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今週のヘッドライン: 2018年07月 1週号

団結し支え合う"よそ者"新規就農者が地域守る ―― 山梨県北杜市「のらごころ」(1面)【2018年7月1週号】

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 新規就農する若者が増えている。農林水産省によると2016年に新規就農した49歳以下の数が3年連続で2万人を超えた。その一方で、数年で離農するケースもあるようだ。県外出身の新規就農者を中心に構成する山梨県北杜市の共同出荷グループ「のらごころ」(本部:高根町)では、地元スーパーでの共同販売・出荷や個人向けの宅配といった活動を通じて、メンバー各自が理想とする農業スタイルの確立を目指し、継続可能な経営と地域農業の振興を図っている。

(1面)

〈写真:箱詰め作業をする伊藤代表(右)と、今年から仲間に加わった犬飼農enの犬飼 啓郎(ひろお)さん〉

NOSAI全国連第1回総会 収入保険の方針確認(1面)【2018年7月1週号】

 NOSAI全国連(全国農業共済組合連合会)は6月26日、東京都内で第1回通常総会を開いた。収入保険制度の実施主体として今年4月に47の都道府県農業共済組合・連合会を会員に設立された組織で、総会では事業規程の一部改正や基準保険料率の設定などの議案を審議、原案通りすべて全会一致で承認された。
 髙橋博会長は、全国10万経営体加入の早期達成に向け、「引き続き説明会等に取り組むとともに(7月から順次導入する)タブレット端末機材(携帯型通信端末機材)も活用しながら本格的な戸別推進に取り組んでいくことが必要」と強調。今秋からの加入申請開始を控え、制度説明を徹底していく方針を確認・共有した。

(1面)

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収入保険実施へ首相・農相が期待 挑戦する農家を後押し(2面・総合)
【2018年7月1週号】

2017年度酪農全国基礎調査 増産意向が拡大(2面・総合)【2018年7月1週号】

 中央酪農会議(中酪)は6月26日、2017年度に実施した酪農全国基礎調査結果を発表した。生乳需給がひっ迫傾向にある中、北海道・都府県ともに「増産予定」の酪農家が増えていることが判明。特に都府県は10年前の2倍となる24%に拡大した。一方、増産の障害には、高齢化の進展や労働力不足、乳価・飼料価格への不安感などが挙がった。国内酪農は都府県を中心に農家戸数・飼養頭数とも減少に歯止めがかからず、乳製品の輸入依存度を高めながら国内の牛乳・乳製品需給の安定を図る状況となっている。生産現場が抱える課題にきめ細かく対応し、増産を後押しする環境づくりを急ぐ必要がある。

(2面・総合)

TPP11関連法成立 米要求「断固拒絶」を内閣委が付帯決議(2面・総合)【2018年7月1週号】

 米国を除く11カ国が署名した環太平洋連携協定(TPP)11の関連法が6月29日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。すでに国会は協定を承認しており、国内手続きは完了となる。政府は年内の協定発効に向け、参加国への働き掛けを強める方針だ。ただ、生産現場の先行き不安・懸念は依然強く、特に7月に予定される米国との新たな貿易協議への影響も懸念される。参院内閣委員会は28日、法案採決に当たり、「TPP合意水準を上回る米国からの要求は断固として拒絶し、わが国の国益に反するような合意は決して行わない」との付帯決議を採択した。

(2面・総合)

収入保険実施へ首相・農相が期待 挑戦する農家を後押し(2面・総合)【2018年7月1週号】

 NOSAI全国連(全国農業共済組合連合会)が6月26日に開催した第1回通常総会には、来賓として齋藤健農相が出席し、2019年1月からスタートする収入保険制度の機能発揮に大きな期待感を示した。
 また、総会後には、制度創設に関わった与野党の農林幹部や政府関係者、農業関係団体の役員などを招いた「収入保険発足の夕べ」が開かれ、安倍晋三首相からメッセージが寄せられた。

(2面・総合)

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【2018年7月1週号】

食の大切さ子供たちに伝える ―― 足立区・宇佐美一彦さん(3面・暮らし)【2018年7月1週号】

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 「出前授業や農園見学を通じて、子供たちに感謝の気持ちを持ってもらいたい」と話す、東京都足立区辰沼の宇佐美一彦さん(56)。家族でコマツナを中心に栽培し、その多くを地元の学校給食に納品している。子供たちへの食育にも力を入れていて、自身の農園で体験授業を開くほか、自ら学校を訪れて出前授業を実施。都市農業を通じて、子供たちに食や命の大切さを伝え、豊かな心の育成にも貢献している。

(3面・暮らし)

〈写真:コマツナを束ねる宇佐美さん。長年の経験から一度で1キロに束ねることができる〉

NOSAIみやざき 一層重要な橋渡し役に(5面・NOSAI部長)【2018年7月1週号】

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 NOSAI部長は、NOSAIと農家を結ぶ不可欠な存在として、農業共済制度の普及に力を尽くしている。日頃からのコミュニケーションを重視した丁寧な対応は、組合員からの信頼確保に欠かせない。宮崎県内のNOSAI団体は来年4月の1組合化に向けて検討・協議を進めており、制度や地域の事情に精通するNOSAI部長の役割は重要視されている。NOSAIみやざき(みやざき農業共済組合)を訪ね、自らの知識や体験を元に集落内の組合員に制度の大切さを伝える宮崎市と川南町のNOSAI部長を取材した。

(5面・NOSAI部長)

〈写真上:NOSAI職員との情報共有を大切にしている堀口さん(左)〉
〈写真下:NOSAI職員と水稲の生育を見る福元さん(左)〉

サクランボ 容器を再生紙製に変更 結露による品質低下防ぐ(6面・流通)【2018年7月1週号】

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 山形県山辺町元宮でサクランボ3.3ヘクタールを栽培する多田農園の多田耕太郎さん(63)は、ダイレクトメールを送付し農園を身近に感じてもらうほか、容器をプラスチック製から再生紙製に変更し、クール便での出荷の際、結露による品質低下を防ぐ工夫に取り組んでいる。顧客の意見にきめ細かく対応することで、満足度を向上させ、現在は年間約8千万円を売り上げ、年間10%ずつ伸ばし、さらなる増収を見込む。

(6面・流通)

〈写真上:結露しても容器が水分を吸収することで品質を維持する〉
〈写真下:収穫の近づくサクランボを念入りに作業する多田さん〉

モモ「せん孔細菌病」多発の恐れ 観察で被害最小限に 雨で広がる前に病斑除去を(11面・営農技術)【2018年7月1週号】

 今年はモモの難防除病害「せん孔細菌病」の多発が東北から中国・四国まで広範囲で懸念されている。果実に穴があき、商品価値を損なうなど経営に深刻な打撃をもたらす。春と秋に防除を実施していても病原が残っている地域もあり、降雨などでのまん延に警戒を強めている。被害を最小限に抑えるため、引き続き園地の注意深い観察や早期の対応が求められる。

(11面・営農技術)

所得向上・雇用創出に貢献【岩手県 7月1週号】

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 【岩手支局】岩泉町内の畑わさび生産組合5団体・関係機関・行政で組織する「岩泉町わさび生産者連絡協議会(馬川竹夫代表=67歳)」が、2017年度東北農政局「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」の優良事例に選定された。農家の所得向上と雇用の創出が地域活性化につながる取り組みとして評価されている。

〈写真:株分け作業をする馬川代表〉

もち麦「ダイシモチ」の販路開拓へ【栃木県 7月1週号】

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 【栃木支局】佐野市高橋町で麦8ヘクタールを作付ける金井猛弘さん(56)は昨年、8ヘクタールのうち2ヘクタールでもち麦「ダイシモチ」を播種し、このほど刈り取りを済ませた。ダイシモチは、四国農業試験場(現農研機構・近畿中国四国農業研究センター)が開発したもち性の強い裸大麦。精白米の約30倍の食物繊維が含まれ、健康志向の女性に人気が高いという。「県内での知名度がまだ低い品種のため、販路開拓が当面の課題」と金井さん。麦のほかに栽培する野菜とともに、インターネット通販や市内スーパーなどで販売する予定だ。

〈写真:ダイシモチを手に金井さん。来年産に意欲を示す〉

ジャガイモ掘取機を開発 選別作業も乗車で【長崎県 7月1週号】

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 【長崎支局】雲仙市愛野町で農業機械を扱う株式会社フジシタ(藤下實一代表)が、ジャガイモの収穫作業を省力化する自走式乗用型ジャガイモ掘取機「ブルガール」を開発した。ブルガールは、ジャガイモを掘り出し、拾い上げていく機械。4人まで乗車でき、コンベヤーで運ばれてきたジャガイモの選別作業が座ったままできる。掘り上げ・選別・コンテナに移す作業を一度に行えるため、作業時間は10アール当たり2時間半程度と時短にもつながる。

〈写真:乗車したまま選別できる「ブルガール」〉

株式会社設立、廃園に歯止め 柿産地守る若い力【島根県 7月1週号】

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 【島根支局】出雲市平田地区は、県内の「西条」柿生産量の約7割を生産する一大産地。同地区で、柿の生産と加工を行う「柿壺株式会社」を設立した小松正嗣さん(36)は、高齢化などで耕作ができなくなった園地の積極的な受け入れと、独自ルートによる販路開拓など、収益確保と会社の安定経営を目指している。

〈写真:従業員の前職は、ミュージシャンや料理人などさまざま(中央が小松さん)〉

大学生の八百屋さん 県産野菜の魅力発信【鳥取県 7月1週号】

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 【鳥取支局】「旬と食卓を結ぶ」をコンセプトに週1回、鳥取市街地で八百屋を開いている鳥取大学在学生の西岡大穂(だいほ)さん(20)。同大学の学生らと協力して、農家から直接仕入れた新鮮な野菜を地元市街地の消費者に提供する八百屋「旬むすび」の代表を務める。SNS(会員制交流サイト)を利用し、写真映えするディスプレーレイアウトで並べた商品写真を載せるなど、学生ならではの目線で農産物の魅力発信に努めている。

〈写真:買い物客との交流を楽しむ西岡さん〉

防風林「急速な人口減にこれからの農村対応は【2018年7月1週号】」

 ▼「日本人は将来、絶滅危惧種として登録される存在になるかも――」。国立社会保障・人口問題研究所がまとめた「日本の将来推計人口」を基にした予測では、40年後の人口は9千万人を下回るとし、さらに800年後には、日本列島内に6千人ほどになるという。
 ▼『未来の年表』の筆者・河合雅司氏は、この状況を冒頭の"絶滅危惧種"と表現したが、SFじみて実感がない。総務省公表の日本の総人口(2017年)では1億2670万人と7年連続の減少。うち日本人は1億2464万人で前年比約37万人の減少は、大都市の一つが消滅したのと同じ。
 ▼厚労省の人口動態統計(17年)も、出生数(94万6千人)と死亡数(134万人)の差である自然増減数(39万4千人)の減少幅は過去最大となった。河合氏は、加速度的に進む出生率低下と高齢化は、消防や警察、防衛などに従事する若者の激減を呼び、「静かなる有事を招く」と強調する。
 ▼高度成長期の首都圏に乱立した団地群は核家族化の象徴だったが、今や独居高齢者が目立つ状況。評論家の寺島実郎氏は講演で「都会に住む高齢者と農村部の人的な相互交流によって、新たな展開が見いだせるのではないか?」と提案する。
 ▼少子・高齢化を見越す人工知能やロボット開発もいいが、高額で無機的な介護支援より血の通う「老・老協調」の方が、高齢者の生きがい対策や地域活性化に役立つだろう。絶滅危惧種となる前に、都市と農村の民族大移動があっていい。

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