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今週のヘッドライン: 2018年04月 4週号

さらに農家に学び農家に返す 創刊70周年特別寄稿 歴代筆者の声(1面)【2018年4月4週号】

 農業共済新聞は、1948年の創刊から70周年を迎えた。歩み続けてきた道程〈みちのり〉には、基本法農政下の米増産から急転直下の減反政策、米価闘争、そして現在の「攻めの農業」を旗印にした農政改革へと続く。本紙が70年間、愚直にも一貫して持ち続けてきた思想は、「農家に学び 農家に返す」との現場主義だ。これまで本紙に登場いただいたさまざまな立場の方から、農業共済新聞への苦言・提言、そして応援の声を寄稿いただいた。

(内容は紙面で紹介しています)




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全国農業共済協会会長 髙橋 博


親しまれ 読み継がれる新聞に
ご愛読に感謝を込めて


 農業共済新聞は、1948(昭和23)年4月21日付の創刊号発刊から、本年で70周年、通刊第3219号を迎えました。当時の題号は「農業共済」(紙面はタブロイド半裁判、全4ページ)で、発行部数1万3千部からのスタートでした。
 当時、農業災害補償法が前年12月に施行され、各地で農業共済組合の設立が進められている中にあり、専ら制度に携わる役職員を読者層とした編集内容でした。その後、団体組織の基盤強化と組合員の増加に伴い、農家を対象とした経営と暮らしに役立つ総合農業情報紙として編集内容の刷新・充実を図り、1952(昭和27)年の第116号で「農業共済新聞」に改題し現在に至っています。
 このような中、NOSAI団体は、その名も新たに「農業保険法」の下、農業共済に加え収入保険も担う組織として、すべての農家の経営安定と発展を力強く支えていくことになりました。
 折しも、収入保険制度の実施等は、本紙創刊当時に抱えた新制度の普及、啓蒙等の要請と似た使命を再び本紙に求めているとも言えます。農業共済新聞もまた気持ちを新たに、幅広い農業者に経営安定のための羅針盤を差し示す大きな使命を帯びることになります。
 創刊から70年、日本農業は激動を繰り返し、大きく変遷してまいりましたが、この間、農業共済新聞は「農家に学び、農家に返す」を一貫とした編集方針とし、農業・農村からの視点を基本とした紙面づくりに徹してまいりました。今後もこの姿勢を継続し、読者に親しまれ読み継がれる新聞づくりに努力してまいります。
 これまで、長年にわたりご愛読いただいている皆さま、ご協力いただいた行政や関係団体の方々に、改めて感謝申し上げますとともに、今後ともなお一層のご支援をたまわりますようお願い申し上げます。
(1面)、(9面・特集)

日米首脳会談 新たな貿易協議開始へ毅然とした対応を(2面・総合)【2018年4月4週号】

 安倍晋三首相は18日、米国でトランプ米大統領と会談し、新たに「自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議」を開始することで合意した。会談では、安倍首相が環太平洋連携協定(TPP)は日米に「最善」とし米国に復帰を促したが、トランプ大統領は2国間協議を重視する意向を強調。新協議の場で、日米自由貿易協定(FTA)交渉の開始を迫ってくる可能性が高まった。日米の通商問題は、対日貿易赤字の是正を強く求める米国に、日本は防戦を強いられる格好となっている。ただ、農産物市場を巡る安易な譲歩は、国内農業・農村に深刻な打撃を与えかねない。政府には毅然(きぜん)とした対応の貫徹が求められる。

(2面・総合)

熊本地震から2年 復旧道半ば(2面・総合)【2018年4月4週号】

 最大震度7を2度(4月14日、16日)も観測した熊本地震から2年を迎えた。被災地では、今も約3万8000人が仮設住宅などでの生活を強いられており、被災地の早期の復旧・復興に向けた支援の強化・加速化が課題となっている。

(2面・総合)

麦共済 被害申告は収穫の前に(5面・農業保険)【2018年4月4週号】

 昨秋に播種した麦が出穂期を迎えている。麦は天候不良による影響を受けやすく、高温多湿の日本では作柄や品質が不安定になりやすい。出穂期から収穫期にかけて降雨が続けば、赤かび病や穂発芽が発生する恐れがあるなど油断は禁物だ。農業共済事業の麦共済には、4種類の引受方式があり、自然災害による収量の減少だけではなく品質低下も補償対象とする「災害収入共済方式」の加入が8割を超えている。被害の発生を確認した場合は、必ず収穫前に被害申告する必要があるなど注意が必要だ。麦共済の仕組みについて、共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・農業保険)

NOSAIにお任せください(34) 果樹園地の植栽図を無償提供 最適な加入プランを提示(5面・農業保険)【2018年4月4週号】

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 NOSAI岩手(岩手県農業共済組合)では、GPS(衛星利用測位システム)を用いて果樹の植栽図を作成、農家に無償で提供し営農支援に活用している。農家が品種や樹齢を容易に把握でき、経営計画の立案に使えるだけでなく、NOSAI団体にとっても収穫量を把握することで、農家に適した加入プランを示せるため、提案型の加入推進を実現している。農業指導機関でも利用され、改植計画に役立つなど、地域農業の振興に大きく貢献している。

(5面・農業保険)

〈写真:小澤さん(左)に植栽図の説明をする菅野副主幹〉

現場の活用広まるRACコード 薬剤抵抗性対策に有効(14面・資材)【2018年4月4週号】

 病害虫・雑草防除における薬剤抵抗性対策に、有効な農薬の分類「RAC(ラック)コード」の活用が現場で広まり始めている。殺虫剤や殺菌剤、除草剤に含まれる有効成分の作用機構(効果を示す仕組み)で分けて、数字などで示す。使用薬剤の選択に役立ち、ローテーション散布を効果的に実施できる。ここ10年ほどで、多くの県が防除暦や発生予察情報などに記載するようになり、生産現場への浸透を図っている。最近は一部の農薬ラベルでは表示も始めており、メーカー側も前向きに導入を進めている。

(14面・資材)

水耕で高糖度トマト 長期に安定生産(15面・営農技術)【2018年4月4週号】

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 静岡県三島市で廣瀬農園を経営する廣瀬和正さん(68)は、園芸用ハウス25アールで高糖度トマトを水耕栽培し、20段の長段取りで長期安定生産を実現している。EC濃度(電気伝導度)15を基準とした養液管理や側枝の3本仕立てで生育・樹勢を調節。糖度を高めるとともに生理障害を回避し、10アール当たり約10トンを収穫する。また、ICT(情報通信技術)を活用したモニタリングシステムを導入し、温度や炭酸ガス濃度などハウス内の環境を制御。データを元にした緻密な管理により、収穫末期まで安定した品質を確保する。

(15面・営農技術)

〈写真:ハウスで作業する廣瀬さん。樹は斜め誘引で、成長にあわせてひもを下げながら収穫していく〉

日本初バラの有機JAS 「食べられる」商品開発も【愛知県 4月4週号】

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 【愛知支局】「有機JASのバラを知って食べてみてほしい」と弥富市のベルバラ園・山田勝代表(61)。ベルバラ園は2012年にバラの有機JAS認証を日本で初めて取得した。現在、ハウス約16アールでバラ10品種を年間約9万本生産している。

〈写真:バラの成長を確認する山田代表〉

ギネス認定 高糖度のモモ栽培【大阪府 4月4週号】

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 【大阪支局】岸和田市包近町(かねちかちょう)の「マルヤファーム(松本隆弘代表=52歳)」では、高糖度のモモ栽培に取り組んでいる。「ほかの産地に負けない包近の桃ブランドを確立させたい」と話す松本さん。ネット販売をメインに、大阪市内のミシュランガイド掲載の有名飲食店やJAいずみの農産物直売所「愛菜ランド」に出荷している。

〈写真:花落とし作業をする松本さん。「常識にとらわれず、なんでも挑戦することが大切」と話す〉

子牛販売収入が倍増 日本短角種に黒毛和種受精卵【岡山県 4月4週号】

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 【岡山支局】高梁市玉川町の増原農地保全組合(栗本和克代表=79歳、組合員28人)では、放牧する日本短角種に約3年前から黒毛和種の受精卵を移植。放牧の副収入で、経営の安定を図っている。「黒毛和種の繁殖に切り替えたことで、子牛販売の収入は1頭当たり約2倍となった」と栗本代表は話す。

〈写真:「スタンチョンに入る習慣を付けるために、朝晩には少し餌をやる」と話す栗本代表〉

パワードウエア 雪かき作業軽減、効率アップ【福井県 4月4週号】

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 【福井支局】腰への負担を軽減するアシストスーツ(以下パワードウエア)が普及し始めているが、荷物の揚げ降ろし以外の利用はあまり知られていない。今冬、パワードウエアメーカー「ATOUN株式会社」(本社=奈良県奈良市)が雪かき作業を撮影した動画を発信したところ好評で、ウエアの新たな応用・開発のほか、農作業での活用が期待されている。

〈写真:パワードウエアを着用したところ〉

パート登録者が増加 JA道央が労働力確保で連携【北海道 4月4週号】

 【北海道支局】JA道央では、関係機関と連携して労働力確保に向けた取り組みを行った結果、パート登録者が増加する成果を上げた。17年7月、人材関連企業と連携し、ホクレンと石狩管内の三つのJA合同による「農業パートのオシゴト説明会」を札幌市で開催。114人の参加者があり、JA道央管内では27人がパート登録した。2年間でのパート登録は、札幌在住の若い主婦などにも広がりをみせている。

防風林「「農家に学び 農家に返す」精神は今後も【2018年4月4週号】」

 ▼農業共済新聞は本年4月、創刊70周年を迎えた。本紙の前身「農業共済」第1号の「発刊の言葉」には「この新聞を通じて、中央の動きを地方に反映し、地方の意思をまた中央に反映するための仲立ち......」とある。
 ▼当初の編集内容は、施行されたての農業災害補償法を全国に浸透させる目的とした色合いが濃い。題号に「新聞」の文字を入れたのは4年後の1952年だ。そもそも新聞とは英語「NEWS」の和訳。新しい出来事のみを伝えることが使命ならば情報媒体が多様化した今、テレビやラジオ、ネット配信でも用は足りる。だが本紙は新しさのみを追わず、記事のもつ「価値」を常に重要視してきた。
 ▼農家や読者が、今後の営農展開に踏みだす契機となりうる情報。「農家に学んで 農家に返す」の言葉を心に刻んで現場の声に耳を傾けた。これは今後も変えてはならない姿勢。いわば地方と地方の仲立ちなのだ。
 ▼十数年前、作業中に脚立から落下した高齢果樹農家が営農を断念するほどの大けがを負った。だが一念発起し低樹高仕立てに取り組み再起――との記事を掲載した。後に「同じ境遇の農家や他産地から何件もの連絡があり多くの仲間ができた」と連絡が入る。そこで気づいた。仲立ちたる私たちが、実は大切な価値を教えてもらっていることをだ。
 ▼AI(人工知能)など新技術が農業に押し寄せても、農を営むのは人間。効率性のみにとらわれず、新たな価値を見いだす農家をこれからも追い続けたい。

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