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今週のヘッドライン: 2019年03月 1週号

高齢・過疎で深刻・広域化する獣害 スマート捕獲に期待大(1面)【2019年3月1週号】

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 イノシシやシカなど野生鳥獣による農作物被害を防ごうと、ICT(情報通信技術)とAI(人工知能)を用いた対策の研究が進んでいる。獣害対策技術の面では、これまでに多様な対応資材が開発され成果も見られてきたが、被害が深刻化・広域化している地域も多く、被害額は依然、全国で160億円(2017年度)を超えている。特に高齢化や過疎化に伴う担い手の減少が課題になっており、そのため、より省力的・効率的な"スマート捕獲"への期待が大きい。画像解析を利用した自動捕獲、軽量で設置しやすい簡易構造のシカ用大型おりなど最新の研究成果を紹介する。

(1面)

〈写真:簡易構造のシカ用大型おり。鋼管で組んだ枠にネットをつり下げるシンプルな構造〉

ため池管理・保全の新法制定へ 防災・減災を強化(2面・総合)【2019年3月1週号】

 政府が今国会に提出した「ため池管理保全法案」の審議が始まる。多発する豪雨などで農業用ため池の被災例が相次いでいることから、法律に基づき適正な管理や必要な工事などが実施される仕組みを創設する。特に決壊時に周辺区域に被害を及ぼす恐れがあるため池を「特定農業用ため池」に指定し、所有者等に適正管理の努力義務を課すとともに、都道府県による防災工事の施行命令や代執行を可能にするのが柱だ。ため池は、農業用水の安定確保に寄与している。ただ多くが老朽化し、高齢化や人手不足などが進展する中、管理・保全活動が困難な地域も少なくない。財政面も含め国がしっかりとサポートする仕組みを構築する必要がある。

(2面・総合)

豚コレラ感染防止の追加対策 早期発見へ通報義務化(2面・総合)【2019年3月1週号】

 農林水産省は2月26日、豚コレラに対する防疫対策を強化するため、養豚農家における発生予防やまん延防止、経営再開支援の追加対策を発表した。
 発生予防対策では、岐阜県に加え、愛知県でも獣医師らによる現地指導を実施するほか、国が両県以外の関連37農場(7府県)の家畜衛生管理基準の順守状況をチェックする。さらに全都道府県を対象に飼養衛生管理基準に基づいたチェックシートの活用を促す個別指導を開始し、農場での防疫対策を徹底する。

(2面・総合)

熟練が織りなす絆 ―― NOSAIみなみ・茨城県(5面・NOSAI部長)【2019年3月1週号】

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 茨城県のNOSAIみなみ(茨城県みなみ農業共済組合)の共済部長(NOSAI部長)は、組合員との日常の交流を通じて親睦を深め絆を強固にしているベテランが多い。過去の被害の経験などから農業共済制度への加入の大切さを伝え、未加入農家が発生しない集落づくりに取り組むつくば市と稲敷市の共済部長2人を取材した。

(5面・NOSAI部長)

〈写真上:農業に取り組んでいることで体調も良いという木村さん(左)〉
〈写真下:次世代への継承を考えている篠﨑さん(右)〉

臨床現場の最新技術を獣医師が発表 平成30年度家畜診療等技術全国研究集会(7面・家畜診療等技術全国研究集会)【2019年3月1週号】

 畜産現場で診療活動に従事する獣医師が一堂に集まり、診療技術に関する研究成果を発表する「平成30年度家畜診療等技術全国研究集会」(主催・全国農業共済協会)が2月21~22日、東京都港区で開かれた。審査(審査委員長・佐藤繁岩手大学教授)の結果、農林水産大臣賞をNOSAI広島(広島県農業共済組合)の鈴木直樹獣医師らが発表した「乳房炎牛乳房の超音波画像と生産復帰との関連」が受賞した。また農林水産経営局長賞9点(うち吉田賞1点、奨励賞2点)、全国農業共済協会長賞11点が選ばれた。農林水産大臣賞および吉田賞・奨励賞の報告概要のほか、宮崎大学の日髙勇一教授の講演概要を紹介する。

(7面・家畜診療等技術全国研究集会)

野菜ジェラートで高収益 ―― 宇城哲志さん・和歌山県紀美野町(9面・流通)【2019年3月1週号】

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 JRの最寄り駅から車で30分以上も要する山間地で、野菜を使ったジェラート店が消費者から人気を博している。和歌山県紀美野町三尾川で、キャベツやサツマイモなど少量多品目の野菜を約1ヘクタールで栽培する宇城哲志さん(44)は、自家産野菜などを材料にしたジェラート専門店「Kiminōka(キミノーカ)」を経営する。野菜とジェラートというユニークな組み合わせや、人里離れた場所で営業する希少性が"売り"だ。実際に買い求めに来た人が魅力を発信するなど、若い世代を中心に、多くのファンを獲得している。

(9面・流通)

〈写真:「ちりめんキャベツとヘーゼルナッツ」など3種類のジェラートを手に宇城さん〉

おやじの会が地域内をつなぐ ―― 市民社会パートナーズ 庄嶋孝広代表が紹介(3面・暮らし)【2019年3月1週号】

 高齢化や核家族化の進展で、地域内でのつながりが希薄になりつつある今日。地域によっては、"おやじたち"が若い世代を巻き込みながら、地元の活性化につなげている取り組みがある。居住する人々が、どのように地域に溶け込んでいくかということは、農村部と都市部の共通の課題。「おやじの会」の活動に詳しい市民社会パートナーズの庄嶋孝広代表に、事例をもとに活動の意義や可能性について紹介してもらう。

(3面・暮らし)

産地支える技術 2018年度全国麦作共励会(13面・営農技術)【2019年3月1週号】

 2018年度全国麦作共励会の中央表彰式が2月21日に都内で開催され、農林水産大臣賞・農家の部として福岡県糸島市の林一磨さん、同賞・集団の部として北海道大空町の女満別町麦作振興協議会(北村裕信会長)が受賞した。大規模営農に対応した省力化や収量・品質向上の工夫を紹介する。

(13面・営農技術)

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〈写真左:農林水産大臣賞・農家の部 林さん(福岡県)〉
〈写真右:農林水産大臣賞・集団の部 女満別町麦作振興協議会(北海道)の北村会長(左)と浦山敏博副会長〉

地域の畜産に貢献したい【岩手県 3月1週号】

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 【岩手支局】畜産をはじめ水稲5ヘクタール、ホールクロップサイレージ3ヘクタール、牧草10ヘクタール、野菜30アールの栽培に取り組む奥州市胆沢若柳の植松郁男さん(52)。家畜人工授精師の免許を持ち、地域の畜産に貢献しようと、妻の記美子さん(53)と協力しながら日々の作業に励んでいる。

〈写真:個体管理で使うマグネットを説明する植松さん〉

足腰の負担を軽くするスイカ栽培新資材【鳥取県 3月1週号】

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 【鳥取支局】鳥取県中部地区はスイカの生産が盛んな地域だが、身体的負担の大きい作業が多いことが課題とされてきた。倉吉農業改良普及所(倉吉市)は、管内のJA鳥取中央倉吉西瓜生産部や関係機関と連携し、農家からの要望やアイデアを取り入れながら、農作業を省力化する資材を開発している。

〈写真:支柱の運搬用器具は実地試験で改良点や安全に使用するために必要な事項を収集している〉

体験教室で養蚕の魅力をアピール【徳島県 3月1週号】

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 【徳島支局】「養蚕の文化・技術を絶やしたくないんです」と話す美馬市美馬町の前田清子さん(73)。夫の豊太郎さん(75)と2003年11月に自宅の蚕室を改築した蚕糸記念館をオープン。館内には養蚕に関する資料・作品の展示のほか、はた織りなどの体験教室も開いている。

〈写真:「繭から生糸や絹織物を作る体験や学習を通じて蚕業の魅力を発信したい」と前田さん〉

水害乗り越えパクチー周年栽培【福岡県 3月1週号】

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 【福岡支局】「周りでだれも作ってない、珍しい野菜を作りたかった」と話すのは、大刀洗町の池田貞勝さん(62)。2010年からパクチーをハウス93アールで栽培する。「16年くらいからパクチーがブームとなりましたが、これからというときに3回の水害に遭い残念でした」と振り返りながら、「たくさんの人に食べてもらいたい」と力を込める。

〈写真:「防除回数を極力減らして栽培しています」と池田さん〉

親子9頭を同時に捕獲 イノシシ捕獲檻を工夫【福島県 3月1週号】

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 【福島支局】「この捕獲檻1台で、イノシシの親1頭と子8頭の計9頭を同時に捕獲しました」と話すのは、県猟友会原町支部(会員73人)の支部長を務める門馬重傚(もんま・しげのり)さん(73歳、南相馬市)。市の依頼を受け、捕獲檻やくくりわなを会員と共同で設置している。

〈写真:「餌がぬれない工夫をしています」と門馬さん〉

防風林「夫婦円満が経営にも影響する【2019年3月1週号】」

 ▼そろいの作業着で米穀商店の開店準備に忙しい夫妻の姿が、毎朝の通勤途中の風景。落語『三年目』を思い浮かべる。
 ▼貧乏長屋に仲むつまじい夫婦が一組。病気の妻に、夫は少ない給金から高価な薬を買い看病の日々。妻の「いつもすまないね」の労(ねぎら)いに、「当たりめえヨ」と近所でも評判のおしどりぶり。
 ▼「私が死んだら後添えをもらっておくんなさいね」と妻。「女房はお前だけ。でもよ、断りきれず嫁を貰(もら)わねばならねえこともある。そんときゃあ祝言の夜に幽霊になって出て来ておくれ」。後妻は恐れおののき逃げ出すという算段だ。妻も「あいよ」とうなづいた。
 ▼まもなく、妻はあの世へと旅立った。成仏するよう髪を剃(そ)り、念ごろに葬り数カ月。長屋の主からの再婚話がまとまり祝言の夜。寝間で「早く早く」と呟(つぶや)く夫に顔を赤らめる新妻。「違う違う」と焦る夫。当夜も次の夜も前妻の幽霊は現れない。後妻とは相性もよく子供が産まれ新所帯は順調。
 ▼祝言から3年目の夜、枕元に前妻の幽霊が。「俺との約束破って何でえ今ごろ」。「私も出てきたかった。あんたが剃った髪が伸びるのに今までかかったの」。幽霊になった妻の夫への愛にほろり。しかし現実は小言の応酬ばかりの家庭も。漱石は「智に働けば角が立つ。情に棹(さお)せば流される。意地を通せば窮屈だ」と『草枕』に人間関係の難しさを描く。夫唱婦随、そろいの作業着で関係修復すれば、"とかく住みやすい"家庭になるのか。

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