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今週のヘッドライン: 2018年10月 1週号

収入保険の加入申請スタート 経営安定を総合的に補償(1面)【2018年10月1週号】

 収入保険制度にかかる加入申請手続きが1日、全国一斉に始まった。青色申告を行っている農業者を対象に、品目にとらわれず、経営努力では避けられない収入減少を補償する全く新しいセーフティーネットで、高収益作物の導入などチャレンジも後押しする。加入意向を示す農業者が日増しに拡大する中、NOSAIでは、引き続き生産現場における制度内容の周知を徹底するとともに、戸別訪問などを通じて積極的な加入を促していく方針だ。

(1面)

収入保険・私の選択(1)木村博昭さん ―― 青森県つがる市・水稲、ネギ(1面)【2018年10月1週号】

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 収入保険制度の導入に伴い、農家は既存の経営安定に資する類似制度を続けるか、収入保険制度に加入するか、自身の経営状況などに応じてより優位性の高い制度を選択できるようになる。青森県つがる市木造で水稲30ヘクタールとネギ80アールを栽培する木村博昭さん(61)は現在、水稲は農業共済と収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)に、ネギは野菜価格安定制度にそれぞれ加入しているが、より幅広いリスクに対応する収入保険制度に魅力を感じ、移行する考えという。本紙では今後、農家の「選択」をテーマにした連載企画(不定期)をお届けする。

(1面)

〈写真:収入保険に加入を決めた、木村さん〉

日米首脳会談 関税交渉入りで合意(2面・総合)【2018年10月1週号】

 安倍晋三首相は9月26日、米・ニューヨークでトランプ米大統領と会談し、新たに日米物品貿易協定(TAG)の交渉入りで合意した。米国がちらつかせる自動車などへの追加関税の発動をひとまず回避する代わりに、2国間交渉入りに引きずり込まれた格好で、今後日米自由貿易協定(FTA)交渉へと変質する可能性もある。さらに日本は農産品の関税扱いについて「環太平洋連携協定(TPP)の水準が最大」との立場だが、共同声明の文言は、日本の立場を「尊重する」にとどまり、米国との交渉は防戦一方になる恐れがある。ただ、TPPの水準でも国内農業への大きな打撃が懸念される中、さらなる譲歩は生産現場が容認しない。政府は、国内農業を犠牲にしないとの強い交渉姿勢で対応する必要がある。

(2面・総合)

台風常襲地の"安心経営"の要 ―― NOSAI沖縄(5面・NOSAI部長)【2018年10月1週号】

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 全国で台風による大雨や突風の被害が頻発している。その中でも台風の接近数が全国で最も多い沖縄県全域を管内とするNOSAI沖縄(沖縄県農業共済組合)では、農業委員などの役職を兼任しながら共済部長の責務を担う農家が多い。制度への理解醸成や被害申告の徹底を周知する窓口としての役割も大きく、台風などによる被害発生時でも早期に営農再開が図れるよう取り組んでいる。沖縄本島中央に位置する金武町と恩納村で共済部長として地域農業を支える共済部長を取材した。

(5面・NOSAI部長)

〈写真:水稲と田芋の圃場で話す嘉数さん(右)とNOSAI沖縄北部支所の城間達秀支所長〉

大口の取引先にも対応:グリーン・ホワイトアスパラガスなど共同販売 ―― うえむら農園出荷組合:植村隆昭さん・香川県三木町(6面・流通)【2018年10月1週号】

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 香川県三木町井上の植村隆昭さん(66)は、アスパラガスを中心に近隣の生産農家と共同販売する「うえむら農園出荷組合」を運営。アスパラ部には20~70代の11戸が加入、各部会員が計画的に出荷時期をずらすことで長期出荷を実現している。農薬散布など栽培方法の統一化により、生協などの出荷先へも安定品質で必要量を確保して販売が可能だ。組合員同士で生産技術を切磋琢磨(せっさたくま)し、組合全体で年間約1300万円を売り上げる。

(6面・流通)

〈写真:アスパラガスの収穫に取り組む植村さん〉

LINEを活用し確実・省力的に トマト養液栽培 ―― 石井理永蔵さん・千葉県一宮町(9面・営農技術)【2018年10月1週号】

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 千葉県一宮町でトマト養液栽培を行う、石井農園代表の石井理永蔵さん(45)は、養液栽培でトマトの生育能力を最大限に引き上げる環境制御技術に取り組むほか、スタッフの働きやすい環境や給与体系を設定することで雇用を確保。LINE(無料通話アプリケーション)を活用して作業見本をいつでもスタッフが確認できるようにするなど、効率化と確実性の向上に努める。石井さんのノウハウは、地元の若手トマト農家5人で構成する農事組合法人「長生フロンティアファーム」(以下CFF)の経営に反映させ、最高反収34.5トンに結びつけている。

(9面・営農技術)

〈写真:「写真だと早く正しく理解される」とスマートフォンを手に説明する石井さん〉

2018年産水稲作況「100」の平年並み(9月15日現在)(2面・総合)【2018年10月1週号】

 農林水産省は9月28日、2018年産米の全国の作況指数(9月15日現在)は100の「平年並み」と発表した。九州北部や東日本太平洋側を中心に好天で全もみ数が平年以上に確保され、4道県を除き「平年並み」か「やや良」となった。
 ただ、北海道では6月中旬から7月中旬の低温・日照不足の影響により、90の「不良」となり、10アール当たり予想収量は前年産から66キロ減の494キロとなった。北海道での「不良」は記録的な低日照だった09年産の作況指数89以来9年ぶり。道内では7月以降も高温など天候不順が発生しており、同省では、今後の動向を注視する方針だ。

(2面・総合)

人づくりをモットーに 会社設立し農業の道ヘ ―― 丸山康子さん・三重県いなべ市(3面・暮らし)【2018年10月1週号】

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 三重県いなべ市大安町で陽光ビオファーム株式会社の代表を務める丸山康子さん(68)は、年間を通じて季節の野菜約30品目を1.8ヘクタール、ハウス5棟で栽培する。洋菓子店の店長を経て、6年前に会社を設立し新規就農。自家産野菜を使った加工品開発に力を入れるほか、地元の大学や行政と連携し、自身と同じように就農を考えている人々の支援や育成にも取り組む。「土づくりは人づくり」をモットーに、農業の魅力を発信している。

(3面・暮らし)

〈写真:「ここ数年は天候不順で苦労することも多いですが、みんなで協力して頑張っています」と丸山さん(右から2人目)と従業員一同〉

高校生が大豆の選抜育種で海外支援【山形県 10月1週号】

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 【山形支局】県立上山明新館高等学校(阿部孝校長)の食料生産科3年の日野綾香さん、木村早羅さん、鈴木実来さん、深瀬綾乃さんの4人は、「大豆の選抜育種でパプア州支援」をテーマに、菅原政志講師の指導の下、大豆の選抜育種に取り組んでいる。

〈写真:収穫した大豆のデータを取る深瀬さん(左)と鈴木さん〉

就職先は大規模農場【秋田県 10月1週号】

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 【秋田支局】大館市東の有限会社アグリ川田(水稲53.8ヘクタール、大豆37.2ヘクタール、エダマメ76.3ヘクタール)では、若手の女性2人が男性従業員とともに農作業に励んでいる。佐藤優茉さん(29)と江利山舞子さん(30)は、農業に携わったことがなかった。佐藤さんは経験したことがない農業への挑戦、江利山さんは体を動かす仕事をしたいと思い同社に就職した。

〈写真:エダマメ包装機の使い方を教わる佐藤さん(左)と江利山さん(中)〉

白長ナス「味しらかわ」 皮も果肉も調理しても白【石川県 10月1週号】

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 【石川支局】「味はもちろん、見て楽しんでもらいたい」と話すのは、加賀市柴山町の竹下弘和さん(59歳、野菜20アール)。白長ナス「味しらかわ」を5年前から栽培し、地元の産直市場に出荷している。産直市場に白長ナスを出荷するのは竹下さんだけで、人気があり、料理人も買い付けに来るという。

〈写真:白長ナスを手に「ぜひ食べてみてください」と竹下さん〉

翡翠ナス「美ーナス」 東京五輪で世界にアピール【徳島県 10月1週号】

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 【徳島支局】「2020年オリンピックが東京に決定した次の日に、『美ーナス』をオリンピックに納品することを目標に設定し、チャレンジを決めました」と話すのは、阿波市阿波町の武澤豪さん(40)。15ヘクタールで美ーナス(翡翠ナス)をはじめとした野菜や水稲などを栽培している。

〈写真:「美ーナスに続く商品の開発にも取り組んでいます」と武澤さん〉

イノシシ肉フル活用 地域の食材を加えフランクフルトに【島根県 10月1週号】

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 【島根支局】イノシシ肉の処理の過程で余った部位と、タケノコやゴボウなど地域の旬の食材を組み合わせた加工品「八雲いのししフランク」の販売が始まった。考案したのは、松江市地域おこし協力隊の佐藤朋也さん(42)と森脇香奈江さん(37)。

〈写真:「2018年秋バージョンを試作中です」と森脇さん〉

防風林「明治維新から150年、変わったものは何か?【2018年10月1週号】」

 ▼今年は明治維新から150年にあたる。幕藩体制の封建社会から解放されて立憲主義の世の中になり、それが「もう」なのか「まだ」かは人それぞれ。日本国憲法下の世も約70年続いているが、徳川政権260年の長期治世と比べれば足元にも及ばない。庶民は身分制度に抑圧され、政治変革の権利もはく奪されていては何もできなかったのだろう。
 ▼"もり・かけ"追及もどこ吹く風、自民党総裁選に勝利した安倍首相の新内閣が誕生。政界を見渡せば2世や3世がなんと多いことか。家業の継承と同じ感覚で、国や地方の行く末を委任してしまう国民の政治意識は明治維新から150年、何ら変化してないのかも。
 ▼江戸期はさぞ息のつまる生活と思われるが、歌舞伎や落語、美人画に代表される浮世絵といった民衆文化が花開き謳歌(おうか)した。特に落語の軽妙洒脱な掛け合いから、長屋生活も「捨てたもんじゃねえ」とあこがれる。
 ▼ただ、武士階級の次席にあたる農民は、五人組制や高い年貢で土地に縛られ、技術革新の少ない農具類での手労働。天変地異の不作時に娘の身売りが横行していたのはそんな昔ではない。
 ▼「権力の世襲」「土地に縛られる世襲」があり、土地世襲の民は権力に直訴するにも『佐倉義民伝』のように死を覚悟せねばならない時代。維新後150年間はそんな社会から脱却した平等の世のはず。今、農村では「第三者継承」が増えている。政界も「新たな担い手育成」があっていい。

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