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今週のヘッドライン: 2018年03月 1週号

加工・業務用レタスに勝機 ―― 鹿児島県いちき串木野市・松田健さん(1面)【2018年3月1週号】

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 中食や外食産業の成長とともに加工・業務用野菜の需要が高まっている。レタス10.5ヘクタール、リーフレタス4ヘクタールなどを耕作する、鹿児島県いちき串木野市大里の農業生産法人・株式会社ゼロプラス代表の松田健さん(38)は、11月初旬から6月いっぱいにかけて全量を加工・業務用として連日2.5トン出荷する。長野県の野菜生産会社などでレタス栽培を約15年経験し、Iターンで独立就農。その当初から県内の青果卸と連携し、法人化とともに規模拡大を実現してきた。同市では、50ヘクタールに及ぶ水田の基盤整備事業が最終年を迎えたことから、松田さんに15ヘクタール規模の水田裏作レタス栽培のオファーが持ちかけられている。行政からの期待と後押しを受けつつ、産地化の目標に向けて水田での栽培技術の確立に励んでいる。

(1面)

〈写真:1~2月は計2ヘクタールでトンネル被覆する。「換気などの管理は負荷が大きいが、育ちに反映される」〉

全国連創立総会を開催 収入保険の実施主体(1面)【2018年3月1週号】

 収入保険の実施主体となる「全国農業共済組合連合会」(全国連合会)の創立総会が2月26日、東京都内で開催され、全国連合会設立に係る国への認可申請に必要な「定款の承認」や「事業計画の設定」など13議案を審議し、承認・決定された。今後、国による認可手続きなどを経て4月2日に設立する。

(1面)

2018年産米の県別作付け動向 前年並み7割強(2面・総合)【2018年3月1週号】

 農林水産省は2月27日、2018年産米などの都道府県別の作付け動向(第1回、1月末現在)を発表した。主食用米では36県が17年産並みとなり、増加傾向は6県、減少傾向は5県となった=表参照。米の生産調整は、18年産から行政による生産数量目標の配分が廃止され、生産者・生産者団体主導で需要に応じた生産に取り組む仕組みに移行したが、「総じて17年産と大きく変化する状況にはない」(齋藤健農相)との見方だ。ただ、実際の作付けはこれからで、最終的な生産量は天候にも左右される。また、特に17年産米の価格が上昇傾向にある中、不足感が強まる業務用など用途別需要への対応も大きな課題となっている。米の需給と価格の安定に向け、引き続き取り組みの強化が重要だ。

(2面・総合)

移住相談が最多 ふるさと回帰センター(2面・総合)【2018年3月1週号】

 地方暮らしを希望する都市住民と、自治体とのマッチングを担う認定特定非営利活動法人・ふるさと回帰支援センターは2月28日、2017年の移住相談件数が前年比25.5%増の3万3165件で、過去最高を更新したと発表した。地方への移住支援に取り組む自治体の増加などに伴い、相談会やセミナーの開催回数が増えていることなどが要因で、5年前(12年)の5倍を超える伸びとなった。強まる"田園回帰"の流れを移住・定住に確実につなげていく取り組みの強化が重要といえそうだ。

(2面・総合)

トマト 糖度別に3銘柄 ―― 福島県矢吹町・株式会社トロピカルトマト(7面・流通)【2018年3月1週号】

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 福島県矢吹町沢尻で高糖度トマトの生産・販売に力を入れる株式会社トロピカルトマトでは、収穫したトマトを糖度別に銘柄化し、差別化を図っている。1玉ずつ糖度計で測定し、9.5度以上を「トロピカルトマト」、10度以上を「プレミアム」などの名前で限定販売する。1~5月に出荷する1袋当たり(250グラム)500円以上の「プレミアム」を心待ちにする人も多く、生産が追いつかないほどの人気だ。取り組み当初は価格を理由に手を取ってもらえる機会も少なかったが、試食などを通じて認知度を向上。消費者の購買意欲を刺激しながら納得感が得られる作戦を打ち出すなどして売り上げを確保している。

(7面・流通)

〈写真:生育を確認する関根さん。例年は小玉傾向だが、今年は大きくなりそうだと期待する。〉

獣医師が発表 畜産経営支える技術(9面・家畜診療等技術全国研究集会)【2018年3月1週号】

 畜産の生産現場で診療活動に携わる獣医師が、診療技術に関する研究成果を発表する「平成29年度家畜診療等技術全国研究集会」(主催・全国農業共済協会)が2月22~23日、東京都港区で開かれた。宮崎県のNOSAIみやざき(みやざき農業共済組合)上松瑞穂獣医師ほかの「黒毛和種人工哺乳牛群に対する胃液移植の効果」が農林水産大臣賞を受賞。そのほか、農林水産省経営局長賞9点(うち吉田賞1点、奨励賞2点)、全国農業共済協会長賞11点が選ばれた(審査委員長・佐藤繁岩手大学教授)。農林水産大臣賞のほか、飼養管理の参考になる研究成果を紹介する。また、「子牛の外科学~基本と実践~」と題して帯広畜産大学の山岸則夫教授が講演した概要を紹介する。

(9面・家畜診療等技術全国研究集会)

推進の力は組合員との絆 NOSAI宮城(5面・NOSAI)【2018年3月1週号】

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 東日本大震災から7年。まだ復旧・復興が遅れている地域もある。NOSAI宮城(宮城県農業共済組合)の共済部長(NOSAI部長)は、地域農家の災害への備えに対する意識を持ってもらうため、共済加入の推進などに精力的に取り組んでいる。草刈りなど地域の共同作業への参加や、組合員との交流から学ぼうとする姿勢で、職務に当たる共済部長も多い。組合員との絆を深める大崎市の2人の共済部長を取材した。

(5面・NOSAI)

〈写真上:髙橋さん(左)は共済部長会長会の会長として、各共済部長の意見、質問を引き出すようにしている〉
〈写真下:NOSAI宮城の職員と話す曽根さん(左)。連携を密にして加入推進をする〉

人員配置を最適化 天候や作業時間などデータ蓄積 ―― 滋賀県近江八幡市・エコファーム石寺(13面・営農技術)【2018年3月1週号】

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 「勤めに出ている人が多くても、みんなで分担すれば農地が維持できる」と滋賀県近江八幡市の集落営農組織「農事組合法人エコファーム石寺」の小林鉄雄代表(66)。集落内水田の90%以上である80ヘクタールを集積し、米・麦・大豆を田畑輪換する。毎回の作業時間や人員、天候などをパソコンに入力し、作業別で整理して必要な人数を把握。通年雇用をせずに期間を決めて働く体制だが、年間の作業計画を立てて日程調整することで人員を確保する。農道・水路の管理なども含めて組合員約100戸の9割が営農に参加。忙しい春作業などは機械操作だけでなく運搬や補助も含めて人数を集中させることで効率化につなげている。

(13面・営農技術)

〈写真:「大まかな年間計画をつくって確認している」と小林代表〉

遠隔監視型システム活用 イノシシ群れごと捕獲が可能【愛媛県 3月1週号】

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 【愛媛支局】かんきつ栽培が盛んな西予市三瓶町では、近年、イノシシなどの増加による獣害が多発している。その対策として、三瓶町蔵貫地区を中心に活動する「イノシシM・U・A組合」では、ライブカメラを利用した遠隔監視型捕獲システム(ハンティングマスター)を活用。イノシシの効率的な捕獲を続けている。

〈写真:捕獲したイノシシは獣肉加工施設に持ち込むなど活用が期待されている〉

雪害から再起 良質イチゴ出荷【鳥取県 3月1週号】

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 【鳥取支局】2017年2月11日の大雪で、イチゴを栽培するハウスが倒壊した鳥取市青谷町の大石剛史さん(41)。同年7月にハウスを再建し、今年1月から市内のスーパーへ出荷を始めた。昨年の大雪では、施設内の設備も大きな被害を受けた。「ハウスを見て、大きなショックを受けた。イチゴの出荷途中での被害は残念だった。農業共済の園芸施設共済加入の必要性を痛感した」。

〈写真:イチゴの出来栄えに満足する大石さん〉

東日本大震災から7年 移転先で和牛繁殖が軌道に【福島県 3月1週号】

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 【福島支局】「震災以降は苦難の連続でしたが、やっと経営も落ち着いてきました」と話すのは、飯舘村から中島村へ移転し、和牛繁殖経営を再開した原田貞則さん(63)・公子さん(58)夫妻。現在、村内の別の牛舎を買い受け、親牛31頭、子牛25頭を飼育。採草地は5.5ヘクタールを元酪農家などから借り、稲わらは村内や隣の泉崎村から買い入れるなど、粗飼料に不自由しない経営を目指す。

〈写真:共に苦難を乗り越えてきた「はなこ」と原田さん夫妻〉

規格外の果実で多彩な加工品【山形県 3月1週号】

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 【山形支局】「新しい加工品のアイデアを考えて実際に形にするのは楽しい」と話すのは、鶴岡市西荒屋の佐久間真澄美さん(39)。夫の欣寿さん(39)、義父の欣三さん(64)と、主食用米約8ヘクタール、ブドウやサクランボなど6種類の果樹約1ヘクタールを栽培する傍ら、果実の規格外品を活用した加工品作りに取り組んでいる。

〈写真:「商品が増えるとうれしい」と佐久間さん〉

「イチゴようかん」で新たな楽しみ方を提案【栃木県 3月1週号】

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 【栃木支局】宇都宮市下小倉町の赤羽いちご園(園主・赤羽耕一さん=34歳)では、今年からイチゴようかん「BERRY BAR」を販売している。フルーティーな味わいのイチゴようかんに、「おいしかった。ようかんのイメージが変わった」「緑茶だけではなくコーヒーにも合う」などの声もあるという。

〈写真:BERRY BAR(1本税込み600円)と、あぶらとり紙(20枚入り)〉

防風林「取り残しのキュウリから、野菜の源流を知る【2018年3月1週号】」

 ▼昨夏、敷地の片隅に腐葉土を混ぜてキュウリ苗を植えた。そんな"にわか菜園"でも数本が実り、塩を振って冷蔵庫で一昼夜。翌日は新鮮な浅漬けで一杯。気長な生産工程はこれが最終目的だった。
 ▼以後、興味も薄れ数日が過ぎたある日、取り残した果実がズッキーニを一回り太くしたくらいに肥大し黄色く変色していた。そのまま口に入れたが、シャキシャキ感はなく適期収穫の大切さを実感したのだった。
 ▼特集企画の参考に『日本の野菜』(青葉高著)をひも解いたら、キュウリの祖先は6世紀頃に渡来していて、江戸期の『農業全書』(宮崎安貞著)にも紹介され比較的古い野菜とわかる。食する時期は黄色く熟してからで、今の緑色で細長い実は未熟果にあたるらしい。
 ▼キュウリを広辞苑で引くと「胡瓜」と漢字表記されている。が、どうも「こうり」としか読めない。他の書籍では、昔は「黄瓜(きうり)」(木瓜の説も)と表記していたらしい。早口言葉で「きうり」を繰り返すと「きゅうり」と発音するのが証し。
 ▼なぜ「胡」の文字を使うのか。「胡桃」や「胡椒」「胡麻」もそう。『広辞苑』で胡を引くと、中国西域を指す字とし、シルクロードを経て渡来したものに対して名を付したとする説もある。あの黄色く肥大した取り残しのキュウリが、古人(いにしえびと)にとっては収穫適期だったのだと思いをはせる。無粋な筆者は、自ら育てた細い緑色の浅漬けのほうがいい。冷えたビールによく合うからだ。

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