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今週のヘッドライン: 2019年02月 4週号

もち性大麦 機能性に着目し商機へ ―― 田中農産・田中米穀/福岡県築上町(1面)【2019年2月4週号】

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 近年、米に混ぜて炊飯して食べるもち性大麦の需要が高まっているという。豊富に含まれる食物繊維が血中コレステロールを正常化するなど機能性が注目されているほか、粘りや軟らかさなどの食感も人気だ。大麦の多くは輸入に頼っており、国産を求める消費者需要に応えられていないのが現状だ=グラフ参照。福岡県築上町の田中農産・田中米穀(田中祐輔代表、74歳)では、農研機構・九州沖縄農業研究センターが育成したもち性二条大麦「くすもち二条」を栽培する。排水対策などの徹底によって10アール当たり収量550~600キロ(二条大麦の県平均は310キロ)を実現。地元の精麦会社に全量出荷して麦類だけで年間2700万円を売り上げ、所得向上につなげている。

(1面)

〈写真:生育を確認する田中さん親子。需要増を背景に面積拡大を図る〉

和牛遺伝子を守れ 農水省が初検討会を開く(2面・総合)【2019年2月4週号】

 農林水産省は15日、和牛遺伝資源の流通管理に関する検討会の初会合を開き、和牛の受精卵や精液の海外流出を防ぐ具体的な仕組みの整備に向けた検討に着手した。昨年、中国に受精卵が不正に持ち出されそうになった事件を踏まえた対応。当該事件は中国当局の税関で見つかったために未遂に終わったが、仮に流出していれば、海外で和牛が大量に生産され、日本の畜産が深刻な損害を受ける可能性があった。和牛は日本固有の財産であり、海外流出を確実に防ぐ万全な手だてを構築する必要がある。

(2面・総合)

イノシシにワクチン・豚コレラの封じ込めへ対策強化(2面・総合)【2019年2月4週号】

 豚コレラの感染が続く中、農林水産省は22日、新たな封じ込め対策として野生イノシシにワクチンを使用すると発表した。一連の発生は、野生イノシシで感染が広がっていることが拡大の一因とみて、ワクチン入りの餌(経口ワクチン)を3月上旬から順次散布し、イノシシでの拡散防止と生息密度の低下につなげる。また、岐阜県や愛知県など発生地域を中心に飼養衛生管理基準の順守など農場における防疫対策の徹底・強化を引き続き後押しする。

(2面・総合)

青色申告を始めませんか 受け付け開始し利点PR・収入保険への加入可能に(2面・総合)【2019年2月4週号】

 今年も確定申告の受け付けが始まり、農林水産省や関係団体などが青色申告の普及・啓発の取り組みを強化している。特に、新たに青色申告を始めるには3月15日まで(個人経営体の場合)に、最寄りの税務署に「青色申告承認申請書」を提出する必要があることから、青色申告のメリットなどを積極的にPRし、来年の確定申告からの移行を促す。NOSAI団体も、青色申告の実績が1年分あれば、収入保険制度に加入できることなどを周知し、積極的な実施を後押ししていく。

(2面・総合)

特集:需要に応える稲育種・普及に期待の登録出願品種(11面・特集)【2019年2月4週号】

 米政策の転換で、産地では需要に応じた作付けが重視され、さまざまな用途に合う稲品種が育成されている。最近では、中食・外食向けに対応する業務用・加工用品種の開発が急速に進む。また、耕畜連携の推進として、多収の飼料稲も次々と開発され、普及が期待されている。登録出願されたばかりの新品種を中心に紹介する。

(11面・特集)

廃菌床を堆肥化し販売 未利用資源で循環型農業 ―― 北埼菌茸センター・埼玉県行田市(12面・資材)【2019年2月4週号】

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 作物生産で排出される残渣(ざんさ)や副産物を有効利用する例が増えている。埼玉県行田市犬塚でシイタケなどを栽培(約900坪)する北埼菌茸センター(西田信子代表、65歳)ではこのほど、毎日発生する廃菌床を自社で堆肥化し、農家向けに販売を始めた。廃棄にかかる処理費用が抑えられるだけでなく、菌床は広葉樹チップなど植物性素材で構成され再利用することから、循環型農業の一例として注目されている。

(12面・資材)

〈写真:製品化した堆肥を手に西田代表〉

まちライブラリー・私設図書館を運営しよう ―― 大阪府立大学観光産業戦略研究所・礒井純充(いそいよしみつ)さんに聞く(3面・暮らし)【2019年2月4週号】

 地元住民などが本を寄贈して運営する小さな図書館が、各地の地域おこしなどに注目されている。個人でも運営でき、地域住民の交流を促したり、農業書など特定ジャンルに絞った品ぞろえで訪れた人を楽しませる例もある。「まちライブラリー」と呼ばれる小さな図書館の提唱者である大阪府立大学観光産業戦略研究所の礒井純充(いそいよしみつ)さんに運営のポイントなどを教えてもらう。

(3面・暮らし)

農機具・動作確認や消耗部品の交換・・・入念な始業前点検を(5面・農業保険)【2019年2月4週号】

 春作業の準備に取りかかっている人も多い時期だ。農機具は冬の長期間、格納庫に保管されたままになるケースが多く、始業前点検を入念に実施しないと思わぬ故障や事故の原因になりかねず、動作確認や消耗部品などの交換を行っておきたいもの。しかし、十分な手入れや注意を払っても避けられない災害や事故もある。万が一に備えて農機具共済に加入することが重要だ。農機具のメンテナンスや農作業安全、農機具共済の仕組みについて共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・農業保険)

NOSAIにお任せください(43)家畜共済・損害防止事業に4コース設定 ―― NOSAI山形・山形県(5面・農業保険)【2019年2月4週号】

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 NOSAI山形(山形県農業共済組合)では、家畜共済に加入する畜産農家を対象に「選択型損害防止事業」を実施、リスク管理など四つのコースを設定し、NOSAI獣医師が農家を訪問した際にきめ細やかな診療ができるよう努めている。中でも「HACCP(ハセップ、危害分析重要管理点)支援コース」では、家畜衛生とアニマルウェルフェア(家畜福祉)に主眼を置いた検査や指導を行うことで、認証の取得と継続を後押し。県内畜産物の安全・安心に寄与している。

(5面・農業保険)

〈写真上:渡辺家畜診療研修所長(右)とともに牛舎を見て回る和農産の井上さん(中)、福田さん〉
〈写真下:踏込消毒槽の薬剤交換履歴を確認する水上畜産の高橋場長〉

技術で地域をリード 全国果樹技術・経営コンクールで表彰(13面・営農技術)【2019年2月4週号】

 先進的な果樹生産者などを表彰する第20回全国果樹技術・経営コンクール(中央果実協会など主催)の表彰式が2月14日、東京・港区で開かれた。農林水産大臣賞受賞者の概要を紹介する。

(13面・営農技術)

スポーツ選手、障害者の就労を支援【福岡県 2月4週号】

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 【福岡支局】自社農園の野菜を使ったレストラン「CROSS 農家の食卓」を営む久留米市の稲吉久徳さん(28)。昨年8月に起業し、スポーツ選手の雇用や障害者就労支援団体への業務委託など、地域と連携した農業に励んでいる。

〈写真:現役の柔道選手としても活躍する稲吉さん。「スポーツを通して担い手を呼び込み、地域を盛り上げたい。県外での生産体制も構築したい」と話す〉

ママ友の力を借りてイチゴ栽培【栃木県 2月4週号】

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 【栃木支局】上三川町上三川の「あおき苺農園」(代表・青木清子さん、40歳)では、4年前から"ママ友"の力を借り、イチゴ「スカイベリー」を栽培している。6アールから出発した農園は今シーズン、35アールに規模拡大した。

〈写真:「農業のイメージアップにつながれば」と話す青木さん(右列1人目)と従業員たち〉

87歳 A5ランクの牛飼い【香川県 2月4週号】

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 【香川支局】「手塩にかけて育てた牛が、枝肉で高評価だとうれしい」と話すのは、肥育農家歴52年になる丸亀市の橋本美恵子さん(87)。出荷した牛の多くが、肉質や脂身の良さを示す格付けでA5ランクの高評価を受けている。

〈写真:霜降り度合いを示すBMS(脂肪交雑)値も最高値の12ランクと高評価を得た橋本さん〉

手軽なキクラゲ栽培キットを販売【鳥取県 2月4週号】

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 【鳥取支局】株式会社緑工房(鳥取市河原町)は、専門研究機関「一般財団法人日本きのこセンター菌蕈(きんじん)研究所(鳥取市古郡家)」と連携し、キクラゲの菌床の原料調達から生産までのすべてを国産化する研究に取り組み、2015年に成功。独自の栽培管理の方法を確立し、純国産キクラゲの流通拡大を図る。

〈写真:「栄養価も高く食物繊維も豊富。食感の良さを味わうなら生のキクラゲがお勧めです」と河村代表〉

コケ栽培1年目 楽しく地域振興【新潟県 2月4週号】

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 【新潟支局】昨年からコケの生産を始めた胎内市坂井集落。昨年5月に発足した「"坂井苔人(こけびと)"苔栽培組合(齋藤隆胖代表)」と、地域おこし協力隊の朽網(くたみ)裕子さんが約4アールの遊休水田を活用し、「ウマスギゴケ」の種を播種した。

〈写真:防草シートを張った圃場でコケを栽培〉


防風林「子供の命や権利を守るのはもはや地域が最後の砦【2019年2月4週号】」

 ▼親獅子はわが子を千尋の谷に突き落とし、這(は)い上がってきた子供だけを育てるという。百獣の王として原野に君臨するには強いことだけが条件、生き残りのための野生界の過酷な選択なのかも。
 ▼松本清張原作の映画「鬼畜」(野村芳太郎監督、1978年)は、不倫相手が生んだわが子を押し付けられた男が、子のいない正妻の指示で躊躇(ちゅうちょ)の末に息子を海に突き落とす物語だ。幸いにも漁師に救われた子供。刑事から父親かの確認を求められ、「知らないおじちゃんだ」と父親をかばうけなげな子供の姿に涙した記憶のある方も多いのでは。
 ▼近年の子供虐待死事件報道のたび、この映画が脳裏をよぎり鬼畜にも劣る犯行と憤る。映画の父親は息子の生存を知った安堵(あんど)と罪の深さに号泣し人としての片鱗(へんりん)を見せる。だが現実はどうか。「これからもっといい子になります」と書き残した子。一縷(いちる)の救いを求めて親の暴力を訴えるも、児童相談所が親に文章を見せたうえ親に引き渡された子。
 ▼未然に命を守れなかった社会に問題があろう。民法で親は子供を「懲戒」する権利を認める。躾か虐待かの判断は難しく、農村部においてさえ近隣住民による監視・通報や警察官の介入を妨げる要因とされている。
 ▼欧米には、児童の権利や命を守る独立した捜査機関を設け逮捕権を行使できる国もあると聞く。親や仲間による暴力・虐待から子供を守り救う手だては、もはや地域が立ち上がるしかないのではないか。

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