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今週のヘッドライン: 2019年07月 3週号

守りつなぐ地域の宝 伝統野菜「木田ちそ」栽培続けて半世紀 ―― 加藤秀次さん(福井県福井市)(1面)【2019年7月3週号】

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 「木田で育てることにこだわりながら、次世代につなげていきたい」と福井市木田地区の加藤秀次さん(72)。140年余りの歴史を持つ地区の伝統野菜「木田ちそ」を50年以上にわたり栽培する。木田ちそはアカジソのチリメンジソで、濃い色と香りが特徴。市場に出回る時期が短く、高値で取引されるが、宅地化が進み、栽培面積は減少の一途をたどる。2014年には加工品向けのちそを生産する事業組合を設立。地区の小学校や公民館では、歴史や特徴を伝えるなど、若い世代への普及活動も実施し、地域ぐるみでの種の存続に挑む。

(1面)

〈写真:「これからの暑い時期に合う。全国の人に飲んでほしい」とちそサイダーを手に加藤さん。左手は木田ちそサイダー飴〉

世界で極端な現象頻発 気候変動監視レポート2018(2面・総合)【2019年7月3週号】

 気象庁は「気候変動監視レポート2018」を公表した。18年は西日本中心に甚大な被害をもたらした7月豪雨が発生したほか、夏場は東・西日本で記録的な高温となった。世界各地でも大雨や干ばつ、異常高温など極端な現象が相次いだと報告。地球温暖化の進行により、今後は極端な気象・気候現象の増加が予測されていると強調する。今年も6月下旬以降、九州南部を中心に各地で豪雨被害が発生。東北地方太平洋側などでは低温・日照不足が続いており、農作物への影響などが懸念されている。天候推移に即した適切な肥培管理の徹底と、万が一への"備え"の強化が重要となっている。

(2面・総合)

国内初侵入の"ガ"拡大 早期撲滅へ全国調査(2面・総合)【2019年7月3週号】

 鹿児島県で国内で初めて「ツマジロクサヨトウ」の発生が確認されたことを受け、農林水産省は9日、まん延防止に向けて緊急対策を実施すると発表した。発生状況の早期把握へ全国調査を行うとともに、主要作物ごとに対応可能な使用農薬の一覧や防除マニュアルなどを作成する。防除は早期発見が非常に重要なため、疑わしい虫を見つけた場合は防除所などへの連絡を呼び掛けている。

(2面・総合)

愛する故郷で農家レストラン再開 ―― きまぐれ茶屋ちえこ・佐々木千榮子さん(福島県飯舘村)(3面・暮らし)【2019年7月3週号】

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 福島県飯舘村佐須の農家レストラン「きまぐれ茶屋ちえこ」が今年5月から営業を再開した。店主の佐々木千榮子さん(73)は「飯舘に来た人がほんのひとときでも休める憩いの場になれば」と話す。2011年に発生した東日本大震災での福島第1原発事故に伴い営業を休止。復興途中のため、食材調達などが満足にできない中、震災後に出会った仲間たちとともに店を盛り上げる。村の特区指定を受けて05年から始めたどぶろく造りも再開し、道の駅などへ出荷。元村民が一時帰宅などで訪れる際に、食事ができる場所を提供する活動を通じて故郷の復興に貢献する。

(3面・暮らし)

〈写真:手芸仲間が定期的に集う。店は葉タバコの乾燥場を改築した。前列左から2人目が千榮子さん〉

搾乳ロボット導入 都市型酪農で増産へ ―― 松崎牧場(岡山県岡山市)(9面・営農技術)【2019年7月3週号】

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 経産牛80頭、育成牛40頭を飼養する岡山市東区の松崎牧場(松崎隆代表=68歳)では、3世代の家族で、敷地などが限られる都市近郊酪農に取り組む。新築のフリーストール牛舎に搾乳ロボットを導入し、搾乳時間を大幅に削減。タイストール牛舎でのパイプライン方式を併用するなど乳頭の配置や形状など個体の特徴に考慮した飼養管理を実践して安定生産を図っている。

(9面・営農技術)

〈写真:「搾乳ロボットを導入して世界観が変わった」と話す松崎範之さんとまゆみさん〉

病害虫発生予報 ―― 第4報水稲:カメムシが一部で多い(9面・営農技術)【2019年7月3週号】

 農林水産省は10日、病害虫発生予報第4号を発表した。水稲では斑点米カメムシ類の発生が北海道、北東北、北陸の一部地域で多くなると予想され、水田の観察や適期防除を呼びかけている。

(9面・営農技術)

魅力を広く深く伝える 柑橘ソムリエ今秋誕生【愛媛県 7月3週号】

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 【愛媛支局】宇和島市の「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」では、愛媛県特産のかんきつの魅力を広く伝えるため、交流会のほか、イベントに出店してミカンジュースの対面販売を行うなど、さまざまなPR活動を展開中だ。さらに、数ある品種に精通した人材を増やすため、「柑橘ソムリエ」のライセンス制度を独自に立ち上げ、第1期講座の準備を進めている。

〈写真:柑橘ジュースセットを手に「これまで以上にその楽しさや奥深さを伝えていけるような制度づくりを目指す」と二宮さん〉

網を斜めに浮かせイノシシ阻止【広島県 7月3週号】

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 【広島支局】福山市内海町でジャーマンアイリスを栽培・出荷する金髙良樹さん(66)は、立てた網と斜めに浮かせた網を組み合わせ、イノシシの歩行を妨げる対策を考案。侵入防止に効果を発揮している。

〈写真:「イノシシが危険地帯と認識し、近寄らなくなった」と金髙さん。網の下にはあらかじめ防草シートを敷いている〉

注文すでに800箱 菜の花こーん【岩手県 7月3週号】

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 【岩手支局】一関市大東町渋民の芦農園(芦謙二代表=37歳)では、菜種かすなどを肥料に使用してトウモロコシ2.5ヘクタールを栽培。独自ブランド「菜の花こーん」としてインターネットなどで販売し、消費者から高い評価を得ている。

〈写真:「今年のトウモロコシの生育は順調ですよ」と芦代表〉

鮮度保持剤で長期販売 夏もおいしいリンゴ【青森県 7月3週号】

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 【青森支局】板柳町のふるさとセンター産直施設「とれたて市」では、農産物を長持ちさせる鮮度保持剤「スマートフレッシュ」で処理したリンゴを販売している。スマートフレッシュで処理すると、酸味が抜けず、油あがりがしないことで硬さを保つことができ、長期販売できる。

〈写真:とれたて市の職員で生産者の会津宏樹さんは「これからもより多くの人においしいリンゴを届けたい」と話す〉

中古コンバイン改造 タマネギ運搬を軽労化【香川県 7月3週号】

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 【香川支局】観音寺市大野原町の細川克彦さん(76)は、コンバインを改造してタマネギの運搬に使用、作業を効率化した。「クローラなので雨降り後の圃場でも安定して使え、キャリーを高く持ち上げなくても荷台に積めるため、軽トラより楽に作業ができます」と効果を実感している。

〈写真:運搬車と細川さん。荷台は高さを抑えられるので荷崩れしにくい〉

防風林「食品ブームの功罪【2019年7月3週号】」

 ▼ミルクティーをはじめ、大粒のタピオカが入ったタピオカドリンクが大ブームとなっている。繁華街では飲食店前に若者たちが長蛇の列を作り、太いストローを差した容器を持ち歩く姿も目立つ。タピオカドリンクを販売する飲食店の出店も加速している。
 ▼田んぼに囲まれた環境で育ったおじさんには、残念ながらカエルの卵に似た黒いつぶつぶを飲みたい気持ちが湧いてこない。だが、そんな記憶や体験を持たない若者には、黒い色や食感が新鮮に感じられるだろう。
 ▼タピオカの原料となるタピオカでんぷんは、熱帯低木のキャッサバの根茎(イモ)から製造する。独特のモチモチした食感が特徴的で、日本では冷凍うどんなど麺類やわらび餅、団子などの原料にも使われている。
 ▼2018年のタピオカ輸入量は前年比で1.4倍増の2053トン、輸入金額は1.8倍増の8.6億円と、過去最高だった。輸入先は、台湾が1位、タイが2位だ。17年までタイが1位だったが逆転した。今回のタピオカドリンクが、台湾発祥だったことが影響した。
 ▼食品のブームでは、ロールケーキや生キャラメル、ティラミス、ナタデココなどが記憶にある。ナタデココは、ココナツの実に含まれる水を発酵させて作る食品だが、生産地のフィリピンでは、特需に合わせて増産したものの、ブーム終了とともに家族経営の多くの工場がつぶれ、熱帯林を伐採して開いた畑が荒れたという。一過性ブームが招く怖さだ。

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