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今週のヘッドライン: 2019年01月 4週号

統一した生産基準で「甘夏」「不知火」 ―― 生産者グループきばる・熊本県水俣市など(1面)【2019年1月4週号】

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 豊かな日射量に恵まれた熊本県の八代海沿岸部。複数の市町に分散する農家が統一した生産基準とブランドで、かんきつの「甘夏」や「不知火〈しらぬひ〉」を栽培する「生産者グループきばる」(水俣市に本拠、緒方茂実〈しげみ〉会長=63歳、27世帯)。構成員の園地は平均約50アールで、一部では30度を超えるような山の急斜面を切り開いたところもある。自然環境への負荷を抑えるため、減農薬かつ有機肥料を使っての生産を続けている。その背景には過去の公害問題を払しょくしたいという願いが込められている。「出荷基準などを公開しつつ、高品質果を生産し続けることで、良いイメージを定着させたい」と緒方会長と高橋昇事務局長(70)は声をそろえる。

(1面)

〈写真上:果実の出来を確かめる緒方会長。「収穫まであと数日かな」〉
〈写真下:きばる共通の出荷用箱を手に高橋事務局長〉

アフリカ豚コレラが中国で猛威 水際対策の強化を(2面・総合)【2019年1月4週号】

 中国でアフリカ豚コレラ(ASF)が猛威を振るい、モンゴルでも発生が確認される中、アジア諸国で人や物の移動が激しくなる旧正月(春節)を前に、農林水産省は国内への侵入を阻止する水際検疫を強化している。国内では昨年9月の豚コレラ発生以降、防疫対応を強化しているが、野生イノシシを含めた封じ込めにはいたっていない。その上、新たなウイルスの侵入を許すことになれば、事態の深刻化は避けられない。昨年9月の豚コレラの発生も海外からウイルスが侵入し、野生イノシシを介して広がった可能性が指摘されている。水際対策と生産現場での飼養衛生管理の順守を基本に、国全体で防疫対策の徹底に万全を期す必要がある。

(2面・総合)

第2回和牛甲子園 総合部門で飛騨高山高校が連覇(2面・総合)【2019年1月4週号】

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 JA全農は17~18日の2日間、和牛肥育実習を行う高校生が対象の「第2回和牛甲子園」を東京都内で開いた。全国11県から23校が参加し、28頭が出品された。

(2面・総合)

〈写真:連覇を達成した飛騨高山高校の生徒たち〉

確定申告迫る・青色申告で経営改善へ 収入保険の加入要件にも(5面・農業保険)【2019年1月4週号】

 今年も確定申告の時期がやってきた。個人経営の農家は、2月18日~3月15日の期間内に、1年間の所得を最寄りの税務署に申告する必要がある。特に青色申告については、今年の1月からスタートした収入保険制度の加入要件となっていることから、農林水産省やNOSAI団体では幅広い農業者の実施を促している。改めて青色申告のメリットや収入保険制度との関係などについて、共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・農業保険)

NOSAIにお任せください(42)ナシ農家対象に経営管理ノートを配布 ―― NOSAIとちぎ・栃木県(5面・農業保険)【2019年1月4週号】

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 NOSAIとちぎ(栃木県農業共済組合)は、ナシの経営管理ノート「おいしいなしづくり」を作成し、約25年前から毎年、管内のナシ栽培農家や県などの関係機関に無料で配布している。2019年度版は昨年末までに約600部を配布した。経営管理ノートは、日誌形式で作業記録や経費の管理ができるほか、栽培方法や病害虫の発生予測、原因なども記載され、農家の損害防止に貢献している。

(5面・農業保険)

〈写真:昨年12月に配布された19年度版ノートに書き込む利用農家の粕谷昭さん〉

=特集=加速するスマート農業 軽労化、技術継承に期待(11面・特集)【2019年1月4週号】

 農業の現場では、人手に頼る作業や危険を伴う作業、熟練者でなければできない作業が多く、省力化や人手の確保、負担軽減が課題となっている。こうした現状を受けて、ロボットやAI(人工知能)、ICT(情報通信技術)といった先端技術を開発し、農業現場に実装することで解決を図る「スマート農業」の展開が進んでいる。国は、2025年までに担い手のほぼ全てがデータを活用した農業を実践することを目標に、必要な取り組みやその進め方などを定めた「農業新技術の現場実装推進プログラム」(仮称)を今年夏までに策定するとしている。

(11面・特集)

香るシクラメンでふれあい広がる ―― 豊浦ナーセリー/中川真紀さん・山口県下関市(3面・暮らし)【2019年1月4週号】

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 山口県下関市菊川町で、野菜苗・花苗などを生産する豊浦ナーセリー。その代表を務める中川真紀さん(44)は、全国的にも珍しいとされる、香りがあるシクラメンの栽培に取り組んでいる。父親の代から生産をスタートし、自家採種を重ねながら、親子2代にわたって種を受け継いできた。香りを実際に確かめてほしいとの思いから、農園で直販。さっぱりとした甘酸っぱい香りに魅せられたファンも多く、消費者との交流にも一役買い、香るシクラメンは"農園の顔"として定着している。

(3面・暮らし)

〈写真:中川さん(左から3人目)と従業員たち〉

農産物輸送の円滑化へ発泡スチロール製パレット 長崎県農林技術開発センターなどが開発(12面・資材)【2019年1月4週号】

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 大都市に近い産地では、パレットごと荷をトラックに積み込む「パレット輸送」が普及している。その一方で、九州などの遠隔産地では、パレットの紛失などを理由に手作業で荷を積み降ろす「バラ積み輸送」が主流となっている。トラックドライバーの人手不足が課題となる中で、手荷役作業などの負担から農産品の輸送を敬遠する運送業者も出始めるなど、物流が今後立ち行かなくなる懸念もある。長崎県農林技術開発センターなどはこのほど、青果物輸送用の発泡スチロール製ワンウェイ(使い切り)パレットを開発した。軽量で扱いやすく、使い切りのため、紛失や回収に要する手間も掛からない。民間企業による試験販売がすでに始まっており、農産品輸送の円滑化に寄与できると期待を集めている。

(12面・資材)

〈写真:片手で持ち運びができるワンウェイパレット〉

中山間地の水田180ヘクタールに湛水直播で飼料用米生産 ロス削減を徹底 ―― おくたま農産・岩手県一関市(13面・営農技術)【2019年1月4週号】

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 中山間地域7集落で水田180ヘクタールを経営する岩手県一関市の農事組合法人おくたま農産は、条件不利地ながら低コスト稲作を徹底し、借り入れがなく自己資金で安定経営を続けている。全圃場で湛水〈たんすい〉直播を導入し、作業負担が少ない飼料用米を栽培。大区画圃場を生かして、収穫では1圃場に複数のコンバイン、トラックを集中的に稼働させ、農機の待機時間などの時間ロスを減らして1日10ヘクタールの刈り取りを実現。佐藤正男代表(73)は「もうけは少なくても損しないことが大切。少しの差も、積み重ねれば大きな収益になる」と話す。

(13面・営農技術)

〈写真:「自分たちでもできるだけ農機整備をしてコストを抑えている」と佐藤代表〉

安心して食べられる時短食材「まるゆで野菜」【長崎県 1月4週号】

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 【長崎支局】雲仙市で農産物の生産・加工を行う株式会社マルニは、島原半島で取れた野菜を、皮付きのまま丸ごとゆでて真空パックにした「まるゆで野菜」を製造・販売している。同社の西田信介さん(61)、真由美さん(56)夫妻は、「まるゆで野菜は、皮付きのままなので栄養たっぷり。やわらかな食感で、赤ちゃんから年配の方まで安心して食べていただける時短食材です」と話す。

〈写真:「栄養たっぷりで手間いらずのまるゆで野菜を多くの人に届けたいです」と西田さん夫妻〉

カット野菜需要増に呼応 加工用キャベツ契約栽培【大分県 1月4週号】

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 【大分支局】「米・麦・大豆の栽培に加え、何か柱になる作物はないかと考えていました」と話す国東市安岐町の松原雅之さん(36)は、昨年から水田を活用したキャベツの栽培に取り組み始めた。連作障害の影響で大豆の収穫量が年々減少する中で、新たな品目に活路を見いだしている。

〈写真:定植作業に励む松原さん〉

祖父が始めたミカン、父が観光園、3代目は加工品で勝負【大阪府 1月4週号】

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 【大阪支局】貝塚市三ヶ山の「井川みかん園」は、観光農園のほか、温州ミカンを利用した加工品販売に2017年から取り組み始めた。「井川さんちのジャム(140グラム入り、税込み540円)」と「井川さんちのフレッシュジュース(1リットル入り、税込み千円)」を、かいづか温泉リゾートほの字の里や百貨店のイベントなどで販売する。農園の代表を務める井川雅仁さん(47)は、「祖父が始めたミカン栽培を、父が観光農園としたので、自分も何か新たなことに挑戦したかった」と話す。

〈写真:「来園者から感想を直接聞けるのが観光農園の魅力」と井川さん〉

歯応えとコクの新品種 エノキタケ「黄雲」【島根県 1月4週号】

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 【島根支局】島根県が新たに開発したエノキタケのオリジナル品種「黄雲(こううん)」。生産の安定性や収益性などを目標に開発した黄雲は、県内各地に自生する野生のエノキタケを数パターンに分けて組み合わせ、野生のエノキタケに見られる淡い黄色が特徴だ。2018年12月から本格的に出荷が始まり、今後、県を代表するブランドとなるか期待が高まる。

〈写真:黄雲を手に「お吸い物や天ぷらなどにもぴったりです」と昨年12月から生産・販売に取り組む奥出雲町の有限会社奥出雲椎茸の鹿野努所長〉

わら納豆の伝統守ろう 稲わら生産・出荷体制整え増産へ【茨城県 1月4週号】

 【茨城支局】わら納豆の伝統を守るため、水戸市の農家、障害者就労施設、納豆メーカー、市農政課が連携して「水戸市わら納豆推進協議会」を2017年6月に設立。農家が稲わらを生産し、障害者就労施設でわらを束ねて納豆を包むわらづとを作り、納豆メーカーに出荷するプロセスを作り上げた。

防風林「人口減に社会も個人も変化すべきなのか【2019年1月4週号】」

 ▼人口の急激な減少傾向に対し今後の社会がどうあるべきか、著書で警鐘を鳴らした河合雅司氏。その第2弾にあたる新書『未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること』では、より具体的な対応策を強調している。
 ▼統計では日本の総人口は約1億2600万人で7年連続の減少。うち日本人についても約1億2500万人と前年比で約37万人も減っている。この傾向は今後も続くとし、もはや社会体制や日頃の生活習慣なども見直さねばならないとする。
 ▼社会を担う若年層の激減による弊害としては、今までのような大量消費や薄利多売が望めなくなり、加えて高齢者福祉費用の維持、介護労働力の供給困難期が到来するというのだ。そこで、企業や個人は大量生産から「戦略的に縮小すべき」とし、個人は(1)働けるうちは働く(2)一人が複数の職を兼業(3)年金受給年齢を繰り下げ起業、などをあげる。
 ▼少子化対策には単身赴任を減らし、ICT(情報通信技術)による在宅勤務で通勤時間や労力を省くことも手段だという。また、高齢者は移動範囲が狭いため、近隣商店を限られた日だけ開店し、持ち回りの販売員になって協力するなどだ。
 ▼住職接近や地域活用は同感だが、現代社会が抱える問題は多い。単に婚姻率や出生率の向上というが、女性参画推進と叫んでいながら乳幼児保育の充実化は遅れ、子供を望むも経済的理由で出産をあきらめる夫妻が多いのに、不妊治療の健康保険適応が限定的という現実。これらを直視・是正せず解決はない。

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