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今週のヘッドライン: 2018年05月 4週号

車両も人も徹底消毒 防疫にゲートを自作(1面)【2018年5月4週号】

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 韓国や中国、ロシアなどで口蹄疫の発生が相次ぎ、季節も夏に向かう中、家畜伝染病の侵入・まん延に備える防疫対策の重要性はこれまで以上に高まっている。小・中学生や国内外の関係者など、不特定多数の人を受け入れる酪農教育ファームの認証牧場では、飼養衛生管理基準の順守に加えて、独自の工夫で防疫対策に取り組む牧場も多い。宮崎県新富町新田で酪農を営む本部(ほんぶ)農場では、出入りする車両と人に消毒剤を散布する手作りのゲート=左写真=を整備して二段構えの防疫体制を構築する。口蹄疫の発生から8年。あの悲劇を繰り返したくないと取り組んでいる本部昇代表(67)を取材した。

(1面)

〈写真:「消毒液を作る手間が大幅に減った」と話す本部代表〉

TPP11法案熟議なきまま衆院通過(2面・総合)【2018年5月4週号】

 米国を除く11カ国による環太平洋連携協定(TPP)11の関連法案が24日、衆院本会議で与党などの賛成多数で可決された。承認案も18日に衆院を通過しており、TPP11をめぐる国会論戦の場は参院へと移る。この間、衆院での審議は、今国会での早期成立を目指す政府・与党主導で進み、熟議には程遠い状況となった。さらに承認案は、憲法の規定上参院で可決されなくても承認となる。しかし、米国が参加するTPPと、参加しないTPP11は国内への効果や影響などが大きく異なる。米国との新たな貿易協議も控える中、参院は生産現場はもとより国民が抱く不安・懸念を払しょくする議論を尽くす責務がある。

(2面・総合)

ジビエ振興へ 農水省が認証制度制定(2面・総合)【2018年5月4週号】

 農林水産省は18日、適切な衛生管理や流通規格などに取り組む野生鳥獣肉(ジビエ)の食肉処理施設を認証する「国産ジビエ認証制度」を制定した。流通するジビエの安全性の向上と透明性の確保を図ることで、ジビエに対する消費者の安心感を高め、消費拡大につなげるのが目的だ。

(2面・総合)

大豆共済 伸びる需要 経営安定を支援(5面・農業保険)【2018年5月4週号】

 大豆の播種期が近づいている。農林水産省が食用大豆の需要見込みについて加工業者などに行ったアンケートによると、今後の国産大豆の需要量は増加する見込み。価格、品質、供給量の安定化が求められている一方、大豆は天候不順や湿害の影響を受けやすい。近年は豪雨も多発しており、減収を補償する大豆共済で経営の安定を図ることが重要だ。大豆の需要動向や大豆共済の仕組みなどについて、共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・農業保険)

NOSAIにお任せください(35) 農家を結ぶ農機具リサイクル NOSAIの仲立ちで安心感(5面・農業保険)【2018年5月4週号】

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 NOSAI熊本(熊本県農業共済組合)では、農機具を売買したい農家同士を結ぶ農機具リサイクルの場を提供している。広報紙「ひのくに」と農業共済新聞「くまもと版」に農機具の状態を示す情報や写真、農家に譲る際の最低価格などを掲載。購入希望者が専用はがきなどで申し込む。NOSAIは購入希望者の一覧を出品者に報告するが、売買の交渉・契約には介入せず、本人同士で行う仕組みだ。農家サービスの一環で出品者、購入希望者ともに手数料は不要。NOSAIが仲立ちすることで安心して売り買いができると人気を集めている。

(5面・農業保険)

〈写真上:広報紙を手にする村上さんとNOSAI職員〉
〈写真下:収穫を楽しみにしながらコンバインの調子を見る山野さん〉

酪農教育ファーム活動が20周年 現場の視点で次の世代へ(11面・特集)【2018年5月4週号】

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 酪農教育ファーム活動が7月で20周年を迎える。酪農家戸数が減少を続ける中でも認証牧場は300前後を維持し、最近では後継者や大学生、高校生ら若手が積極的に参加するなど活動がさらに活発化している。国内の食育活動としても先進的に取り組み、全国各地の酪農家や教育機関が協力して活動拡大や質の向上を図ってきた。発足当初から活動を継続している牧場の取り組みや巡る情勢を紹介する。

(11面・特集)

〈写真:「命はみんながもっている大切な宝」と話す克己さん。受け入れを20年以上続けてきた〉

蜂の活動期が到来 刺されない対策を(3面・暮らし)【2018年5月4週号】

 夏を思わせる暑さを感じる日が増え、今季の農作業が本格的になっている地域も多いだろう。外での作業が増えると、虫刺されなどのけがに気をつけなければならない。ここでは、都市部と農村部を問わず営巣し活動する蜂に焦点を絞り、その生態や刺された際の処置などを、自然生物の専門家で環境学習指導を行う、セルズ環境教育デザイン研究所の西海太介代表に教えてもらう。

(3面・暮らし)

ドローンを利用した薬剤散布 自動操縦が可能に(12面・資材)【2018年5月4週号】

 マルチローター式の小型無人航空機(ドローン)を使った空中散布で、「自動操縦」が認められた。ドローンによる空中散布実施面積の大幅な増加や、効率的な作業を求めるユーザーの声などを受け、農林水産省が「空中散布における無人航空機利用技術指導指針」(以下、指導指針)を改定し、5月1日に施行されたことによる。自動操縦については、生産現場からオペレーター単独での運用を望む声が一部であったものの、改定指導指針でも安全運航の観点からナビゲーターの配置が義務付けられた。コントローラーを使った遠隔操作と同様に、散布作業の監視徹底や不測の事態への対応など複数人体制で安全を確保する。

(12面・資材)

活用広がる「メッシュ農業気象データ」栽培支援の構築へ(13面・営農技術)【2018年5月4週号】

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 気温や天候の変化による農作物の減収や品質低下の回避、生育予測に基づく作業適期の把握などを可能にするため、農研機構が開発・運用する「メッシュ農業気象データシステム」を活用した技術開発が進んでいる。同システムは予測を含む1キロ四方に区分した地域の日別気象情報を提供するもの。2017年度の利用登録は研究機関や大学、民間企業など191件。既にレタスの生育シミュレーションに基づく出荷予測システムのほか、鳥取県では水稲の出穂日・収穫適期予測などの活用事例もある。現在、水稲の高温障害の早期警戒や病害発生予報、追肥量の算出など栽培支援システムの開発も進められており、実用化に向けて期待が大きい。

(13面・営農技術)

〈図:新潟県周辺の2016年8月の平均気温分布図(農研機構資料から)〉

ASIAGAP 青果物15品目で取得【神奈川県 5月4週号】

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 【神奈川支局】2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて農業生産工程管理(GAP)が注目されている。秦野市戸川にある「秦野いとう農園」の伊藤隆弘さん(59)は、18年1月にスイートコーンやトマトなど青果物15品目でASIAGAP(Asia Good Agricultural Practice)の認証を取得。作業の安全や経営面でのメリットを実感している。

〈写真:認証品目のナスの手入れをする伊藤さん〉

有機JASトマト 品質に高い評価【北海道 5月4週号】

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 【北海道支局】有機JAS認証を受けたトマトを生産し、加工・販売まで一貫して取り組む士別市のイナゾーファーム(谷寿彰代表=35歳)。付加価値の高いトマトは、消費者から高い評価を得ている。トマトジュースは、昨年11月にJAL(日本航空株式会社)の国内線ファーストクラスの機内食に採用。今年4月には士別市のふるさと納税返礼品にも採用された。

〈写真:トマトを収穫する江美さん。樹上で真っ赤に完熟させてから収穫する〉

イチゴハウスのネズミ退治"まかせてニャ"【宮城県 5月4週号】

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 【宮城支局】山元町の嶋田春男さん(68)と寺澤裕子さん(43)親子がイチゴを栽培する鉄骨ハウスに2年前、猫が現れた。東日本大震災の影響で急増したネズミを駆除し始め、飼い始めて1年後、ネズミはハウスに寄り付かなくなった。猫がイチゴに触れることはないが、衛生面での配慮は欠かさない。イチゴの仕分けやパック詰めの作業場には決して猫を入れず、寄生虫の感染を防ぐ駆虫剤の投与を徹底する。

〈写真:ハウスでくつろぐ4匹(写真提供=寺澤さん)〉

耐雪性能が向上 鳥取型低コストハウス【鳥取県 5月4週号】

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 【鳥取支局】「鳥取型低コストハウス」の改良に向けた強度試験・管理研修会が、県園芸試験場(北栄町)でこのほど開催された。従来の鳥取型低コストハウスは、口径31.8ミリ、厚さ1.6ミリに対して、アーチピッチ(パイプ間)が70センチ。今回提案されたハウスは、厚さ1.4ミリに対してアーチピッチが60センチで、全体のコストとしては同程度だが、強度面で差が出る結果となった。耐雪性能は、実験値では前者が1平方メートル当たり46キログラム、後者が同54キログラムで、どちらも一般的に普及しているパイプハウスよりも高い性能がうかがえた。

〈写真:強度実験で倒壊重量に達したパイプ〉

農家BAR 長崎市に7月オープン【長崎県 5月4週号】

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 【長崎支局】島原半島の農産物を使ったドリンクや料理を農家自身が提供する「農家BARNaYa」が今年7月に長崎市にオープンする。経営するのは、雲仙市国見町の農家・渕上桂樹さん(34)。「消費者に農業をもっと身近に感じてもらえるよう、バーを島原半島の農業の発信の場にしたい」と話す。

〈写真:ドリンクを手に渕上さん。店の内装は納屋をイメージした〉

防風林「雑木林が支える伝統農法いつまで・・・【2018年5月4週号】」

 ▼地元雑木林の落ち葉を使い伝統農法を維持し続ける埼玉県南西部地域の活動を描いたドキュメンタリー映画「武蔵野~江戸の循環農業が息づく~」(原村政樹監督)の試写会が現地で開かれ出向いた。
 ▼この農法維持が強風による土壌流亡防止なども果たしている、と2年前の本欄でも紹介した。昨年3月に「武蔵野の落ち葉堆肥農法」として農林水産省の「日本農業遺産」に選定されている。映画は3年間をかけて、地元農家や落ち葉堆肥の源となる平地林と関わる人々を追い続けた渾身〈こんしん〉の作品。
 ▼同地域における江戸期の開拓は、短冊状に地割りし畑と家、林を交互に配置。区画が互いに接する平地林を共有利用させた歴史を今に残す。冬枯れで落ちた葉を家族で籠いっぱいに拾い集め積み上げ、ローダーでの切り返しを3年。完熟堆肥を施し野菜類を作る若夫婦を中心にした家族経営と、落ち葉を敷いて特産サツマイモの伏せ込み育苗を営々と続ける熟練農家が主役。
 ▼樹木を維持する人々や間伐材で工芸品を作る職人、住民ボランティアによる落ち葉収集活動で支える伝統農法。主題はここにある。畑を調査した土壌学者が「こんな肥よくな土壌は珍しい」と驚く場面が印象的。
 ▼土層の最も下の土から始まる継承の堆積が土質を変えた。試写の帰途、幹線道路から外れて雑木林を歩いた。日が傾きかけた風景は、畑越しに宅地開発による家並みと平地林を切り開いた工場予定地のフェンスが続いていた。

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