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今週のヘッドライン: 2019年03月 4週号

防除の技術革新 「SIP」農業に成果 施設トマト、イチゴで実用化へ(1面)【2019年3月4週号】

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 施設栽培のトマトとイチゴを中心に、難防除害虫や土壌病害などを天敵や光、音波などで防ぐ新技術が次々と開発され、実用化が進んでいる。内閣府が推進する「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の一環で、農研機構や公設試験場、企業などが連携した研究が最終年度となり、病害虫防除分野では11課題の成果が発表された。化学合成農薬以外の選択肢が増え、実証先では散布労力の軽減や安定した効果などが評価されている。

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〈写真:タバコカスミカメのすみかとなるクレオメ。「成長点を見ると定着しているのが分かる」と中嶋大輔さん(栃木県壬生町)〉

ひと意見:緑増やして温暖化防止を 総合的気候モデル高度化研究プログラム公開シンポジウム(1面)【2019年3月4週号】

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 文部科学省は日、総合的気候モデル高度化研究プログラムの公開シンポジウムを東京都内で開いた。気象予報士として朝の情報番組などに出演している天達武史さんが登壇し、地球温暖化や異常気象をテーマに講演した。内容を要約し紹介する。

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〈写真:講演した気象予報士の天達武史さん〉

2019年産主食用米の県別作付け動向 8割超が前年並み(2面・総合)【2019年3月4週号】

 農林水産省は15日、2019年産米などの都道府県別の作付け動向(第1回、2月末現在)を発表した。主食用米では40都道府県が18年産並みとなり、増加傾向は1県、減少傾向は6県となった=表参照。18年産主食用米の需給は安定的に推移している。ただ、天候不順で生産量が抑制されたことによるところが大きく、作付面積は17年産を上回った。さらに高齢化や人口減少などを背景に米の消費量は減少幅が拡大しており、主食用米の需給安定には需要に応じた生産の一層の強化が重要となる。19年産米の需給緩和の懸念が高まる中、各産地の今後の対応に関心が集まっている。

(2面・総合)

収入保険・果樹収穫共済 経営に合った備えを(5面・農業保険)【2019年3月4週号】

 近年は局地的な災害が多発しており、昨年もたび重なる台風などで落果や枝折れなど果樹に大きな被害が発生した。果樹共済のほか昨年4月の「農業保険法」のスタートにともない今年から収入保険の保険期間も始まり、経営安定への備えがさらに充実。自身の経営に合った制度に加入し、備えを万全にしたいものだ。収入保険や果樹共済の仕組みについて共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・農業保険)

特集:顧みる平成農業・災害編 記憶と記録に残る被害が続発(7面・特集)【2019年3月4週号】

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 気象災害が数多く発生した「平成」の時代が、間もなく終わろうとしている。約30年の間に、農業被害の大きな要因だった東北地方の冷害に代わって高温障害が問題となったことに加え、巨大地震や集中豪雨、相次いで接近・上陸する台風など、わが国は甚大な被害に幾度となく見舞われてきた。被災から長い時間が経過しても、経営や生活の再建が十分でない農業者も少なくない。まさに自然災害とともにあった時代だと言える。改めて、私たちが経験した平成の気象災害を振り返る。

(7面・特集)

〈写真:りんご台風の落果被害に遭った青森県内の農家(平成3年9月の台風19号)〉

農研機構・革新工学センター2018年度研究報告会 一層の省力化へ前進(14面・資材)【2019年3月4週号】

 農研機構・農業技術革新工学研究センターは14日、2018年度の研究報告会・農業機械技術クラスター総会をさいたま市で開いた。同センターが取り組むロボット技術やICT(情報通信技術)、作業安全などの研究概要が報告されたほか、新たに農業機械化を推進する産学官連携のプラットフォームを目指す農業機械技術クラスターの活動報告などが行われた。個別研究課題報告から特に農作業の省力化に寄与する2事例を紹介する。

(14面・資材)

機能性乳酸菌のチーズ開発 国産の付加価値に(2面・総合)【2019年3月4週号】

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 農研機構は蔵王酪農センター(宮城県)、日本獣医生命科学大学と共同で、肌の保湿効果など老化抑制作用が確認されている機能性乳酸菌「H61株」を使ったチーズを開発した。同機構の木元広実畜産物機能ユニット長は「機能性チーズの開発は世界的にも珍しい。国産チーズの付加価値向上につなげたい」と説明する。

(2面・総合)

〈写真:H61株を使ったチーズ(右)とヨーグルト〉

野や山に多彩なサクラ咲く ―― 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所の勝木俊雄チーム長に聞く(3面・暮らし)【2019年3月4週号】

 暖かい日が多くなり、花見が待ち遠しい時期だ。日本には「染井吉野」などの栽培品種以外にも、さまざまな野生品種があることをご存じだろうか。サクラの品種について国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所の勝木俊雄チーム長に話を聞いた。

(3面・暮らし)

NOSAIにお任せください(44)フィルム展張機を無料で貸し出し ―― NOSAIえひめ西条支所(愛媛県)(5面・農業保険)【2019年3月4週号】

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 NOSAIえひめ(愛媛県農業共済組合)西条支所では、損害防止事業の一環として、園芸施設共済に加入する管内の農家を対象に、パイプハウス用のフィルム展張機を無料で貸し出している。フィルムの張り替え作業が少人数でも容易に行え、高所での作業も少ないため、安全性を高く評価する声も多い。要望に応じて職員が利用者のもとに機器を届けるなど、加入農家へのきめ細かなサポートに全力を挙げている。

(5面・農業保険)

〈写真:フィルム展張機の使い方を実演する西条市福武の盛実昇さん。「フィルムの耐久年数は5年ほどで、そのたびに利用する」という〉

水田にに米ぬか:コナギ除草の仕組み 農研機構の有機農業セミナーより(15面・営農技術)【2019年3月4週号】

 有機農業分野で実践されている技術の中には、効果やメカニズムが十分に解明されていないものも少なくない――。特に米ぬかを水田に散布することで除草効果を狙った取り組みが多いものの、これまでその理由が明らかでなかった。農研機構・中央農業研究センターがこのほど福島県郡山市で開いた有機農業のセミナーで、米ぬか散布による水田のコナギ除草について、コナギの発芽を抑制する化学的・物理的要因などが示された。今後、土壌診断に基づき、米ぬか施用量や時期を決定する指針づくりも期待できるという。

(15面・営農技術)

2018年度飼料用米多収日本一の表彰 大臣賞は栃木県・安納さん、北海道・山口さん(15面・営農技術)【2019年3月4週号】

 日本飼料用米振興協会は15日、2018年度飼料用米多収日本一の表彰式を都内で開き、農林水産大臣賞は「単位収量の部」で栃木県宇都宮市の安納成一さん、「地域の平均単収からの増収の部」で北海道美唄市の山口勝利さんが受賞した。

(15面・営農技術)

営農再開 気持ちに張りが出た【宮城県 3月4週号】

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 【宮城支局】「新しい花を栽培するときは、どんなふうに成長するかが楽しみです」と話す東松島市矢本の菅原義夫さん(67)。園芸ハウス38アールで、妻、娘夫妻と共にスターチスやキンギョソウなど多品目の花をローテーション栽培する。東日本大震災で、ハウスがすべて流され、先の見えない喪失感で栽培をあきらめかけたが、再建を決意。塩害の発生などで苦労したものの、国の助成や被災地区一帯の除塩作業が進み、2年後に営農を再開することができた。

〈写真:「新品種を見かけると挑戦したくなる」と菅原さん〉

サル追い払う「忠犬」活躍【長野県 3月4週号】

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 【長野支局】「追払い犬事業」を実施する南木曽町では、野生鳥獣から作物を守る犬を「忠犬」という名称で登録し、農作物の損害防止に努めている。同町読書川向の早川親利さん(68)が飼う2頭の雌のシバイヌも、忠犬として登録され活躍中だ。「サルが作物を荒らす前に追い払ってくれるので、被害はほとんどない」と話す。

〈写真:親子とも忠犬のモカ(中央)とクルミ。早川さんは「いま飼っている2頭で最後にしようと思っている。自分の孫のような存在の犬たちに、いつも癒やされ元気をもらっている」と話す〉


乾燥機、タンク、もみすり機 ダクトでつなぎ効率化【石川県 3月4週号】

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 【石川支局】小松市符津町の北出亨さん(50歳、水稲6ヘクタール)は、作業効率化のために、乾燥もみを貯蔵するタンクを2015年に自作。また、乾燥機、乾燥もみの貯蔵タンク、もみすり機それぞれをつなぐダクトを作り、作業が連続で行えるようにし、省力化を図っている。

〈写真:貯蔵タンク(右奥)と北出さん〉

県内への就農・就業を促進 「スーパー農林水産業士」【鳥取県 3月4週号】

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 【鳥取支局】「スーパー農林水産業士」の認定証授与式がこのほど行われ、農業分野では3校8人の高校生が新たに認定を受けた。スーパー農林水産業士認証制度は、鳥取県の農林水産業を支える人材を育成する目的で、県内で農林水産業を学ぶ高校生を対象に昨年度から実施されている。高校と大学、地域の農業者などが連携する全国初で鳥取県独自の制度だ。

〈写真:平井伸治知事から認定証を授与される高校生〉

スマート農業で労力不足に対応【山梨県 3月4週号】

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 【山梨支局】北杜市須玉町の農事組合法人穴平ファーム(坂本知適代表、67歳)では、構成員の高齢化による作業員不足に対応するため、機械化を積極的に進める「スマート農業」を目指している。設立5年目で構成員は42戸。水稲や麦、大豆など合わせて23ヘクタールを栽培する。坂本代表は「限られた人員で効率良く収益を上げるため、積極的に機械化に取り組んでいる」と話す。

〈写真:建屋の前でドローンと坂本代表。乾燥機などを格納する建屋は、構成員が設計、基礎工事、電気工事などを行って建築した〉

防風林「知的財産保護早急に対応が必要【2019年3月4週号】」

 ▼和牛の精液や受精卵を他国に流出しようとした事案が、中国の検疫官によって発覚。他国への拡散を今回はからくも水際で食い止めることができたのはよかった。
 ▼旅行客が持ち出せない植物を、軽い気持ちで荷物に紛れ込ます程度の過失ではない。冷凍保存した当該物を専用アルミ容器で運搬したというから、転売目的の遺伝資源の流出で密輸出だ。そもそも国内で育成した銘柄イチゴの苗などが隣国に渡り栽培され、その果実の輸出で外貨を稼ぐ現実も。
 ▼和牛について、網の目をすり抜けて第三国に渡っている氷山の一角ではとの懸念もあり、他の事犯がないかを厳しく調査すべきだ。日本の知的財産権保護への国民意識は高いとは言えず無防備状態。「日本の高品質生産技術を海外では真似(まね)できない」とたかをくくっていたのでは。国は法改正を視野に検討する方針だが手遅れ感もある。ブドウの「シャインマスカット」は中国各地で栽培され大人気。
 ▼近代日本の黎明期(れいめいき)は殖産興業の名のもと多額な投資によって、工業や農業の欧米専門技術者の招聘(しょうへい)や品種を導入。わが国の風土に合うよう改良し瞬く間に先進国へ突き進んだ。だが今、日本が積み上げ創意工夫した結晶を詐取・模倣する国をただ指をくわえ見ている。
 ▼農産物の海外輸出の促進を国家戦略にすえるのならば、検疫の水際強化に加え、国際的な知財権取得への支援や権利侵害に対して迅速でかつ厳しい対応が政府に求められている。

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