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今週のヘッドライン: 2018年10月 4週号

=年間重点企画=米を作る米を創る 一粒入魂「お米甲子園で1位を取るぞ」 ―― 鳥取県立倉吉農業高等学校(1面)【2018年10月4週号】

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 夏の甲子園では秋田県立金足農業高等学校の活躍が注目を集めたが、出来秋には農業高校の生徒たちにとって、"もうひとつの甲子園"がある。全国の農業高校が実習田で栽培した米の食味を競う「全国農業高校 お米甲子園」(米・食味鑑定士協会主催)は今年で9回目。各校が持ち寄る良食味米でしのぎを削る。鳥取県倉吉市の県立倉吉農業高等学校は、生徒が栽培した「ミルキークイーン」が昨年までの3年連続で入賞を果たし、"強豪校"といえる。水田を教室とした授業には、良食味米の生産に魂を込める10代たちの姿があった。

(1面)

〈写真:栽培を担当するのは3年生の15人〉

産業獣医の安定確保へ 農水省が新基本方針作りで議論開始(2面・総合)【2018年10月4週号】

 農林水産省は17日、獣医事審議会計画部会を開き、新たな「獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針」の策定に向けた議論を開始した。特に減少傾向にある産業動物獣医師の確保策などを検討し、10年後を目標とした方針案を来秋にも取りまとめる。産業動物獣医師は、公的機関や農業団体等で疾病予防・診療などを通じて畜産経営の維持・発展に貢献している。安全で良質な畜産物の安定供給や口蹄疫等の家畜伝染病防疫や衛生指導対応でも重要な役割を担ってきており、国内畜産業に欠かせない存在だ。しかし、産業動物獣医師を志す若者不足が続いており、業務への支障が懸念されている。政府は、畜産現場の実情に応じた獣医療が適切・継続的に提供できる環境整備を強力に後押しする必要がある。

(2面・総合)

2018年産米 9月相対価格は前年比2%高(2面・総合)【2018年10月4週号】

 農林水産省は12日、2018年産米の9月の相対取引価格(全銘柄平均)は、前年同月比2%(237円)高の60キロ当たり1万5763円となったと公表した。9月の価格が前年を上回るのは4年連続だが、値上げ幅は小幅となった。

(2面・総合)

県産ブランドを守る おうとう共済 本年度から開始 ―― NOSAI 秋田・秋田県(5面・農業保険)【2018年10月4週号】

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 NOSAI秋田(秋田県農業共済組合連合会)管内では、サクランボを生産する組合員のニーズに応え、今年から「おうとう共済」を開始した。収穫共済方式で実施し、初年度は22戸の625アールを引受ける。県内では近年、ひょう害や風水害などが頻発しており、おうとうを対象品目にすることで、サクランボ農家の経営安定に貢献している。NOSAI秋田組合(秋田県農業共済組合)雄勝支所管内の加入農家2人に話を聞いた。

(5面・農業保険)

〈写真上:サクランボの園地でNOSAI秋田組合職員と、おうとう共済について相談する藤山さん(左)〉
〈写真下:雪害で枯れてしまった木について話す石成さん〉

NOSAIにお任せください(40)水稲の種子消毒サービス 収量・品質の維持に貢献 ―― NOSAI山梨・山梨県(5面・農業保険)【2018年10月4週号】

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 NOSAI山梨(山梨県農業共済組合)は、水稲の損害防止事業の一環として、県内全域で水稲共済に加入する農家を対象に、種もみの種子消毒を無償で行っている。薬剤を調整する作業はNOSAI職員が担当。希釈した消毒液を農家に配布するほか、地域のNOSAI部長と協力し、1カ所に組合員が集まって処理する「一斉消毒」も実施する。水稲の初期病虫害を予防でき、薬代の負担もないため、現場で喜ばれており、今年は管内3029戸で消毒処理を実施した。

(5面・農業保険)

〈写真:大野第1地区のNOSAI部長、穂坂さん。毎年地区の種子消毒を行う〉

特集:収入保険・私の選択 全国で広がる"安心の輪"加入申請受付中(6面・特集)【2018年10月4週号】

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 「収入保険制度」の加入受け付けが正式にスタートした。特に自然災害や市場価格の下落だけでなく、「けがや病気で収穫ができない」「取引先が倒産した」「盗難や運搬中の事故に遭った」――など経営努力では避けられない幅広いリスクが補償されることなどが好評で、すでに数多くの農業者が最寄りのNOSAIで加入申請手続きを進めている。近年、多発する自然災害をはじめ、農業経営は多様なリスクを抱える中、制度を担うNOSAIでは、戸別訪問などで制度の積極的な活用を促し、農業経営の安定・発展を全力で後押ししていく方針だ。

(6面・特集)

〈写真:収入保険に加入予定の野口嘉人さん・三重県玉城町〉

裏山の整備 しっかりと ―― NPO法人しんりん・松山満紀さんに聞く(3面・暮らし)【2018年10月4週号】

 秋が深まりキノコ狩りなどで山に入る機会が増えるに伴って、遭難などの事故件数が増えている。管理が滞った山は短期間に竹や雑木が生い茂り、昼間でも日が差し込まなくなったり山道が埋もれたりしてしまう。また、木々の健全な育成が阻害され、根の張りが浅くなることで土砂崩れが起こりやすくなる危険性が高まる。材木の切り出しも難しくなることから、防災機能だけでなく、資産価値も低下する。NPO法人しんりんの松山満紀さんに、適切な管理について教えてもらう。

(3面・暮らし)

生息域広がるアライグマ 専用わなで効率良く捕獲・埼玉県が民間企業と共同開発(12面・資材)【2018年10月4週号】

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 特定外来生物に指定されるアライグマ。近年、生息域が大きく広がり、農作物などへの被害が増えている。環境省の調査によると、この10年ほどで分布範囲は約3倍に拡大。市街地での出没も見られ、秋田や高知、沖縄の各県を除く44都道府県で確認されている。こうした状況に歯止めをかけようと、埼玉県ではアライグマ専用の捕獲器を民間企業と共同で開発。従来の箱わなでは、タヌキやネコなどもかかってしまうことが問題になっていたが、前足の器用さを逆手に取った仕組みで、アライグマだけを捕まえる。繁殖に捕獲が追いつかない中、頭数抑制と被害軽減に期待が大きい。

(12面・資材)

〈写真:専用捕獲器の仕組みを説明する埼玉県農業技術研究センターの小川倫史主任〉

AI、ロボット、ドローン......先端技術をセットで導入 スマート農業の担い手活用目指す(13面・営農技術)【2018年10月4週号】

 農業者の高齢化による労働力不足が深刻化している中で、人工知能(AI)やロボット、ドローン(小型無人航空機)などを活用して作業の省力化や技術習得の短期化を図る「スマート農業」の実用・普及が急務だといわれている。農林水産省は2019年度予算概算要求に「スマート農業加速化実証プロジェクト」として50億円を新規で盛り込んだ。全国に実証農場を整備して、複数の技術を組み合わせた作業一貫体系の確立を目指す。同農場の先進的な技術を「見られる・試せる・体験できる場」として農家らに提供して普及を図る方針だ。

(13面・営農技術)

農地集積 営農しやすい環境を維持【香川県 10月4週号】

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 【香川支局】米麦を中心に23.9ヘクタールで経営する善通寺市与北町の農事組合法人ファーム鉢伏(2013年設立、会員24戸)。代表理事の宮田正美(みやだ・まさみ)さん(74)は「高齢化や後継者不足で耕作できなくなった地域の農地は、できる限り集積し、荒らさず後世に伝えたい」と話す。一人ではできないことも、会員が協力し合い、地域の農業者が営農しやすい環境に整えている。

〈写真:会員3人がドローンの操縦資格を取得し、適期に作業する〉

被覆材の端切れをハウス補強に活用【石川県 10月4週号】

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 【石川支局】ブドウの栽培・直売を行う「きたむら農園(ブドウ1.5ヘクタール、加賀市豊町)」代表の北村眞法(きたむら・まさのり)さん(62)は、ビニールハウスの被覆材の端切れを使って、ハウスの補強を行っている。廃材となる被覆材の端切れを、ハウスの大きさに応じて3メートルに1本の間隔で二重に掛けた。

〈写真:ビニールの二重掛け部分を説明する北村さん〉

夢かなった品評会出品【大分県 10月4週号】

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 【大分支局】「夢が一つかなってうれしい」と話す日田市の中学1年生・諌山章陛(あきのり)さん(12)は、JAおおいた豊後玖珠家畜市場で先頃開かれた第52回日田畜産品評会で、牛の初出品を果たした。祖父の登美男さんが和牛繁殖(繁殖牛9頭・子牛7頭)をしている環境のせいか、牛が大好き。餌やりや牛を洗うだけではなく、種付けについても獣医師と相談して決めるという。また、子牛の名前はすべて章陛さんが決めていて、県内の種雄牛や県外の主な種雄牛も把握している。

〈写真:「将来の夢は獣医師」と話す章陛さん〉

湿田転作から発展 人気の特産マコモタケ【鳥取県 10月4週号】

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 【鳥取支局】岩美町の名産「マコモタケ」が旬を迎えた。同町では歴史の浅い食材だが、特産品として人気が高い。岩美町まこもたけ生産協議会会長の濱崎智煕(はまさき・ちひろ)さん(76)は、「『岩美町といえばマコモタケ』となるようなブランドに育て上げることが目標」と話す。

〈写真:マコモタケを刈り取る濱崎さん。「小さな圃場からでも生産者が増えてほしい」と話す〉


ギフトに好評「赤ちゃん米」【福島県 10月4週号】

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 【福島支局】大玉村産の野菜などを販売する「あだたらの里直売所(矢吹吉信店長=44歳)」は、赤ちゃんの体重と同じ重さの村内産「コシヒカリ」をギフトにした「赤ちゃん米」を昨年2月から販売している。袋に顔写真やイラストを印刷できるため、出産の内祝いなどとして好評だ。赤ちゃんの祖父母から、重さを体感できる贈答用としての注文が多いという。

〈写真:赤ちゃん米を手に矢吹店長〉

防風林「映画から見る世界と日本の農業の違い【2018年10月4週号】」

 ▼多くの女性出稼ぎ労働者が汽車を乗り継ぎ大規模農園に送り込まれ、過酷な重労働の中で男女の愛憎や貧しさゆえの罪悪を描いた映画「にがい米」(ジュゼッペ・デ・サンティス監督、1949年)。日本と同じ第2次大戦の敗戦国イタリア作品。
 ▼監督者の掛け声で水門を開くと勢いよく水が田に流れ込み、何十人もの女性が一斉に苗を乱雑に植え始める。赤襷(たすき)と絣(かすり)の着物を膝までからげた早乙女が印象的なわが国の風景とは違い、何とも豪快だ。
 ▼舞台は戦後の混乱期。街での暮らしを支えるために農村を目指した。「膝まで水に浸(つ)かり陽(ひ)を背にかがむ作業は、女性ならではの仕事。素早く仕事を片付けたその手で裁縫や育児をします」と駅に並ぶ行列を報道する場面がある。女性が農作業を担っていたのは、あの時代のわが国とも共通点がある。
 ▼田植え労働の報酬が米なのは二期作のためか。イタリアは欧州最大の米生産国で輸出品目。農機普及前は都市に労働を依存していたのは興味深い。わが国は手間替えなど集落機能で維持した点が違う。
 ▼昔の邦画は、「米」(今井正監督)など農村の悲哀を描いた作品が多いものの、近年の「奇跡のリンゴ」(中村義洋監督)や農業高校が舞台の「銀の匙(さじ)」(吉田恵輔監督)は農業の魅力を表現する。映画は時代を映す幻灯機、お国柄の違いや新旧の比較も楽しい。将来、無人化農業の進展で人間が存在しない農業映画ができるかも。

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