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今週のヘッドライン: 2018年12月 3週号

=年間重点企画=米を作る米を創る 結束力で新たな価値を ―― 田力本願株式会社・愛媛県西予市(1面)【2018年12月3週号】

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 農地集積などによる大規模経営体が増える中で、個々の経営を尊重しながら、法人を設立して自社ブランドによる米の有利販売につなげる若手農家の取り組みが注目されている。愛媛県西予市宇和町の稲作農家4人で構成する田力本願株式会社では、地域資源を生かした米の生産・販売や高品質・省力化に向けた技術の向上、米文化の継承など、個人ではハードルが高い取り組みを力を合わせて実践する。水田から生まれる多様な価値を創造して、10年、20年後も農家として生計を立てられるように米産地を盛り上げる。

(1面)

〈写真:前列右から時計回りで井上裕也さん、梶原雅嗣さん、河野昌博さん、中野聡代表〉

今年の農業災害の特徴と対応は 農林水産省経営局 小林勝利保険監理官に聞く(1面)【2018年12月3週号】

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 今年も局地的豪雨や台風、地震など自然災害が発生し、農業分野に大きな被害をもたらした。NOSAI団体では、適正な損害評価と早期の共済金支払いに尽力し、農家の経営安定に努めている。農業共済制度を所管する農林水産省経営局の小林勝利保険監理官に、今年の災害の被害状況などを聞いた。

(1面)

〈写真:農林水産省経営局 小林勝利保険監理官〉

2019年度畜酪価格と関連対策決定へ 市場開放へ備え強化を(2面・総合)【2018年12月3週号】

 2019年度畜産物政策価格と関連対策の決定に向けた政府・自民党の議論が大詰めを迎えている。焦点は、年内に発効する環太平洋連携協定(TPP)11を踏まえた万全な備えの確保で、発効と合わせて見直される肉用子牛生産者補給金制度をはじめ畜産・酪農経営の発展を確実に後押しできる単価水準の確保が求められる。また、肉用牛・乳用牛ともに飼養頭数は回復の兆しが見えつつあるものの、畜産・酪農家数の減少に歯止めがかからず、生産基盤の強化策の充実も欠かせない。体質強化対策を着実に措置するとともに、労働負担軽減や家畜ふん尿処理施設等の補修支援など現場の実情に応じたきめ細かな支援を強化する必要がある。

(2面・総合)

畑作物の直接支払交付金 TPP11の発効受け期中改定:麦など単価引き上げ(2面・総合)【2018年12月3週号】

 政府・自民党は6日、2019年産から麦とテンサイにかかる「畑作物の直接支払交付金」の単価を引き上げることを決めた。環太平洋連携協定(TPP)11の12月30日発効に伴うマークアップ(輸入差益)の引き下げなどで、輸入価格が低下し、販売価格が影響を受ける可能性があることから期中改定する。

(2面・総合)

アフロで"印象"強く キャベツ・トウモロコシ ―― 坂尾英彦さん・千葉県銚子市(8面・流通)【2018年12月3週号】

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 千葉県銚子市笠上町でHenneryFarm(へねりーふぁーむ)を経営する坂尾英彦さん(36歳)は、自らの容姿やスタイルをイメージしてもらえるようキャベツに「アフロきゃべつ」、トウモロコシに「アフロコーン」と名付けて商品化し、県内外のスーパーや飲食店で販売する。また自家産野菜を使った加工品を開発・製造してイベントで販売し、端境期でも安定的な売り上げを確保する。農業体験をはじめとした取り組みを会員制交流サイト(SNS)で発信してファンを獲得するなど、"アフロ"をキーワードに消費者を呼び込む仕組み作りにも取り組む。

(8面・流通)

〈写真:海の見える圃場で収穫を間近に控えるキャベツと坂尾英彦代表〉

施設園芸の省エネ実証 燃油の使用量低減に効果(9面・営農技術)【2018年12月3週号】

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 燃油価格が上昇傾向にある中、施設園芸では冷暖房などの省エネルギー技術が求められている。農研機構・西日本農業研究センターは愛知県で3日、花き生産での省エネルギーをテーマにセミナーを開き、民間と共同で改良した多層断熱資材(布団資材)の利用や、効率的な夜温管理などについて各地の実証結果などが発表された。

(9面・営農技術)

〈写真:厚さが5分の1以下になった布団資材(左)〉

畑で朝カフェ 農作業体験と朝食楽しむ ―― 渡辺康弘さん・新潟県三条市(3面・暮らし)【2018年12月3週号】

 新潟県三条市井戸場で渡辺果樹園を経営する渡辺康弘さん(54)は、県特産品の西洋ナシ「ル レクチエ」を中心に、ブドウや日本ナシなど約1.3ヘクタールを栽培する。「農作業や農家自身に触れてもらいたい」との思いから、消費者を園地に招き、農産物を用いた料理や農作業体験を提供する「燕三条『畑の朝カフェ』」にも参画。刃物や洋食器などを中心にした工業が盛んな燕三条地域から、農業の魅力を発信する取り組みを続けている。

(3面・暮らし)

防風林「集落の維持、残すべきものは何なのか【2018年12月3週号】」

 ▼辺境の農村集落や地方の住宅街など、生涯を通じ全国のさまざまな民家を画題に描き続けた画家、故・向井潤吉氏の企画展が開かれる美術館に足を運んだ。
 ▼起伏のある傾斜地を背景に数軒の田舎屋敷が集合する集落。当初、住民の姿が見えない風景に物悲しさを感じたが、庭で干す洗濯物が穏やかな生活空間を示すことに気づいた。写生地は、山形県朝日村田麦俣。江戸期末に建築された特異な形状の「兜造りの多層民家」を絵画の中に残した。
 ▼「聚落(しゅうらく)」と題した絵の前でしばし。囲炉裏からたち登る薪(たきぎ)の煙で燻(いぶ)された梁(はり)や柱の匂いを、かつて訪ねた農家と共に記憶が甦(よみがえ)る。経済成長のうねりにのまれ多層民家のある集落は一変したという。時の流れは気候・風土に起因しない住居に変えてしまう......そんな憂いから全国を巡りキャンバスに向かったに違いない。
 ▼今、国道や県道周辺の開発が進んだかつての農地は、新興住宅や郊外型店舗が建ち自動車や人の往来でにぎわうが、田のひこばえもあぜ道も消え、生息していたはずの動植物や農の営みなど、集落の残影は欠片(かけら)も残されてはいない。
 ▼世は、情報技術や農業ロボットが注目され、それが農村の活性化を呼ぶのだそう。集落住民の連携やそれぞれの知恵で、「むら」は再生できる。次回発行の新年号に「聚落」を掲載する。まだ遅くない。残すべき大切なものは何かを感じられるはずだ。

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