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今週のヘッドライン: 2018年06月 2週号

働きやすさを優先事項に 女性だけの農業生産法人ウーマンメイク株式会社(1面)【2018年6月2週号】

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 女性だけを構成員とする農業生産法人の細やかな経営展開が、地域の中で存在感を増している。大分県国東市安岐町のウーマンメイク株式会社(平山亜美代表、29歳)は役員、従業員のすべてが女性。リーフレタス4種を水耕栽培し、独自ブランドで、関東や県内のスーパーなどに販路を広げる。休憩所やトイレなど施設面の充実のほか、育児や介護などそれぞれの事情に対応できる柔軟な勤務体系を整備し、地元の女性を積極的に雇用。社名に込めた「次の時代は女性がつくる」との思いを前面に出し、女性が第一線でビジネス展開できる農業形態を目指す。

(1面)

〈写真:苗の植え付け作業。成長に合わせ、播種から出荷まで2回植え直す。左が平山代表〉

農地バンク停滞で集積鈍化 農水省は利用拡大へ対策強化(2面・総合)【2018年6月2週号】

 農林水産省は1日、2017年度に農地中間管理機構を通じて新たに担い手に集積された農地は、前年度比1割減の1万7千ヘクタールだったと発表した。機構を介さないものも含めた新規の集積面積全体でも前年度を下回り、担い手の農地利用率は55.2%と伸び率が鈍化した。政府は、23年度に担い手の利用率8割目標の実現に向け、機構関連事業の活用強化など機構の利用拡大の取り組みを加速化させるとともに、来年の制度見直しに向けた検討に着手する。農家の高齢化が進む中、担い手への農地集積・集約化は重要な課題だ。ただ、目標達成のためだけの強引な集積・集約化は意欲ある高齢・小規模農家の排除につながりかねない。地域合意を基本に丁寧な対応が求められる。

(2面・総合)

改正土地改良法成立 耕作者の意向反映強化(2面・総合)【2018年6月2週号】

 事業参加資格がない貸借農地の所有者や耕作者を「准組合員」とし、土地改良区の運営に参加できる新たな仕組みを規定した改正土地改良法が1日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。土地改良区の運営に耕作者の意向がより反映されるようにするのが狙い。准組合員は議決権や選挙権はないが、総会での発言が可能で、組合員との間で賦課金・夫役の一部を分割して負担できる。2019年4月1日に施行される。

(2面・総合)

食で育む豊かな心 農業体験 各地の活動(3面・暮らし)【2018年6月2週号】

 6月は各地で重点的に食育活動が促進される食育月間。農家による農業体験の受け入れは、農業・農産物の価値だけでなく、交流を通じて地域の文化などを学ぶ機会となる重要な活動だ。受け入れを通じて食育に取り組む各地の農家女性に、体験の重要性について意見を聞いた。

(3面・暮らし)

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写真左:菅野瑞穂さん/福島県二本松市/きぼうのたねカンパニー株式会社(水稲・野菜など)
写真中央:西山美貴さん/山口県美祢市/有限会社梶岡牧場、NPO法人きららの里(和牛繁殖・肥育一貫)
写真右:吉井ネリ子さん/長崎県松浦市/NOSAI県北グリーンレディース会長(稲作)

収入保険 今秋から加入申請手続き開始 類似制度との関係周知へ(5面・農業保険)【2018年6月2週号】

 2019年1月からスタートする収入保険制度を正しく理解してもらおうと、NOSAI団体では全国各地で説明会を開催するなど制度内容の周知に向けた取り組みを強化している。特に、農業共済制度や野菜価格安定制度など類似制度との関係では、収入減少を補てんする機能を持つ事業は選択加入となる一方、固定資産の損失を補てんする園芸施設共済(施設内農作物は除く)や、野菜価格安定制度のうち価格下落時の出荷調整を支援する事業など、補てん対象が重ならない事業は同時に加入できることなどについて丹念な説明に取り組んでいる。農業経営のリスクへの"備え"をより万全にするには、収入保険制度とこれら事業を組み合わせての加入が重要だ。収入保険制度と類似制度の関係について共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・農業保険)

獣医師職員の採用説明会 診療状況など発表も(5面・農業保険)【2018年6月2週号】

 NOSAI協会(全国農業共済協会、髙橋博会長)は2~3日、獣医学系大学の学生を対象としたNOSAI団体獣医師職員の採用説明会を開いた。2日は東京都武蔵野市の日本獣医生命科学大学、3日は神奈川県相模原市の麻布大学で行われ、両会場合わせて58人が訪れた。

(5面・農業保険)

先手必勝の病害虫対策 有機JASコマツナを周年栽培(9面・営農技術)【2018年6月2週号】

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 茨城県つくば市手子生で有機JAS認証のコマツナを軸にハウス25棟(62.5アール)で経営する伏田直弘さん(39)は、病害虫の発生前から徹底した圃場管理を基盤に、薬剤散布を抑えつつ安定生産を実現する。害虫の発生源となるハウス周辺の雑草は抜き取りを頻繁に行い、防虫ネットでの侵入防止など基本管理を重視。先手を打つ防止策を積み重ねることで、天敵導入などの効果も十分に生かせている。

(9面・営農技術)

〈写真:「雑草一本が大被害の要因にもなる。ハウスの周りもきれいにするのが最重要」と伏田さん〉

年商1億円の桑ビジネス【山梨県 6月2週号】

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 【山梨支局】市川三郷町で桑6ヘクタールを栽培し、桑製品の製造・販売を手掛ける株式会社「桑郷(くわのさと)」〈韓成旼(ハン・ソンミン)代表取締役社長=40歳〉。2017年度には荒茶生産量15トンと年商1億円を達成し、山梨を拠点に全国や海外に向けた事業を展開している。

〈写真:「自分の住む町が良くならない限り、自分が良くなることはない。事業を通じて地元を住みよい、輝く町にするお手伝いができれば」と韓社長(写真提供=桑郷)〉

少量多品目の野菜 切れ目なく出荷【香川県 6月2週号】

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 【香川支局】農薬や化学肥料をほとんど使用しない野菜栽培に、2012年から取り組む高松市香川町の営農集団「真鍋女子会」。少人数でも賄えるよう、少量多品目を生産し、地元の産直市に切れ目なく出荷。認知されるまでに5年を要したが、販売量は当初に比べ倍増した。

〈写真:「新しい作物は、まず1年間試験栽培して作り方を独学で勉強します」と横山さん〉

有用植物が600種以上自生 薬草の聖地を先進地に【福井県 6月2週号】

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 【福井支局】高浜町では、同町関屋に「青葉山麓研究所」を2013年に設立し、学術的に有用な植物が多数自生する青葉山の環境保全を基盤に薬草事業を展開。6次産業化や栽培技術をリードする薬草栽培の先進地を目指している。

〈写真:ゴシュユの実(写真提供=青葉山麓研究所)〉

水稲畦際農法 株間広げて増収【石川県 6月2週号】

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 【石川支局】志賀町矢駄の管部朗(すがべ・あきら)さん(59)は、2012年から「畦際(あぜぎわ)農法」と呼ばれる方法で水稲14ヘクタールを管理し、自身の慣行栽培と比較して、10アール30キロ以上増収させている。

〈写真:1条空けて苗をセットし、田植えをする管部さん〉

雑穀の機械移植を実証へ ポット苗田植機など応用【岩手県 6月2週号】

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 【岩手支局】機械化による雑穀生産の作業負担軽減を目指し、二戸農業改良普及センター(三田重雄所長)では、雑穀苗の機械移植作業の実証を計画。軽米町にある水稲育苗センターのビニールハウスで育苗が行われている。

〈写真:播種板を使ったイナキビの播種作業〉

防風林「農地のトイレは女性にとって大問題【2018年6月2週号】」

 ▼「男性はどこでもできるから気にしなくていいけれど、女性にとっては大きなことなのよ」――厠〈かわや〉・手洗い・便所、要するにトイレ問題のこと。農作業の最盛期に地元女性を臨時雇用する際、離れた園地に用が足せる場がないと敬遠されがちという。
 ▼東北地方の果樹産地で女性農業委員が就任早々、行政に要望したのがトイレ設置への助成だった。十数年前のこと、圧倒的な男性社会の中で、案の定「くだらない」と男性委員から拒否され、言い放ったのが冒頭の弁。その後も粘り強く交渉してようやく要望が通る。
 ▼農業女子が増えた現在は、意識改革なったかというとそうでもなさそう。簡易トイレを扱う企業の方の弁では「必要性は理解いただけるが、費用の件になると腰を引く」のだという。機械や農薬、肥料への投資は生産性に直結するが、妻や女性従業員などへの"気配り投資"は効率や利益に直結しない、との思考なのか。
 ▼アジア某国に農業視察したとき、隣との仕切りがなく床板に四角く開いた穴を見て、「ここではできない」と我慢。「男ならどこでも」というわけにはいかない。例え人けのない茂みや野山の側道でも気が引ける。そもそも見つかれば軽犯罪法違反になってしまうのだ。
 ▼多くの産業分野で人手不足、男女を問わず若者に農業へ参画してもらうには、労働環境は「いの一番」に配慮すべき課題と思う。この園地トイレ整備提案に、「不謹慎。くだらない!」と憤慨する読者はいよう。そんな人には言ってやりたい。「くだったらどうするんだ?」と。

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