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今週のヘッドライン: 2019年05月 2週号

圃場約34ヘクタールの95%が借地 分業体制が活路開く ―― 有限会社農園ビギン・新潟県小千谷市(1面)【2019年5月2週号】

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 水稲28ヘクタールを柱に露地野菜3.5ヘクタールやサツマイモ加工品の製造販売を手掛ける、新潟県小千谷市の有限会社農園ビギン(南雲信幸代表=62歳)では、「地域の農地をしっかり守る」を理念に、耕作依頼を受けた農地は基本的にすべて引き受けている。水利環境がよくない、3アール程度の小規模――といった圃場も含む約34ヘクタールは95%が借地だ。田んぼの水管理は地主に有償で委託するなど分業体制を確立、耕作放棄地を出さないよう、高齢農家とともに活動している。

(1面)

〈写真:播種3日目の水稲苗を敷地に並べる。4月下旬ともなると露地で順調に育つという〉

日米貿易交渉が重大局面迎える 農業で先行の譲歩許すな(2面・総合)【2019年5月2週号】

 日米の新たな貿易協定交渉が重大な局面を迎えている。4月26日に米・ワシントンで開かれた日米首脳会談で、トランプ大統領は日本の農産物関税の撤廃を要求。さらに今月下旬に予定されている訪日までの早期合意を目指したい考えを示した。米国の強硬な姿勢を受けて、安倍晋三首相も交渉を加速させる方針を強調した。米国主導で協議が急進しかねない状況に、生産現場では先行き不安や動揺が広がる。トランプ政権が対日圧力を強めるのは、来年の大統領選挙に向けて成果をアピールしたいためだ。日本が合意を急ぐ理由はなく、国内農業の将来に大きな影響を及ぼさないよう、日本の食と農を守り抜く粘り強い交渉が求められる。

(2面・総合)

福島産農産物の不当扱い防止へ 農水省などが通知(2面・総合)【2019年5月2週号】

 農林水産省と復興庁、経済産業省は4月26日、卸・仲卸や小売業者などの関係団体に対し、福島県産農産物の適正な取り扱いなどを求める通知を発出した。2018年度の調査で、依然として全国平均を下回る価格で推移している品目が多く、仲卸などの納入側が「小売などは福島県産農産物の取り扱いに後向き」と実際以上にネガティブに捉えていることなどが明らかになったため。流通段階での認識の齟齬(そご)を解消し、福島県産品の評価に見合った販売を行うよう指導した。

(2面・総合)

平成30年7月豪雨で被害 営農再開を着実に ―― NOSAI広島・広島県(5面・農業保険)【2019年5月2週号】

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 「共済金をもらっていなかったら今法人の経営は成り立っていない。被災後耕作意欲をなくしたときもあったが、営農再開までこぎつけられた」と話すのは、広島県三原市本郷町船木で水稲を栽培する農事組合法人「ようろう」の橋本宏明理事(65)。昨年、広島、岡山、愛媛県など西日本を中心に甚大な被害をもたらし、全国の農業関連被害は約1700億円にも上った「平成30年7月豪雨」。船木地区では、7月6日から7日かけて沼田川〈ぬたがわ〉や菅〈すげ〉川が氾濫し農地の冠水や農機具の水没、家屋の浸水などの被害が発生した。被害発生から10カ月が経過し、農家の努力を支える共済金により水稲作付けの準備など現在は復興が進んでいる。

(5面・農業保険)

〈写真上:作付け予定の水田の状態を確認する金綱代表理事(左)と橋本理事〉
〈写真下:新しく購入したトラクターの前で浸水の水かさを指さす岡重さん〉

事情に合わせて働きやすく 家事、育児、介護......短時間勤務など柔軟に ―― 有限会社かさい農産・岩手県一関市(10面・ビジネス)【2019年5月2週号】

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 岩手県一関市川崎町門崎の有限会社かさい農産(葛西信昭代表=61歳)は、露地2ヘクタール、ハウス2.2ヘクタールで葉菜類や根菜類を中心に合計11品目の野菜を栽培する。作業を担うのは職員の半数以上を占める女性たち。現在、正社員3人、パート従業員14人の合計17人が働く。短時間勤務制度を導入し、早朝業務などにも対応した働きやすい職場環境を構築。家庭の事情に合わせて、経験や能力を発揮できるようにし、人材不足が深刻化する中で、雇用の安定につなげている。

(10面・ビジネス)

〈写真:パート従業員らと一緒に収穫作業をする葛西亮介社長(左)〉

施設イチゴの葉面積から光合成量を推計 草勢管理で増収実現へ ―― 栃木県農業試験場/いちご研究所(11面・営農技術)【2019年5月2週号】

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 栃木県農業試験場・いちご研究所(栃木市)は、施設イチゴで、日光が当たる葉面積を数値化し、最適な草勢制御につなげる研究を進めている。環境制御システムに導入して光合成量に合わせた温度管理などで過繁茂や徒長を抑え、増収につなげるのが狙い。ゲーム機や家電などに使用される形状計測センサーを使い、低コストでの普及を目指している。赤外線を照射し、生育中の株から葉の高低差や重なり方も認識できる。農研機構などと共同で本年度まで研究し、企業と連携で解析ソフトの実用化を計画している。

(11面・営農技術)

〈写真:赤外線で高低差も計測できるセンサー(矢印)。試験では専用の台に設置〉

農家直伝「梅エキス」を味わおう 梅シロップ・梅酒の作り方 ―― 和歌山県みなべ町の梅農家・垣淵浩子さんに聞く(3面・暮らし)【2019年5月2週号】

 梅の収穫時期が近づいてきた。有機酸やミネラルが豊富で疲労回復や食欲増進に効果があるとされ、夏の農作業で疲れた体にもうってつけだ。和歌山県の梅農家、かきぶち農園の垣淵浩子さんは、手軽な利用方法として、梅シロップや梅酒をおすすめする。梅のエキスをたっぷり味わうために、漬け方のこつを教えてもらった。

(3面・暮らし)

センリョウの産地発展に貢献【和歌山県 5月2週号】

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 【和歌山支局】「センリョウの知名度がもっと上がってほしいですね」と話す御坊市の柏木祥亘さん(73)は、正月の装飾に使われる常緑小低木センリョウを栽培・出荷する傍ら、安定生産・品質向上の研究に力を注ぎ、産地の発展に貢献する。

〈写真:センリョウを栽培するハウスで作業に当たる柏木さん〉

300戸と契約 安全・安心の雑穀栽培【岩手県 5月2週号】

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 【岩手支局】軽米町軽米の「尾田川農園(尾田川勝雄代表=66歳・従業員6人)」では、農薬を使わずに人や動物、環境に優しい雑穀の契約栽培に励んでいる。1993年に契約栽培を始めた当時は2戸だった契約栽培者数は、現在300戸、面積は30ヘクタールまで増加した。

〈写真:有機玄米クラッカーを手に「栄養満点で安全・安心な雑穀を消費者に提案したい」と尾田川代表〉

「佐渡髭地鶏」保存へ環境整う【新潟県 5月2週号】

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 【新潟支局】「屠畜場ができたことで、食肉用の『佐渡地鶏ひげ』をお届けできるようになりました」と話す「佐渡地鶏ひげ生産組合」事務局の本間文雄さん(79)。同組合は、佐渡島初の卵肉用地鶏である佐渡地鶏ひげを開発し、現在、180羽飼養している。

〈写真:佐渡地鶏ひげ。佐渡髭地鶏とロードアイランドレッドの交配種〉

おいしさに感動、生産体験へ通い......ナシ農家に転身【石川県 5月2週号】

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 【石川支局】大阪府出身の多並恵さん(25)は、加賀市奥谷町の田中忍さん(52歳、ナシ157.6アール)の下で、ナシ栽培を学ぶ。多並さんは、2017年から2年にわたり「加賀、梨生産体験」に参加した。体験を通し「本格的にナシ作りをしたい」と思い、昨年11月に加賀市に移り住んだ。

〈写真:剪定作業に励む多並さん〉

遊休ハウスで1億円ビジネス 杵築市のスナップエンドウ【大分県 5月2週号】

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 【大分支局】県内有数のハウスミカン産地・杵築市では、ハウスを利用したスナップエンドウの栽培が拡大している。現在、JAおおいた東部事業部の杵築スナップエンドウ部会(部会員45戸)では、合計面積が約5.2ヘクタールで年間販売額は1億円を優に超え、大分県の新ブランド野菜として期待が集まっている。

〈写真:「独特の食感と甘味で女性や子供にも人気です」と佐々木さん〉

防風林「"つぶやき"が世界の株式市場に冷や水【2019年5月2週号】」

 ▼新天皇の即位と改元に湧いた大型連休明けに、世界の株式市場は同時株安に見舞われた。発端は、トランプ米大統領のツイッターによるつぶやきだ。中国との貿易交渉の停滞を理由に中国産品に対する関税引き上げを表明した。
 ▼ツイッターは、誰でも無料で登録でき、情報発信できるインターネットのサービスの一つ。発信した情報を共有し、拡散する人が多いほど世界中に情報が広がる。発信者が米国大統領ともなれば、影響力は計り知れない。しかも、トランプ大統領の発信は唐突で相手の話を聞かない一方的なものだ。
 ▼連休前半は、テレビなどで平成時代を振り返る企画が多く、懐かしく見た。インターネットの普及も平成に入ってからだ。当時は、仕事の連絡や報告を電子メールだけで済ませるのは失礼で、必ず電話すべきとするマナー論争もあった。昨今は、多くの情報を共有でき、日時が記録されるメールなどが基本で、電話は確認やあいさつに使われるが、毎回かける必要性は薄れている。
 ▼トランプ大統領は、インターネットで最大の影響力を行使する点で第一人者だろう。だが、自国第一主義に国内の強力な支持を得ていても、勝手な主張に徹し、批判はフェイク(うそ)と切り捨てては混乱をあおるだけだ。
 ▼インターネットも含め、他者を批判し、過激な発言をする勢力が生まれ、拡大しつつある。「北ニケンクヮヤソショウガアレバ ツマラナイカラヤメロ」と言うリーダーを望む。


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