ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

今週のヘッドライン: 2018年11月 1週号

素牛ブランド「八重山郷里牛」の確立へ ―― 沖縄県・八重山郷里素牛生産グループ(1面)【2018年11月1週号】

181101_1.jpg

 沖縄県石垣市や竹富町、与那国町からなる八重山諸島では、約630戸の肉用牛農家が年間8800頭以上の素牛(もとうし)を出荷している。約9割が県外の肥育農家に購買され、その土地の銘柄牛として流通するため、素牛生産地は消費者に認知されていないのが現状だ。八重山諸島の黒毛和牛繁殖農家4戸で構成する八重山郷里素牛生産グループは、肥育農家や卸売、飲食店などと連携して素牛の地域ブランド「八重山郷里牛」の生産・流通展開を図っている。父系の血統を但馬系に限定するなど生産や肥育に統一条件を設けるほか、一頭ごとにワクチン接種などを記録した生産履歴カルテを作成。情報の透明化を図りながら安全・安心の肉牛作りに取り組む。和牛繁殖供給基地・八重山諸島の誇りを胸に、基幹産業である畜産業の振興に拍車をかけている。

(1面)

〈写真:「取り組みを通じて責任感が増した」と話すグループリーダーの東竹西さん(右)と従業員の石垣佳菜子さん〉

酪農基盤の強化急げ 生乳生産の前年割れ続く(2面・総合)【2018年11月1週号】

 農林水産省は10月23日、2018年度下半期に向けて、乳製品の現行輸入枠は拡大しないと発表した。バター・脱脂粉乳とも在庫量が確保されており、生乳生産量についても心配された北海道胆振東部地震の影響が「限定的」(Jミルク)とみられる中、現行輸入枠の活用で乳製品需給は安定推移が見込まれると判断した。ただ、北海道では、不作となった18年産自給飼料への切り替え時期を迎え、生乳生産の影響に注視が必要とした。生産回復の兆しが見えつつある都府県酪農への後押し強化も欠かせない。通商協定への対応も大きな課題となる中、将来にわたって牛乳・乳製品の安定供給を確保するためにも、国内酪農基盤の維持・強化を国全体で支える必要がある。

(2面・総合)

臨時国会招集 通商交渉など焦点に(2面・総合)【2018年11月1週号】

 第197回臨時国会が10月24日、招集された。政府は、西日本豪雨や地震などからの復旧対策を柱とする2018年度第1次補正予算案や、外国人労働者受け入れ拡大に向けた関連法案の成立を目指す。焦点の通商交渉では、欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)の早期承認を図りたい考えだ。

(2面・総合)

都市農業の維持が願い 災害に備え無保険者ゼロへ ―― NOSAI大阪・大阪府(5面・NOSAI部長)【2018年11月1週号】

181101_2.jpg

 都市部の農業地域では圃場への廃棄物投棄など特有の問題を抱えていることが多い。NOSAI大阪(大阪府農業共済組合)の共済支部長(NOSAI部長)は、農業フェアへの共同参加などを通じて地域農家との絆を深める取り組みが活発だ。その中で、改正される農業共済制度への今後の対応についても思いをはせる、大阪市住吉区と寝屋川市の二人の共済支部長に話を聞いた。

(5面・NOSAI部長)

〈写真上:NOSAI職員と相談する大阪市住吉区の西野恵一さん(71)〉
〈写真下:寝屋川市高倉の谷田博延さん(69)は長く農業を続けていきたいと、今年コンバインを購入した〉

「松きのこ」が町の顔に 試食販売でファンつかむ ―― 広島県世羅町・(有)世羅きのこ園(6面・流通)【2018年11月1週号】

181101_3.jpg

 シイタケ菌の育種から生まれたオリジナルのキノコ「松きのこ」。広島県世羅町の有限会社世羅きのこ園(東山正会長・66歳)は、この松きのこを主力商品に、事業を年々伸ばしている。松きのこは、マツタケに似た外観とサクサクとした食感が特徴。徹底した衛生管理の下、菌床で生産され、生食できるのも売りの一つだ。2001年から販売を始め、まずは味を知ってもらうことが必要と、道の駅や百貨店などでの試食販売を地道に続け、ファンをつかんできた。現在は同町のふるさと納税の返礼品にも選ばれており、世羅ブランドの一つとして認知度を高めている。

(6面・流通)

〈写真:松きのこの出来を見る東山正会長(66)〉

班別作業で効率化 ハーブなど細かな規格に対応 ―― 福岡県糸島市・(有)久保田農園(11面・営農技術)【2018年11月1週号】

181101_4.jpg

 ハウス2.4ヘクタール、露地4ヘクタールで約150品目の野菜・ハーブを周年栽培する福岡県糸島市の有限会社久保田農園では、収穫・調製の作業者を班に分けて効率化。無駄のない収穫ができるよう、調製施設や園内に受注量を画面表示するほか、作業者同士がトランシーバーで連絡を取り合えるように工夫している。従業員は女性や高齢者が多く、軽量で小型の品目を中心に扱うことで重労働を減らし、作付面積を最大限に生かした高収益の経営を実現している。

(11面・営農技術)

〈写真:調製施設で久保田真透代表(43)。発注量などが入力・確認できる〉

自家産果実と蜂蜜で加工品 地元のおいしさ発信 ―― 滋賀県野洲市・(株)南農園(3面・暮らし)【2018年11月1週号】

181101_5.jpg

 滋賀県野洲市大篠原で「株式会社南農園」の代表を務める南次雄さん(66)は、妻の福子さんや長女の桂子さん、社員とともに、ナシや柿、ブルーベリーなど果樹1.5ヘクタールの栽培や、定置養蜂50群の飼育に取り組んでいる。加工場兼直売所を設け、果実酢やジャム、蜂蜜などの加工品を次々と開発。「野洲の農産物を地元の人にたくさん食べてもらいたい」との思いから、地産地消の推進団体「おいで野洲まるかじり協議会」の会長も務め、生産者の販売を支援するほか、高齢者のもとを訪れ移動販売を実施するなど、地域を元気にする活動に尽力している。

(3面・暮らし)

〈写真:果実酢を手に代表の南次雄さん(66)〉

暑さに強いかんきつ「ベルガモット」を栽培【高知県 11月1週号】

181101_6.jpg

 【高知支局】高知市春野町で温州ミカン、文旦、小夏(日向夏)などを栽培する西込(にしごみ)柑橘園代表の西込浩一さん(56)。同園は、地球温暖化による年間平均気温の上昇を見据え、国内では栽培の珍しい「ベルガモット」の栽培を行っている。

〈写真:11月ごろのベルガモットの青玉は、オーデコロンのようなフレッシュな香り。黄色く色づくころにはやさしい香りに変化する〉

「毎日が楽しい」五十路からの和牛繁殖【岩手県 11月1週号】

181101_7.jpg

 【岩手支局】「牛の世話は慣れないことが多く大変だが、毎日とても楽しい」と話すのは、宮古市藤の川の山本春雄さん(51)。2016年に黒毛和牛4頭を導入し、繁殖管理に奮闘している。和牛の繁殖を始めたのは、知り合いの和牛繁殖農家から牛の話を聞き、世話を手伝ったことがきっかけだ。「牛と接するととても癒やされる」と山本さん。牛との触れ合いに魅力を感じ、和牛繁殖への挑戦を決意した。

〈写真:年内出荷予定の子牛にブラッシングする山本さん〉

アロエの魅力を発信 おいしい食べ方提案【島根県 11月1週号】

181101_8.jpg

 【島根支局】アフリカが原産といわれる多肉植物のアロエベラ(アロエ)を、ハウスと露地合わせて35アール栽培する出雲市斐川町の農園「あろえん」。アロエの生葉を中心に販売し、直売所や市内のスーパー、さらにはインターネットで注文を受けて全国へ出荷。おいしい食べ方も積極的に提案するなど、食べるアロエの魅力を発信し続けている。

〈写真:「全国のアロエ農家と協力して、食用アロエの知名度を高めたい」と杉谷さん〉

温水再利用、水槽の下に熱線 乳牛の冬季飲水量を確保【北海道 11月1週号】

181101_9.jpg

 【北海道支局】佐呂間町で約80頭の搾乳牛を飼養する伊東洋一さん(51)は、冬季の飲水量を低下させないため、フリーストール牛舎に6カ所の水槽を設けた。「冬の牛舎内はマイナス15度を下回るため、水槽の凍結には十分注意をしています」と伊東さん。生乳を冷やすプレートクーラーから排出される温かい水を再利用し、水槽へ給水する。また、水槽の下には熱線を設置。凍結を防ぐことで、牛はいつでも水を飲むことができる。

〈写真:飼料設計にもよるが、1日30キロ泌乳する牛は1日100リットル程度の飲水量が必要〉

8月播種、2~6月出荷 市場価値高めるトルコギキョウ【徳島県 11月1週号】

181101_10.jpg

 【徳島支局】石井町でトルコギキョウを栽培する小松敏峯さん(68)は現在、55アールのハウスでトルコギキョウを栽培。8月に播種し、冷房設備のあるハウスの中で定植まで管理する「クーラー育苗」を導入している。日中はもとより夜温にも気を付け、遮光や温度調整をこまめに行う。秋に定植し、2~6月に出荷する。

〈写真:「思い切った面白みのある花き栽培をしてみたい」と小松さん〉

防風林「小型特自・農耕トラの作業機装着での公道走行【2018年11月1週号】」

 ▼分散農地で作業する場合、トラクターの圃場間移動は公道走行が余儀なくされることが多い。「道路運送車両法」で規定する大型特殊自動車(特自)の農耕トラクターに作業機を装着し公道走行するには、定期点検整備が義務付けられているため、車幅等の変更を申請し「保安上及び公害防止上支障がないか」(保安基準)を検査・認定、自動車検査(車検)証の内容変更が必要。
 ▼一方、小型特自は車検が免除され車検証の交付がなく、作業機付きでも農耕トラクターの公道走行ができる......と誤解する人もいるよう。法的には大型特自と同様で、灯火機器やバックミラーなど保安装置などが基準に適合しているかを検査・認定されなければ走行できないことになっている。
 ▼国土交通省は規制改革の一環で、作業機を装着した小型特自の農耕トラクターを対象に、道路運送車両法で定める保安基準の緩和や手続きの簡素化を行う方針を示し、地方運輸局長が条件を付して認定できるよう検討する。だが道路行政には警察庁所管の「道路交通法」があり、法律間の微妙な違いが混乱を招く懸念も。
 ▼道路運送車両法の小型特自(農耕トラクター)の車幅制限は2.5メートルだが、道交法は1.7メートル。これを超える作業機の装着は、道交法で「大型特殊免許」が求められることもあり要注意。農繁期にトラクターの公道走行を見かけるが、一般車両との接触など事故は多発。効率重視とはいえ、安全や法規を軽く見ず慎重の上にも慎重を期すべき。

» ヘッドラインバックナンバー 月別一覧へ戻る