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今週のヘッドライン: 2018年06月 1週号

棚田で「井内米」 景観維持と収益どっちも(1面)【2018年6月1週号】

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 日本の原風景とも称される棚田は、国土や生物生態系の保全など多面的機能が評価される一方で、作業効率の悪さから耕作放棄される地域も多い。愛媛県東温市の井内地区では、約500枚の水田が点在し、棚田を形成している。同地区の農家10人で構成する農事組合法人「サンライズ井内」では、棚田の景観維持と収益向上を目的に、食味重視で栽培した米を「井内米」と称してブランド化。田植えや稲刈りなどのイベントを通して地域資源・棚田の魅力を広く伝えて地域活性化につなげている。

(1面)

〈写真:棚田を見渡せる圃場で土の感触を確かめる角谷代表〉

収入保険の保険料率決定 最高補償の農家負担は1.08%に(1面)【2018年6月1週号】

 農林水産省は5月30日、2019年1月からスタートする収入保険制度の保険料率を正式に決定した。同日開催の食料・農業・農村政策審議会農業保険部会で算定方法が諮問・答申され、農家が最大補償を選択した場合の保険料率は、2分の1の国庫負担後の保険料率(農家負担分)で1.080%となった。料率決定を受け、制度を担うNOSAI団体では、全国各地で開催中の説明会なども活用し、これまで以上に農家への丁寧で具体的な制度説明に全力を挙げる。

(1面)

18年産米都道府県別作付け動向 前年並み34に(2面・総合)【2018年6月1週号】

 農林水産省は5月30日、2018年産米などの都道府県別の作付け動向(第2回、4月末現在)を発表した。主食用米では34道府県が17年産並みとなり、増加傾向は6県、減少傾向は7都府県となった。前回(第1回、1月末現在)との比較では、17年産並みが2減り、減少傾向が2増えた(増加傾向は増減なし)。ただ、都道府県別の動向では、米の主産地である新潟や秋田、福島、岩手などが増加傾向となっており、引き続き米の需給と価格の安定に向けた取り組みが課題となる。

(2面・総合)

NOSAI 山形 新規就農者をサポート 地域もり立て信頼関係(5面・NOSAI部長)【2018年6月1週号】

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 NOSAI山形(山形県農業共済組合)のNOSAI部長は、地域農家のリーダーとして組合員と強い信頼関係を築きながら、加入推進や制度普及に尽力している。それぞれの地域で農業体験を通して新規就農者を増やそうとする試みや、排水路の整備や草刈りなど地域農業の振興に取り組む米沢市と川西町の2人のNOSAI部長を訪ねた。

(5面・NOSAI部長)

〈写真上:近所で熊が出没し、NOSAI職員と情報を収集する手塚さん(左)〉
〈写真下:職員から広報紙を受け取る情野さん(左)〉

アスパラガス苗株生産 高品質・安定生産を長期継続(6面・流通)【2018年6月1週号】

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 良質米産地からアスパラガス産地として近年、定着しつつある新潟県新発田市。アスパラガスの苗株を中心に生産する星野農園代表・星野龍一さん(54)は、近隣農家8戸と連携した苗株生産団体「アスパラガス招集会」を結成し、年間10万株をベンダー(仲卸業者)を通じて全国のホームセンターや種苗会社に出荷している。同会の中では最も多い2ヘクタールで約3万株を生産する星野さんは、メンバーの指導やベンダーとの価格交渉も担当し、会全体の生産意欲を向上させた。良品の安定生産を長期にわたり継続することで、産地の信頼獲得に貢献している。

(6面・流通)

〈写真:3月下旬に播種し、4月末~5月初旬に移植した苗株。「畑は約1ヘクタール、反当たり約3千株作る」と星野さん〉

河川敷を草地活用 高い粗飼料自給率確保 生産費低減(9面・営農技術)【2018年6月1週号】

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 酪農と和牛繁殖の乳肉複合経営に取り組む、福岡県直方市永満寺の農事組合法人楠木酪農生産組合(松野竜大組合長、44歳)は、河川敷40ヘクタールでイタリアンライグラスや飼料用ヒエを生産し、高い粗飼料自給率を確保。イタリアン収穫後に伸びる野草や法面(のりめん)の刈り草も利用するなどコストを抑えた経営を実践している。効率的な作業を考え、大型機械を導入するほか、専任の従業員を配置。冠水の危険や堆肥を散布できないなど栽培では不利な面もあるが、適期刈り取りに努めることで品質の高い牧草を確保している。

(9面・営農技術)

〈写真:遠賀川の河川敷に広がる草地。大型のモアーコンディショナーで収穫する〉

住まいの中のカビ対策 湿度コントロールと掃除法がカギ(3面・暮らし)【2018年6月1週号】

 水回り、エアコン、押入れ、寝室......。梅雨どきから夏にかけて、住まいのあちこちでカビがはびこり始める。カビの発生を防ぎ、減らすにはどうしたらよいか、また、生えてしまったカビにはどう対処すればよいのか、「All About家事・掃除・子育てガイド」の藤原千秋さんに聞く。

(3面・暮らし)

獣害対策を市街地住民が支援【富山県 6月1週号】

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 【富山支局】朝日町では、里山地区(6地区)の取り組みを市街地区(4地区)が支える形で、町ぐるみの鳥獣害対策を展開している。南保(なんぼ)地区高畠集落では、耐雪型侵入防止柵などの点検管理を住民が週に1度実施し、市街地の地区住民が電気柵維持管理協力金で活動を支援している。

〈写真:侵入防止柵の点検管理。メッシュパネルの上に設置した電気柵に草やツタが接触すると漏電して効果が出ない。先手を打って雑草を除去する重要なパトロールだ〉

酪農の経験生かし捕獲獣の食肉加工【徳島県 6月1週号】

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 【徳島支局】那賀町の中川修さん(77)は、捕獲したシカやイノシシを食肉に解体処理する施設「中川食品」を2017年3月に自ら設計・建設した。同町朴野(ほうの)で酪農を営んでいたが、現在は息子の裕司(ひろし)さんに経営を移譲。酪農で培った飼養管理の技術を生かし、地元の猟師がわなで捕獲したシカやイノシシを一定期間飼育した後、同施設で食肉に加工している。

〈写真:「県内に7カ所あるジビエ処理加工施設や県と提携して、大手メーカーと交渉して販売量と販路の拡大を目指しています」と中川さん〉

夏場に高品質・安定生産 葉物野菜の培地冷却型養液栽培システム【愛媛県 6月1週号】

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 【愛媛支局】四国中央市具定町の加藤一夫さん(61)は、施設栽培に培地冷却型養液栽培システム「オーガベンチャー」を導入し、夏場に高品質の葉物野菜を安定的に栽培することに成功、取引先から信頼を得ている。オーガベンチャーは、愛媛県と株式会社西田興産(大洲市)の共同開発で、土を使わない固形培地と養液で野菜の施設栽培をするシステム。固形培地の中の温度調整パイプに冷却水や温水を流し、根域の温度調節を可能にしている。

〈写真:6本の温度調整パイプが培地温をコントロール〉

蜂蜜の卸販売を起業 島根ブランド拡大へ【島根県 6月1週号】

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 【島根支局】「蜂蜜は季節や地域、花、木によって味が違います。多くの方に島根の蜂蜜を知ってもらい、ブランド化したいですね」と話す松江市青葉台の泉智加さん(31)。養蜂に携わりながら、県産蜂蜜の卸販売会社「いち花」を起業し、県内外へ蜂蜜の魅力をPRしている。

〈写真:「気軽に蜂蜜を手にしてもらいたいですね」と泉さん。商品は1瓶650円〉


巻取機を考案 バインダー紐再利用で節約【長崎県 6月1週号】

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 【長崎支局】繁殖和牛31頭を飼育する松浦市福島町の金子秀幸さん(37)は、バインダー紐(ひも)を巻き取る機械を自作し、紐の再利用で経費を削減している。収穫した稲をまとめる際に使用した紐をほどき、再度結び合わせて機械で巻き取り、ある程度巻き上がったらラップで巻いて完成。完成した紐は、ミニロールベーラーで使用する。

〈写真:力の弱い人でも簡単に使えるバインダー紐の巻取機〉

防風林「基本を守ること、その連続が大切では【2018年6月1週号】」

 ▼米国の大リーグで18年間、第一線に立ち続け多くの記録を樹立したシアトルマリナーズのイチロー選手(44)が、球団の特別アシスタントに就任し今季を含め今後の活躍はもう見られないかもしれない。彼は基本の練習をストイックなほど繰り返す姿勢を崩さず、他の大リーガーたちも敬意を払うほど。
 ▼柔道の高段者から「習い始めは"投げた後に相手の袖(引手)は離すな"と教えられる。だが練習で海外選手はもとより日本代表級の選手でも順守する者は少ない」と聞いたときがある。相手のケガを回避する基本動作、この意識なく柔の道を究めたと言えないそう。
 ▼今夏は猛暑との予報だ。米の品質低下を警戒した深水管理や適切な肥培管理、慎重な水田観察など、普及機関などから「基本技術の励行」の呼びかけがあるはず。内容はまさしく「基本のキ」。プロ農家ならば指示されなくても当然の対処技術なのだが、気の緩みで痛手を被ることもままある。
 ▼規模拡大とともに、細やかな葉色観察や追肥が行えず不稔(ふねん)や白色粒発生を抑えられない場合も。例年通りの気象なら問題にもならなかった基本技術の不徹底が、取り返しのつかない事態を招いては泣くに泣けない。
 ▼年間に百数十試合も行う野球選手と違い、水稲農家は年に1度の真剣勝負、経営委譲までの数十回が限度。しかも対戦相手は作物と土、毎年姿を変える気象。田植えはほぼ終了し、収穫までのイニングはまだ中盤、まだ先は長い。

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