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今週のヘッドライン: 2018年02月 1週号

年間重点企画「米を作る 米を創る」 海外へ販路開く 専門店との信頼構築 台湾などに ―― 北海道むかわ町・小坂農園(1面)【2018年2月1週号】

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 人口減少や高齢化などの影響を受けて、国内の米の年間需要量は毎年8万トンずつ減少している。そんな中、海外に目を向けて新たな市場を開拓しようと取り組む生産者が増えている。北海道むかわ町花岡で水稲15ヘクタールを作付ける小坂農園では、輸出を販路の一つと考え、札幌市内の米卸と連携して台湾などに出荷。日本から現地のデパートで開かれる物産展にも出向いて売り込むなど、輸出先消費者の反応を確かめている。国内での販売と比べると販売利益の低さなど課題もあるが、海外需要を先取りできるよう、米卸との信頼関係を築きながら奮闘している。

(1面)

〈写真:訪れた利用客に米袋を手渡す小坂代表(右)〉

国内酪農基盤の回復急務 18年度の乳製品輸入枠 依然高水準(2面・総合)【2018年2月1週号】

 農林水産省は1月26日、2018年度のバターの輸入枠を前年並みの1万3千トンに据え置き、脱脂粉乳は堅調な需要などを踏まえて17年度当初比2倍超の2万7千トンに設定したと発表した。ともに5年連続で国際約束に基づくカレントアクセス分(現行輸入機会、CA)を上回る輸入となる見込み。国内の生乳生産量は回復の兆しが見えつつあるものの、18年度も前年を下回る見通しで、特に酪農家の高齢化や後継者不足が深刻化する都府県の生産基盤の回復が喫緊の課題となっている。酪農は安全・安心な牛乳乳製品の安定供給はもとより、地域営農の発展にも大きな役割を担っている。貿易自由化交渉や生乳改革などに伴う先行き不安を解消し、酪農家のニーズに即したきめ細かな支援の強化が求められる。

(2面・総合)

仲間とともに40年 田舎の暮らし唄い続ける ―― 山形県長井市・影法師(3面・暮らし)【2018年2月1週号】

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 1973年の結成以来、40年以上にわたって山形県長井市を拠点に、田舎暮らしの中から生まれる曲を作り歌い続けてきたフォークカルテットの影法師(「影法師」としては75年から)。例年春先には10日~2週間かけて国内単独ツアーを実施し、各地でファンを増やしている。メンバーは農家が中心ということもあり、遠藤孝太郎さん(バンジョー、ギター、65歳)と横澤芳一(よしいち)さん(ヴォーカル、ギター、65歳)は水稲「さわのはな」のほか、伝統野菜の「花作大根」や「行者菜」などを地域住民とともに生産し農業振興にも力を注いでいる。

(3面・暮らし)

〈写真:熱の入った演奏をする、左から遠藤さん、船山さん、横澤さん、青木さん〉

中山間地農業の経営を支える 見回り声掛け常に ―― 広島県・NOSAI広島(5面・NOSAI)【2018年2月1週号】

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 NOSAI広島(広島県農業共済組合)の共済委員(NOSAI部長)は、地域の事情に精通し、NOSAIと組合員農家を結ぶ不可欠な存在だ。広報紙や掛金納入通知書の配布をはじめ、建物共済や農機具共済の新規・継続加入の推進に努める。日頃から地元組合員への声掛けを大切にし、気付いた被害は申告を呼び掛けるなど、丁寧な対応で地元からの信頼は厚い。水稲やソバに獣害が多発する中山間地域で、農業共済制度の普及に力を尽くす庄原市と北広島町の共済委員を取材した。

(5面・NOSAI)

〈写真上:イノシシよけの柵を修理しながらNOSAI職員と話す田中さん(右)〉
〈写真下:2007年から共済委員を務める迫本さん(右)。NOSAI職員との情報共有を大切にしている〉

芽ネギ 鮮度・食感を維持 ―― 愛知県あま市・安藤農園 安藤博一さん(6面・流通)【2018年2月1週号】

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 名古屋市からほど近い愛知県あま市で、長ネギ品種を播種〈はしゅ〉してから3週間ほどで収穫する芽ネギを、園芸ハウス内で土耕栽培する安藤農園の安藤博一〈ひろかず〉さん(52)。芽ネギは柔らかい食感が楽しめる反面、傷みやすくデリケートな商材だ。新鮮な状態で消費者に食感を楽しんでもらうため、パッケージ内に経木を敷くなど、芽ネギが呼吸できるようにして品質維持を図るための工夫を施して市場に出荷している。

(6面・流通)

〈写真:デリケートな芽ネギを効率良く洗浄するため安藤さん自ら機械を製作〉

水稲 防除費を4割減 小まめな畦塗り/低速代かき ―― 鳥取県伯耆町・(農)伯耆の郷(11面・営農技術)【2018年2月1週号】

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 鳥取県伯耆町の農事組合法人伯耆の郷(広山美樹代表、72歳)は、栽培する水稲17.5ヘクタールで畦(あぜ)塗りや代かきなど小まめな圃場管理により、一発処理除草剤の効果を高めて後期除草を省略するなど、防除費用を約4割低減した。特に、代かきは浅水にして低速で作業し、均平化を徹底する。畦畔(けいはん)は乗用草刈機が使いやすいように幅を調整して省力化した。圃場管理を基盤に、鉄コーティング直播や鶏ふん肥料の利用など新技術の導入にも挑戦している。

(11面・営農技術)

〈写真:「畝は草刈りがしやすい幅を維持している」と広山代表〉

補正予算が成立 農林水産関係は4680億円 TPP対策などに重点(2面・総合)【2018年2月1週号】

 2017年度補正予算案が1日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。農林水産関係の総額は4680億円で、柱となる環太平洋連携協定(TPP)や日・欧州連合(EU)経済連携協定(EPA)の合意を踏まえた関連対策には合計3170億円を計上した。

(2面・総合)

10分でわかる収入保険のポイント 農水省が制度紹介の新動画(2面・総合)【2018年2月1週号】

 農林水産省は、収入保険制度のポイントを説明する新たな動画を作成し、ホームページ上で公開を始めた。生産現場で制度への関心が高まる中、図表や事例を交えて仕組みなどを解説し、正しい理解の周知につなげるのがねらいだ。

 ▼農林水産省ホームページ:収入保険制度の導入及び農業災害補償制度の見直しについて
  http://www.maff.go.jp/j/keiei/hoken/saigai_hosyo/syu_nosai/index.html

(2面・総合)

有害鳥獣対策 情報共有で未然防止【島根県 2月1週号】

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 【島根支局】益田市匹見町では、2013年から「鳥獣害被害対策委員会」が活動を開始。16年には地域自治組織「匹見下いいの里づくり協議会」が設立され、有害鳥獣対策に取り組んでいる。住民や行政と連携して集落環境を点検し、その情報を基に地図情報(GIS)を作成。環境診断を行うなどして、徐々に効果を上げている。

〈写真:侵入場所の把握や防護柵の状況を確認する集落環境点検〉

シカの動き知らせるシステム開発【岩手県 2月1週号】

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 【岩手支局】ニホンジカの食害対策として、大船渡市の地域おこし協力隊として活動する下地(しもじ)悠太(ゆうた)さん(31)が、野外設置する「鹿用モーションセンサー」を開発している。2016年に同協力隊に着任した下地さんは、モーションセンサーの開発を始めた。モーションセンサーとは、赤外線カメラを搭載した装置で、電源はソーラーパネルからとる。周辺の動作をカメラが感知すると、画像や位置情報がメールで送信される仕組みで、狩猟の効率化が期待されている。

〈写真:山中に設置したセンサー。赤外線カメラが動きを感知すると画像や位置情報がメールで送信される〉

ニーズに応えネギ周年出荷【宮城県 2月1週号】

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 【宮城支局】取引先からの通年安定供給を求める声に応えるため、ネギの周年栽培に取り組む加美町の「タカノー産業株式会社(高橋秀喜〈しゅうき〉代表取締役・63歳)」。高橋代表は「信頼関係を築くため、一年を通して良品質のネギを一定量出荷できるかが鍵」と話し、出荷量確保が難しい冬場の作業に力が入る。

〈写真:その日の出荷量に合わせて囲いネギを調製する〉

平核無柿の乾燥加工品 見た目良く味も良し【石川県 2月1週号】

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 【石川支局】「平核無(ひらたねなし)」柿を2.6ヘクタール栽培する能登町松波の西中農園(西中順治代表)では、柿の断面に着目し、輪切りにして乾燥させた加工品を「花柿(はながき)」と名付けて販売している。「見た目の華やかさもあり土産品としても人気があります」と販売加工担当の西中宏美さん(50)は話す。花柿は、2016年に「世界農業遺産 未来につなげる『能登』の一品」に選ばれ、能登の新たな特産品として期待されている。

〈写真:「電気乾燥機を使うことで衛生面もクリアできた」と西中さん〉

トウガラシの「キッチンリース」 見て楽し使って良し【新潟県 2月1週号】

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 【新潟支局】地元産のトウガラシを稲わらで編み込んだ「キッチンリース」を作製しているのは、妙高市上濁川の女性グループ「妙高雪女工房」。上越妙高駅や道の駅、地元の直売所で販売し、好評を得ている。このキッチンリースは、乾燥させたトウガラシをいつでも気軽に使えるようにと、所属メンバー5人で企画した。

〈写真:トウガラシを稲わらで編み込んだ「キッチンリース」〉

防風林「農村にだって多様な働き手、働き方がある【2018年2月1週号】」

 ▼政府の「働き方改革」に関する法制化が議論される中、国内の外国人労働者の数は昨年10月末段階で127万9千人、前年同期比18%と過去最多を記録したという。近年では、農業分野でも外国の人が圃場や施設で働く風景を目にする機会が多くなった。
 ▼思い起こせば約三十数年前の学生時代、高原野菜産地で収穫の援農アルバイトに夏休みの1カ月半ほど従事した経験がある。母屋とは別の棟に寝泊りし、賃金は1日当たり4千円弱と当時でも低賃金。3食付きで使い道も店舗もないため賃金の多くは手元に残ったが。
 ▼朝6時には圃場で作業開始、朝食・休憩後に再度圃場で作業、夕方6時に戻る生活。前半は子葉の間引きで腰痛に苦しみ、収穫に入ると段ボールの圃場外搬出に体力は消耗して、布団に入れば翌朝まで爆睡だった。
 ▼働いていた仲間には「青森のおばさん」と呼ばれる二人の高齢女性がいた。家事は嫁に任せ、毎年初夏から他県の産地に住み込みで働きリンゴ収穫が始まる頃に戻るという。「それで、家庭が丸く収まればいいんだよ」と話す津軽弁が耳に残るが、当時の自分には意味することは分からなかった。
 ▼各自がいろんな事情を抱えているのだから、成果だけを問う働き方など型にはめてはだめだ。重労働でも低賃金で雇える高齢者や学生・若者から、今は外国人に変化しただけなら進歩はない。改めて働き方改革や、外国人の技能実習制度などをもしっかり検証する必要がある。

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