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今週のヘッドライン: 2018年02月 4週号

豪雪惨禍 全容把握に鋭意 北陸地方を中心に園芸施設、果樹園地(1面)【2018年2月4週号】

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 日本付近に強い寒気が断続的に流れ込んだ影響で、今冬は全国的に気温が低く、北日本から西日本の広い範囲で降雪による被害が発生している。4日から13日にかけて、日本海側の特に北陸地方を中心に大雪が降り、福井市では積雪が140センチを超えるなど、1981年以来37年ぶりの豪雪。農林水産省によると、今冬の農業用ハウス等への被害は23都道府県で4700棟を超えている(23日現在)。福井県では除雪作業が進まず、被害確認の道も阻まれている。園芸施設や果樹園地の被害確認ができないなど、全容の把握には時間がかかる状況だ。今後も被害の拡大が懸念される中で、被災地域のNOSAIでは、共済金の早期支払いに向け、迅速・適切な損害評価の実施に全力を挙げている。

(1面)

〈写真:罹災状況をNOSAI職員(右)に説明する被災農家(福井市、写真提供=NOSAI福井)〉

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豪雪被害 本紙が全国のNOSAI に調査 ハウス・果樹など広範囲(5面・NOSAI)
【2018年2月4週号】

輸入米が全量落札 5年ぶりに10万トン(2面・総合)【2018年2月4週号】

 農林水産省は20日、ミニマムアクセス(最低輸入量、MA)米の2017年度第5回売買同時入札(SBS取引)結果を公表した。予定数量1万4898トンに対し、2万6千トン超の申し込みがあり、全量を落札。結果、17年度の合計落札数量は10万トンとなり、12年度以来、5年ぶりに年間枠(上限)に達した。

(2面・総合)

豪雪被害 本紙が全国のNOSAI に調査 ハウス・果樹など広範囲(5面・NOSAI)【2018年2月4週号】

積雪で滞る確認作業 被害申告を呼び掛け
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 昨年末から今月にかけ、北日本から西日本の広い範囲で低温や積雪による農業関係の被害が発生している。これまで雪が少ないとされた地域でもまとまった雪が降り、ハウスの倒壊や果樹の障害、樹体の枝折れなどに見舞われている。今冬の降雪による被害は、園芸施設や果樹、建物、農機具と広範囲にわたる。本紙が全国のNOSAIに問い合わせた各地の被害状況を中心に、園芸施設共済や果樹共済の仕組みを紹介する。

(5面・NOSAI)

〈写真:果樹の園地に雪が降り積もり「不知火(しらぬひ)」にも着雪した(愛媛県八幡浜市保内町、写真提供=NOSAIえひめ)〉

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豪雪惨禍 全容把握に鋭意 北陸地方を中心に園芸施設、果樹園地(1面)【2018年2月4週号】

徹底調査 キュウリ 仲間一丸でブランド維持 風味の強さ付加価値に ―― 埼玉県・JAちちぶ園芸部会(6面・特集)【2018年2月4週号】

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 日本では平安時代から広く栽培されてきたとされるキュウリは、時代の変遷に合わせて数多くの変化を遂げてきた。最近では高齢化などを要因に生産量が急激に減少する中で、価値の再発見や技術革新などの新たな変化も求められている。キュウリの技術開発や育種、流通に詳しい元・埼玉県農林総合研究センターの稲山光男さんにキュウリ栽培の変遷について聞き、各産地から将来の生産維持に向けたブランド化や生産性向上の取り組みなどを紹介する。

(6面・特集)

〈写真:従業員に樹の状態を説明する黒澤さん(右)〉

3月1日から「春の農作業安全確認運動」事故ゼロへ危険の洗い出しを(15面・資材)【2018年2月4週号】

死亡事故 機械作業が7割 必ずシートベルト着用

 農作業死亡事故の低減に向け、3月1日から「春の農作業安全確認運動」がスタートする。農林水産省は、5月末までの3カ月間を重点期間とし、安全対策の実施を呼び掛ける。2016年に発生した農作業死亡事故は312件と前年比で26件減少したものの、10万人当たりの死亡事故発生件数は16.2人と増加傾向にある。特に農業機械作業の事故が約7割を占め、乗用型トラクターの転落・転倒事故や歩行型トラクターに挟まれる事故などが依然多い。悲しい事故に家族が巻き込まれることがないよう、今のうちに危険要因の洗い出しなどを実施し、春作業に備えてほしい。

(15面・資材)

イチゴ 特栽「いばらキッス」 高品質 土耕で追求 ―― 茨城県小美玉市・浜野 博士さん(17面・営農技術)【2018年2月4週号】

菌床やカキ殻などでボカシ 育苗ハウスの換気に配慮

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 茨城県小美玉市佐才の浜野博士さん(55)は、イチゴの土耕栽培による良品生産を追求し、ブナマイタケの廃菌床やカキ殻などを使った堆肥を利用する他、育苗ハウスを屋根部も開口できるよう改良し、換気に配慮するなど独自の工夫を重ねている。また、ハウスに設置した環境センサーで、室温や地温、炭酸ガス濃度などを計測、数値をもとに灌水〈かんすい〉のタイミングを見極めるなど適時、適量の管理を行い、品質向上と経費削減につなげる。品種は県育成の「いばらキッス」を栽培し、化学肥料・農薬の使用を大幅に抑えて特別栽培農産物の認証も取得している。

(17面・営農技術)

〈写真:5年前から「いばらキッス」を栽培する浜野さん。「形の良さが特徴」と話す〉

ビジネス化 後押しへ農水省がシンポ 「農泊」持続可能な産業に(2面・総合)【2018年2月4週号】

地域の宝の発掘・活用が鍵

 「農泊」の推進に向けた機運が高まっている。農山漁村滞在型旅行の総称で、特に訪日外国人旅行者数が過去最高を更新し続ける中、観光客を地域に呼び込むことで農業・農村の活性化につながると期待されている。農林水産省が21日に東京都内で開いた「農泊シンポジウム2.0」では、地域の"宝"の掘り起こしやターゲットを絞った情報発信、旅行者視点からのサービスの提供などビジネス化に必要な課題を整理。持続可能な産業に育てていくには、地場産農産物や郷土食などを観光資源として最大限に活用し、地域が一体となって取り組んでいく重要性などが指摘された。農泊の推進を巡る状況や課題などを話し合った。

(2面・総合)

ロメインレタス 高品質・安定生産を実現【香川県 2月4週号】

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 【香川支局】「将来は日本一の産地にしたいと思っている」と話すのは、観音寺市豊南地区でロメインレタスを栽培する生産者グループ「ロメインぶきゃい」の近藤雅彰代表(40)。栽培基準を設け、ブランド「らりるれロメイン」の高品質・安定生産を実現したことから、認知度向上に努力している。現在の作付総面積は30ヘクタール、2年後は50ヘクタール、5年後は100ヘクタールが目標だ。

〈写真:ロメインレタスの直立した長細い葉は厚みがあり食感が良い。一般のレタスに比べ熱に強いので、加熱しても楽しめる〉

イチゴの新たな楽しみ方「いちごミルクのもと」【栃木県 2月4週号】

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 【栃木支局】着色料や保存料、香料などを一切使わず、「とちおとめ」と国産レモン果汁、砂糖だけで「いちごミルクのもと」を加工・販売するのは、真岡市境の野口いちご園。「1本180ミリリットルで、とちおとめ約450グラムを使っています」と園主の野口一樹さん(38)は話す。

〈写真:いちごミルクのもと。水や炭酸水で割るのもお薦め〉

雪の下にんじん 園児の食育に貢献【秋田県 2月4週号】

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 【秋田支局】積雪量の多さを生かし、越冬野菜「雪の下にんじん」を手掛ける横手市平鹿町浅舞の「農事組合法人豊前(柴田隆代表、構成員14戸)」。一昨年からは給食の食材として提供し、保育園児の食育に貢献している。

〈写真:ニンジンを掘り出す。撮影時の積雪量は150センチほど〉

サル対策の電気柵 ステンレス製ネットでアスファルトにも通電【広島県 2月4週号】

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 【広島支局】ハウス4棟でブドウを栽培する広島市安佐南区の猿滝農園・大迫良久さん(69)は、昨年8月にサル対策の電気柵を設置してから、被害を出していない。ハウスの周囲の土地はアスファルトで、通常は通電しにくい。大迫さんは、土木関係で仕事をしていたノウハウを生かし、電気柵が接する地面に、網戸に使用するステンレス素材のネットを敷き、アースとして針金をネットに這わせて通電させている。

〈写真:「サルは電気柵に手を掛けてびっくりしたのか、設置してからハウスに入らなくなりました」と大迫さんと妻の妙子さん〉

地下水活用でシイタケとクレソン栽培の生産性向上【岐阜県 2月4週号】

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 【岐阜支局】岐阜市次木(なめき)にある「岐阜なめきファーム」代表取締役の日比野誠二さん(48)は、取れたての菌床シイタケ、クレソンなどさまざまな野菜を栽培。菌床シイタケを栽培するハウスは空気膜が2層の構造で、ハウス内側の空気膜に屋根面から地下水を流し、一年を通して温度が15~20度になるよう工夫した。暖房費などの節約と快適な作業ができるという。また、その地下水で、同じハウス内で栽培するクレソンの圃場を湛水状態にして給水。水の流れがあると生育が良く、地下水の有効利用にもつながる。

〈写真:岐阜なめきファームの従業員と日比野さん(左端)〉

防風林「卓袱台を囲む暮らし 家族の絆にもつながる【2018年2月4週号】」

 ▼「東京物語」「麦秋」などを遺〈のこ〉した世界的にも評価の高い映画監督・小津安二郎氏の作品には戦後の庶民生活が描写されている。家族が炬燵〈こたつ〉や卓袱台〈ちゃぶだい〉を囲む夕食シーンは、山田洋二監督の「男はつらいよ」シリーズなどにも多い。
 ▼日本人にとって卓袱台を囲む団らんが戦後庶民の象徴だったはず。空気を読めない寅次郎の振る舞いで、和やかな雰囲気が一転。騒動に発展しそうな雲行きに、視聴者ははらはらし何故〈なぜ〉かおじちゃん一家の一員になった気分になってしまう。
 ▼30年ほど前の映画「家族ゲーム」(森田芳光監督)では、意思疎通が希薄な家族関係を横一列に並ぶ食卓で表現し話題になった。いまや、食事中でもスマートフォンを片手に電子空間での空虚な言葉のやり取りに熱中している老若男女も多く、横一列の食卓は現代社会の歪〈ゆが〉んだ実像と重なって見えるのは考え過ぎだろうか。
 ▼中・外食産業が好調だ。家族間の生活サイクルの違いや婚姻率の低下、核家族の増加などが要因として指摘されているが、「個(孤)食化」の傾向は着実に来ているようだ。回転寿司やファミレスの盛況さも、家族の団らんを目的にした週末の一大イベントだとすれば、むげに否定もできない。
 ▼数世代が寝食を共にし、農業を営む割合の高い農村部では、卓袱台を囲むのが日常の風景だろう。だが近い将来、小津映画を観て「どこの国の風景?」と首を傾げる世代が出現するとも限らない。


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