相互に助け合える住民連携だ。防犯だけでなく生存確認できる最終防衛線だからだ。


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