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今週のヘッドライン: 2019年03月 2週号

農場改善を継続し10年、働きやすさに軸足 ―― 浅小井農園・滋賀県近江八幡市(1面)【2019年3月2週号】

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 10連棟ハウス2棟(80アール)で中玉トマト(カンパリ、フルティカ)を中心に作付ける、滋賀県近江八幡市の浅小井農園株式会社は、代表の松村務さん(65)が就農当初からGAP(農業生産工程管理)認証を取得し、その取り組みを継続しているほか、県内で先駆けて複合型環境制御装置をハウスに導入するなど効率化や経営改善の先進事例となっている。県内外からの視察受け入れや講演に赴く回数は、毎年50件近くに及ぶという。労働環境に対する関心も高く、変形労働時間制やサマータイム制を導入することで働きやすい環境を整備。これにより、従業員の長期雇用につなげ熟練者がそろった少数精鋭での経営を展開している。

(1面)

〈写真:道具類は収納ボードの定位置にかける。「コンパネを1枚使うだけで、簡単に整理整頓を実践できる」と松村さん〉

多面的支払で評価案 農地の維持に成果(2面・総合)【2019年3月2週号】

 農林水産省は1日、多面的機能支払交付金にかかる第三者委員会を開き、同交付金の評価案を示し、了承された。遊休農地の発生抑制をはじめ、景観形成や農業用施設の機能増進など「多様な分野にわたり効果が発現している」と明記。交付金の継続実施の必要性を強調するとともに、高齢化や人手不足、農業用施設の老朽化などへの対応強化を課題に挙げた。同交付金は原則5年ごとに見直しがあり、2019年度から第2期対策に入る。将来にわたって地域資源が維持・管理されるよう地域の共同活動をしっかりと下支えしていく必要がある。

(2面・総合)

東日本大震災からの復興 営農可能農地92%に(2面・総合)【2019年3月2週号】

 東日本大震災・原発事故から8年を前に、農林水産省は農林水産業の復興状況を公表した。津波被災農地(1万9760ヘクタール)のうち、営農再開が可能な農地は1月末時点で、前年同期比3ポイント増の92%(1万8150ヘクタール)となり、県別では岩手県が100%、宮城も99%となった。一方、原発事故の影響が残る福島県は67%で、遅れが目立つ。全ての被災地が復興を実感できるまで、官民挙げたサポートの継続が重要だ。

(2面・総合)

東日本大震災から8年 暮らしや営農への思い(3面・暮らし)【2019年3月2週号】

 3月11日で東日本大震災の発生から8年を迎えた。農地の復旧や除染が終わっても、地元農家の減少や遊休農地の増加など各集落ごとの課題は残っている。一方で、地域が一丸となって復興に向かうことで新たな交流や活動が生まれる例もある。被災地域で暮らす農家女性に、地元の現状や被災から感じた率直な思いを聞いた。

(3面・暮らし)

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〈写真左:農家民宿「塔前(とうめ)の家」・佐藤ひろ子さん(福島県南相馬市鹿島区)〉
〈写真中:マリズファーム・髙山真里子さん(宮城県仙台市若林区)〉
〈写真右:藤井サヱ子さん(岩手県釜石市甲子町)〉

水稲共済制度が改正 災害多発でさらに重要(5面・農業保険)【2019年3月2週号】

 地域によっては田植えの準備にとりかかっている人も多い時期だ。昨年の「平成30年7月豪雨」など、"異常災害"が各地で頻発し農業分野にも大きな被害をもたらしている。自然災害などでの経済的損失に備えて、これまで通り水稲共済に加入し、経営安定を図ることが大切だ。昨年4月から「農業保険法」がスタートしたことに伴い、水稲共済は2019年産から仕組みが大きく改正されている。改めて制度の重要性などについて共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・農業保険)

白ネギの風害防ぐ土寄せを効率化 鳥取県農業試験場が開発したローラー式培土器を利用 ―― 渡辺茂美さん・鳥取県米子市(11面・営農技術)【2019年3月2週号】

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 強風の発生が多い地域の白ネギ栽培では、倒伏による品質低下を防ぐため、畝肩の土を株元に押しつける対策が講じられている。しかし現場では、手作業に頼っている部分が多く、対策が追いつかない課題がある。鳥取県農業試験場(鳥取市橋本)は、風害防止用の土寄せを効率化できるローラー式培土器を開発した。培土器に装着した複数のローラーが土を株元に押しつける仕組みで、スプリングを調整すれば条間1メートルまで対応する。手作業に比べて約8倍の効率化を実現するほか、軟白部分を作る「止め(最終土寄せ)」にも応用ができるなど、実用化に向けて期待を集めている。

(11面・営農技術)

〈写真:渡辺さんは土寄せの全工程を培土器で行っている〉

JA全国大会 「自己改革の実践」決議(2面・総合)【2019年3月2週号】

 JA全中は7日、東京都内で第28回JA全国大会を開き、2019年度から3年間のJAグループの実践方針となる大会決議を採択した。「創造的自己改革の実践」をスローガンに、自己改革の成果や課題を踏まえた「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」「地域の活性化」を基本目標に掲げた。自己改革の実践を支えるため、JAの経営基盤の強化も確認した。

(2面・総合)

健康維持と経費節減 繁殖和牛の水田放牧【京都府 3月2週号】

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 【京都支局】繁殖和牛の放牧は、都府県で14%の実施(農林水産省調べ)と数少ない中、綾部市の杉本賢(ただよし)さん(77)は水田放牧を早期に取り入れ、水稲との複合経営で安全・安心な粗飼料の生産に励み、牛の健康維持と経費節減に努めている。

〈写真:夫婦のチームワークで作業をこなす。「自分で餌を生産するので、安全なものを安心して食べさせられます」と話す杉本さん〉

イチゴ栽培に光合成促進機 果重・品質向上、収穫回数も増加【広島県 3月2週号】

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 【広島支局】光合成促進機を取り入れ、イチゴ「さちのか」(11アール)を栽培する三次市布野町の大前万寿美さん(57)。5年前に促進機を導入したことで、果実個々の重量や品質の向上を実感し、収穫回数も増やすことができた。

〈写真:「光合成促進機を先に導入した1棟の成果を受けて、昨年12月にもう1棟にも導入しました」と大前さん〉

養鶏の傍ら3色のダイコン栽培【香川県 3月2週号】

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 【香川支局】「ダイコン特有の辛味は少なく、あっさりとして甘味が強いので生食がお薦めです」と話すのは、高松市香川町安原の厨子泰代(ずし・やすよ)さん(69)。養鶏業を営む傍ら、青ダイコンと赤ダイコン、紫ダイコンを3アールで栽培する。

〈写真:2個入り120円で販売。「彩りがあり珍しいので面白いと思いました」と厨子さん〉

和牛繁殖の傍ら多肉植物1000種類【愛媛県 3月2週号】

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 【愛媛支局】「購入してくれた方の喜ぶ姿が、何より励みになります」と話すのは、西予市野村町の安平千里さん(65)。家族で和牛繁殖を営む傍ら、娘の氏本望さん(37)と、3年前から多肉植物の栽培と販売を始めた。趣味で10年前から集めていた多肉植物は、現在約千種類になる。

〈写真:多肉植物に囲まれ満足そうな安平さん(左)と氏本さん〉

防風林「"物"の功績を正確に評価すべき【2019年3月2週号】」

 ▼東京港に日本初の南極観測船「宗谷」(3800トン)が係留され一般に公開している。当時の報道や映画『南極物語』などで樺太犬「タロ」と「ジロ」の名前は有名。
 ▼1956年11月に出航した同船には第1次観測隊員と共に犬19匹も乗船。翌年2月に南極大陸に到着したが、遠方の目的地へ雪上車で移動、艱難辛苦〈かんなんしんく〉のすえ昭和基地を設営した。初期の目的は予備観測だけの予定が、急きょ隊員の一部を越冬隊として編成し樺太犬と残留。翌年には、第2次越冬隊を編成し南極に向かうものの悪天候と氷に阻まれ、1次越冬隊員と犬数匹を収容するが15匹を残し撤退をやむなくされたのだ。
 ▼宗谷は59年、第3次越冬隊員を乗せ南極に向け出航。残留犬の命は絶望視していたが、大型ヘリで基地に到着した隊員は生存していた2匹の樺太犬に再会する。
 ▼宗谷は38年に進水し旧帝国海軍の連合艦隊に編入。戦後は復員兵輸送に奔走したのちに海上保安庁の巡視船として活躍。78年に退役し保存艦船となった。巡視船時代は海難救助で多くの功績を残し、「奇跡の船」などの称号を受けたという。
 ▼農業分野では、鍬〈くわ〉・鋤〈すき〉による田作りや手植え手刈りの時代から、田植機やコンバインによる機械化の足跡は茨城県つくば市の食と農の科学館などで水田農業の飛躍に資した技術として展示している。今後のゲノム編集やスマート農業体系は、何十年かのちの日本農業にどんな影響をもたらしているのだろうか。

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