ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

今週のヘッドライン: 2019年09月 4週号

ビオラとクローバー 育種で躍進 ―― 見元園芸(高知市)(1面)【2019年9月4週号】

190925_1.jpg

 高知市春野町で、園芸施設約1ヘクタールで花苗を生産する有限会社見元園芸の見元一夫代表(55)は、オリジナルのビオラとクローバーを開発する育種家としても活動する。育成品種は100種を超え、イメージキャラクターをデザインし販促に活用する。また、全国12軒の農家と契約し、オリジナル品種の生産を委託。全国へ安定出荷する供給体制を構築している。

(1面)

〈写真:左から一夫さんの妻の富子さん、代表の一夫さん、長男で後継者の大祐さん、大祐さんの妻のさおりさん。「みんな花が大好きですよ」と一夫さん〉

収入保険の選択肢が拡大 来年1月から適用(1面)【2019年9月4週号】

190925_2.jpg


 収入保険は、2020年1月から仕組みが改正される。保険金等の支払い基準(基準収入の9割)は維持しつつ、補償の下限を設けて、現行より安い保険料での加入を選択できるようになる。

 補償の下限は50%、60%、70%から選択できる。基準収入が1千万円の場合、現行の保険料は7万8千円になるのに対し、補償の下限を70%とした場合は4万4千円、60%では6万2千円、50%とした場合は7万円となり、最大で約4割安くなる。

 また、加入者が積み立てる積立方式の支払率の選択肢を拡大し、加入年の積立金の負担を軽減できるようになる。

 収入保険は、ほとんどの品目を対象に自然災害のほか、販売価格の低下なども含めた収入減少を補てんする仕組み。

(1面)

豚コレラワクチン接種へ 防疫指針改定へ検討を急ぐ(2面・総合)【2019年9月4週号】

 豚コレラの感染拡大を受け、農林水産省は20日、飼養豚へのワクチン接種を可能とする方針を決めた。予防的な措置で、現行の防疫指針を改定するとともに接種可能地域の設定など具体的なルール作りを急ぐ。昨年9月の発生から1年が過ぎても終息の見通しが立たない中、生産現場からは早期の実施を求める声が上がっていた。ワクチン接種は都道府県の判断となることから、今後は生産者をはじめ関係者の合意形成が不可欠で、風評被害の防止に向けた対策の徹底なども課題となる。また、仮にワクチンを接種しても抗体を得られないケースもある。豚コレラの撲滅へ引き続き国を挙げた防疫対策を強化・徹底する必要がある。

(2面・総合)

食料・農業・農村基本計画の見直し 食料安保の施策で方向案(2面・総合)【2019年9月4週号】

 農林水産省は19日、食料・農業・農村政策審議会企画部会を開き、新たな食料・農業・農村基本計画の策定へ「食料の安定供給の確保」に向けた施策の方向案を示した。特に総合的な食料安全保障の確立では、衛星データの利活用による世界の農作物の作柄状況などの情報収集や、温暖化や災害に強い品種・栽培技術の開発などを明記。家畜伝染病の発生予防・まん延防止では、水際対策の強化などとともに地域における産業動物獣医師の確保・育成に向けて獣医学生の就業促進などを盛り込んだ。

(2面・総合)

特集:鳥獣害防止へ 捕獲とジビエを柱に対策拡充(8面・特集)【2019年9月4週号】

 農林水産省は、2020年度の農林水産関係予算概算要求で「鳥獣被害防止対策とジビエ利活用の推進」に19年度当初予算比で18億円増の122億円を計上した。捕獲活動をはじめ、先端技術を活用したスマート捕獲や侵入防止柵の整備などを強化するとともに、ジビエ(野生鳥獣肉)の利用拡大に向け、人材育成や捕獲から処理・加工段階の情報共有のためのシステム構築などを進める方針だ。近年の捕獲対策の強化などにより、野生鳥獣による農作物被害額は減少傾向にある。ただ、地域差が大きく、被害が深刻化している地域では、営農意欲の減退など大きな打撃を受けており、対策のさらなる強化は待ったなしの状況にある。政府の資料などから被害の状況や対策の現状・課題などを整理した。

(8面・特集)

第37回全農酪農経営体験発表会(9面・営農技術)【2019年9月4週号】

190925_3.jpg

 第37回全農酪農経営体験発表会が13日、東京都内で開かれ、最優秀賞(農林水産大臣賞)に静岡県富士宮市の佐々木剛さん(48)が輝いた。佐々木さんと、特別賞(全農会長賞)を受賞した島根県雲南市の板井雄士さん(40)の経営概要を紹介する。

(9面・営農技術)

〈写真上:大臣賞:放牧、飼料自給で乳飼比3割 乳量1万キロ超を15年間維持 佐々木剛さん(静岡県富士宮市)〉
〈写真下:特別賞:第三者継承で就農し定着 個体管理を徹底、好成績に 板井雄士さん(島根県雲南市)〉

石油暖房機の安全点検 一般社団法人日本ガス石油機器工業会 藤井勝実さんが解説(3面・暮らし)【2019年9月4週号】

 秋の深まりとともに朝晩の涼しさが寒さへと変わっていく時期。早くも暖房器具を出そうかと考えている人も多いだろう。しかし、いざ暖を取ろうとしたときに、点検の不備などで故障や事故などが起こっては問題だ。一般社団法人「日本ガス石油機器工業会」の藤井勝実さんに、石油暖房機を安全に使うための方法について解説してもらった。

(3面・暮らし)

西洋野菜を多種類栽培 限られた市場を開拓【岡山県 9月4週号】

190925_4.jpg

 【岡山支局】倉敷市のフジワラファームでは、西洋野菜を年間120~200種類ほど栽培し、限られた市場を開拓した。経営者の藤原稔司〈ふじわら・としじ〉さん(64)は、個性ある西洋野菜をどう料理に生かすか、食べ合わせや栄養学の面からも研究する。西洋野菜は大量に売れるものではなく、個性があり扱いが難しいため、珍しいから売れるわけでもない。市場が限られている中で、藤原さんは高級レストランなど複数と契約し、それぞれ要望に沿った野菜を提供する。

〈写真:「レストランの要望に応え、食べてくれる人がおいしいと思ってくれるように労は惜しまない」と藤原さん〉

ピリッとした味わいのベビーリーフ【石川県 9月4週号】

190925_5.jpg

 【石川支局】穴水町旭ケ丘の株式会社ミスズアグリ能登農場は、2年前から地域住民と連携し、同町下唐川地区の在来種「唐川菜〈からこな〉」を入れたベビーリーフを、ハウス96アールで栽培。1日平均3千個をパッキングし、北陸3県のスーパーを中心に出荷し好評を得ている。ベビーリーフは幼葉の総称で、サラダ用野菜だ。同社では、唐川菜をはじめ、アブラナ科のルッコラ、レッドマスタード、ビート、ピノなどと、レタス類のレッドオーク、ロメインなどを、常時9種類ほど栽培。唐川菜は、地域住民が種採りしたもので栽培し、ピリッとした味わいがアクセントになっている。

〈写真:「土で育ったベビーリーフならではの味わいを感じてください」と小川さん〉

爽やかな風味が好評 紅ほっぺのサイダー【埼玉県 9月4週号】

190925_6.jpg

 【埼玉支局】長瀞町の福島慎二さん(37)は、県内観光スポットの一つ「長瀞ライン下り」の終点近くで、観光イチゴ農園「長瀞福島農園」を経営。栽培したイチゴを使った「長瀞いちごサイダー」(1本250円)を2年前から販売し好評だ。農園ではハウス約15アールで「紅ほっぺ」、埼玉県育成品種「あまりん」「かおりん」などイチゴ6品種を夫婦で栽培する。サイダーに使うのは、香り高い紅ほっぺ。粘りのあるイチゴ果汁は飲料への加工が難しいため、地元の乳業会社に委託し、試行を重ねた末に完成した。微炭酸ですっきりとした爽やかなイチゴ風味が特徴のサイダーに仕上がった。

〈写真:長瀞いちごサイダー(1本250円)〉

イグサに勝る強度 七島藺の畳表を守る【大分県 9月4週号】

190925_7.jpg

 【大分支局】七島藺〈しちとうい〉は、畳表の原料であるカヤツリグサ科の作物で、国内の生産は国東半島(国東市・杵築市)だけだ。伝統産業として350年の歴史があり、最盛期には500万畳を生産していたが、国東市で畳表の製造まで行う農家は現在6戸。同市安岐町の松原正さん(64)・恵美さん(58)夫妻は、そんな伝統をつなぐ人たちだ。「七島藺はイグサと比べ非常に強度があり、粗っぽさと自然な風合いがある」と松原さん。七島藺はイグサとは別種の作物で、イグサが丸く細いのに対し、太く断面が三角の茎を持つ。

〈写真:七島藺の根元にある「はかま(葉鞘と葉身)」を打ち付けて取る作業〉

廃校を活用 にぎわうカフェ【福島県 9月4週号】

190925_8.jpg

 【福島支局】塙町矢塚地区の住民有志でつくる「一般社団法人矢塚明日香塾」では、廃校となった塙町旧片貝小学校矢塚分校の校舎を利用し、2017年10月に「ふるさとカフェ矢塚分校」をオープン。毎週土・日曜日の営業日に、地元住民をはじめ県内外からの多くの人でにぎわっている。カフェは職員室を改造した。手打ちうどんなどの食事はワンコインで提供し、焼きたてパンや新鮮なトマトを使用した「高原トマトジュース」が人気だ。食材は地元産のインゲンやトマトなどを、スタッフが持ち寄る。うどん打ちやパン作りの体験を予約に応じて行っている。

〈写真:メニュー表は職員室の行事予定表を利用〉

防風林「先端技術への期待とリスク【2019年9月4週号】」

 ▼顔認証技術の進歩が著しい。昨年、東京・渋谷で起きた軽トラ横転事件では、監視カメラなどの画像を基に4万人の群衆から容疑者を探し、移動に利用した駅も特定した。カメラと画像処理技術の進展、人工知能(AI)による認識率向上が背景にある。
 ▼来年の東京オリンピック・パラリンピックでは、選手や関係者の確認に顔認証システムを利用する。30万人もの関係者が競技会場などを出入りする際の確認作業を省力化するとともに、不審者の侵入を防ぐ。渋滞する空港の出入国管理の合理化も期待され、国内の空港への顔認証ゲートの導入が始まっている。
 ▼畜産など農業分野に応用できる可能性もあるという。牛や豚などの個体識別にこの技術を利用し、個体ごとに餌の食べ方や行動、健康状態を把握する。畜主の負担軽減と個体ごとの適切な管理を両立し、成績向上につなげる。顔だけで識別可能なのかと思ったら体形や模様を含むようだ。
 ▼ただ、技術の進歩で多くのメリットが見込める反面、権力による監視強化や人権侵害の恐れも指摘されている。何しろ顔写真が1枚あれば、どこで何をしたか行動が筒抜けになる。何らかの形で情報が漏れると瞬時に拡散するネット社会のリスクが加わると、標的にされる人のダメージは深刻だ。被害回避と人権を守るルール作りを急ぐ必要がある。

» ヘッドラインバックナンバー 月別一覧へ戻る