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今週のヘッドライン: 2019年08月 2週号

1人当たり作業は1日7.1時間 ゆとり酪農 ―― 有限会社茶ノ木(熊本県山鹿市)(1面)【2019年8月2週号】

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 熊本県山鹿市で酪農を営む有限会社茶ノ木では、搾乳や自家配合飼料の生産、牛舎の清掃などの担当を家族2人で1週間ごとに交代して、目が行き届いた飼養管理を心がける。飼料は生乳の成分検査に基づいて配合割合を調整。栄養バランスを考慮した給餌で、乳脂率4%以上を達成するなど高品質生乳を安定生産する。限られた労働力の中で、作業の効率化を図ろうと、牛舎に赤外線カメラを導入。酪農ヘルパーも定期的に利用し、1日1人当たりの作業時間を7.1時間にするなど、ゆとりある酪農経営を実現している。

(1面)

〈写真上:戻し堆肥の出来を確認する内ヶ島代表。乳酸菌によって大腸菌はほぼいないという〉
〈写真下:育成牛の哺乳を担当する美津代さん〉

2019年産米需給 在庫微減の見通しも作柄次第で緩和の懸念(2面・総合)【2019年8月2週号】

 農林水産省は7月31日、食料・農業・農村政策審議会食糧部会で、2020年6月末民間在庫量は180万~188万トンになるとの見通しを示した。19年6月末比で最大で9万トン少なく、実現すれば4年連続で米価安定の目安とされる200万トンを下回る。ただ、見通しは19年産米の適正生産量の確保が前提で、今秋の作柄などで大きく変動する可能性がある。さらに19年産主食用米の作付面積(6月末現在)は18年実績比で微減にとどまる見通しで、同省は戦略作物などへの転換の必要性を指摘。飼料用米などの取り組み計画書の追加・変更期限と備蓄米入札の8月末までの延長を決めた。米の需給と価格の安定へ、産地の対応に注目が集まる。

(2面・総合)

収入保険のつなぎ資金 「価格下落」による減収時にも利用可能に(2面・総合)【2019年8月2週号】

 NOSAI全国連(全国農業共済組合連合会)は、収入保険制度で措置されている、対象農産物に相当の見込農業収入金額の減少が見込まれる場合に「無利子」で貸し付ける「つなぎ資金の貸付」について、「農作物価格の下落による減収時」にも利用できるよう仕組み改善を行ったと発表した。これまでは災害の発生やけが・病気で収穫できないなどによる減収時を利用対象としていたが、天候不順で一部品目の価格が低迷する状況が見られることなどから、新たに農作物価格の下落による減収時も利用対象に加え、加入農業者の経営支援を強化する。

(2面・総合)

収穫前に申告 ―― 水稲共済の被害申告を忘れずに(5面・農業保険)【2019年8月2週号】

 今年は梅雨明けが遅く、日照不足による作物の生育遅れなどの影響や、シーズンを迎える台風による被害が心配される。被害発生時の共済金の支払いには、農家からの被害申告を基に行う損害評価が原則として欠かせない。万が一被害を受けたら、収穫前に被害申告をすることが大切だ。2017年4月にスタートした農業保険法により、水稲共済の損害評価も見直されている。水稲共済の損害評価について共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・農業保険)

青ネギを定額で契約販売 ―― 朝倉物産株式会社(福岡県朝倉市)(8面・ビジネス)【2019年8月2週号】

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 ハウス40棟(2.5ヘクタール)で青ネギを年間80トン生産する、福岡県朝倉市の朝倉物産(花田信一社長=64歳、従業員9人)は、九州圏内をはじめとする百貨店など約20社に、直接取引で9割方を出荷する。「安易な値引きには応じないことが、商品への自信の表れと認識される」と花田さんは力を込める。市場の相場に影響を受けない定額での取引契約を結ぶことで、経営を安定させる。人材育成や働きやすい環境づくりに熱心で、勤続10年を超える従業員が多く在籍。加工品製造にも力を入れ、自家産ネギを使ったドレッシングは自社工場で年間5万本を生産する。

(8面・ビジネス)

〈写真:「品質と鮮度を兼ね備えていることが当社の強み」と調整後のネギと共に花田さん〉

1人で水稲30ヘクタール、半分で飼料用米を4品種 無駄省き効率経営 ―― 株式会社ウエテック・上原正さん(埼玉県熊谷市)(9面・営農技術)【2019年8月2週号】

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 水稲約30ヘクタールを一人で経営する埼玉県熊谷市の株式会社ウエテックの上原正さん(65)は、半分の面積で飼料用米を生産、4品種を作付ける。多収性が特に高い品種と、刈りやすさなど作業性を重視した品種を組み合わせ、10アール当たりの平均収量は660キロと、地域平均の458キロを上回る収量を安定確保する。「増収は肥料代もかかる。収量は100点満点ではなく80点を目指している」と上原さん。資材費のデータなどを栽培の参考とし、省力・低コスト化を徹底している。

(9面・営農技術)

〈写真:「できるだけ水田に入らない。作業を減らしたい」と上原さん〉

詐欺が横行中!心配ならば「188」に電話を ―― 悪徳商法被害者対策委員会会長の堺次夫さんに聞く(3面・暮らし)【2019年8月2週号】

 不特定多数に電話で連絡して、架空の料金や被害補てんを請求し、振り込みなどを通じてお金をだまし取る「特殊詐欺」の被害が増え続けている。長年、詐欺などの対策について全国の農村などで講演する「悪徳商法被害者対策委員会」の堺次夫会長に、巧妙な手口や対策方法などを教えてもらう。

(3面・暮らし)

市内の竹林を管理 「糸島めんま」生産【福岡県 8月2週号】

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 【福岡支局】糸島市の株式会社タケマンでは、農林水産省と経済産業省が認定する「地域資源活用事業」として、市内8カ所の竹林を管理し、「糸島めんま」を生産。純国産の糸島めんまは、国産志向の飲食店から引き合いが強く、新たな地域ブランド品として注目を集めている。

〈写真:竹林整備に係る研修会や講演会などの依頼が多く、今年も10件以上受け入れている。「抱えている問題はどこも同じ。少しでも力になれれば」と吉野さん〉

サルを撃退 農作物守る愛犬「サブ」【新潟県 8月2週号】

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 【新潟支局】胎内市坂井集落の中村昇三さん(71)は、サルを追い払う「モンキードッグ」の愛犬「サブ」と集落内をパトロールし、農作物被害を抑える役割を果たしている。サブは同市初のモンキードッグとして、6月中旬に胎内市から認定証が交付された。活動は毎日朝夕2回の集落内パトロール。サルの出現が知らされると、サブのリードが外され、山奥までサルを追い払う。住民は「サブがパトロールをするようになってから、サルの出現数が減った」と手応えを感じている。

〈写真:中村さんとモンキードッグの愛犬サブ。「農作物被害を食い止めたいです」〉

味が自慢のバナナ栽培【高知県 8月2週号】

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 【高知支局】農薬や化学肥料を使用せず、皮ごと食べられるバナナを栽培している須崎市のオーキッド・フジタ社長の藤田泰雄さん(62)。46アールのハウスで洋ランとバナナを栽培し、バナナは「よさ恋バナナ」の名前で須崎市のふるさと納税返礼品としても出品されている。

〈写真:摘採前のバナナと藤田さん。実はまだ青いが、ふっくらと丸く大きく育っている〉

天井を飾る帽子140種類【鹿児島県 8月2週号】

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 【鹿児島支局】繁殖牛1頭を飼育するほか、水稲20アールと飼料畑20アールを栽培する曽於市末吉町の神﨑勝さん(86)は、農機具メーカーなどの帽子を140種類以上収集している。30年ほど前に米国の農場を視察した際、車庫に整然と並べられた帽子に引かれ収集を始めた。それ以来、農機具展示会や娘のめぐみさんが暮らす米国を訪れるたびに購入。「近所の人が譲ってくれることもありました」と神﨑さん。

〈写真:天井を埋め尽くす帽子を見上げる神﨑さん〉

子牛の下痢を低減 発症前対策が奏功【山口県 8月2週号】

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 【山口支局】「農家の財産である牛を守り、資産価値を高めることが、われわれ獣医師の仕事です」と話すNOSAI山口(山口県農業共済組合)西部地区家畜診療所の白尾大司獣医師。白尾獣医師が事故低減に向けて特に力を入れているのは、子牛の下痢予防の推進だ。2年前から診療区域の下関市内の畜産部会で、農家対象の研修会を開催。出産前の親牛へのワクチン接種の推奨や、冬場の子牛の保温など、下痢発症前の予防対策を勧めた。その結果、子牛の下痢の診療件数が減り、また重篤化することなく回復が見込めるケースが増えてきたという。

〈写真:「農家さんの収入源となる子牛を、健やかに育て上げるかが重要ですね」と白尾獣医師〉

防風林「参院選が残したもの【2019年8月2週号】」

 ▼過去2番目に低い投票率となった参院選。年金問題や消費税増税、憲法改正のほか、日米貿易交渉をはじめ農政関連の問題など争点はあったが、有権者の過半が投票しなかった。特に18、19歳の投票率は31%台に低迷した。
 ▼背景には「投票しても何も変わらない」「政治に期待しない」など政治不信や無関心があるとの指摘がある。また、与党の安定感に勝るような期待を抱かせる野党の不在、結束力不足もあるだろう。ただ、選挙権は国民が政治に参加するための大切な権利だ。政府には、若年層や政治に無関心な人たちの投票を喚起する環境整備を進めてもらいたい。
 ▼盛り上がりに欠けた参院選後、話題を集めるのが、れいわ新選組から当選した2人の議員だ。ともに重い障害があり、大型の車椅子と介助者のサポートが不可欠。国会議事堂では、本会議場の議席改修などバリアフリー工事を進め、1日の臨時国会開会に間に合わせた。
 ▼共生社会の実現に向けては、立候補や議員活動も当然のことだが、意識の外だった。福祉の重視を掲げる政党からも重度の障害者の立候補はなかったはず。すでに重度訪問介護の費用負担など現行制度の問題を提起している。福祉政策以外の分野も含め活躍してほしい。
 ▼農業分野でも、障害者などの就農を進める「農福連携」が注目されている。作業手順の見直しが全体の生産性を向上させた先進事例もある。障害を持つ当事者でないと気づかない点など、大いに学ぶ機会にしたい。


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