ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

今週のヘッドライン: 2019年11月 1週号

狩猟を新たな主力産業に 若手農家が中心にジビエの精肉販売も ―― 株式会社日向屋(和歌山県田辺市)(1面)【2019年11月1週号】

191106_1.jpg

 ウメやかんきつの生産が盛んな、和歌山県田辺市上芳養(かみはや)地区。Uターン就農した30代・40代の若手が中心の株式会社日向(ひなた)屋(岡本和宜代表=40歳)は、有害獣捕獲を主に、果樹の剪定(せんてい)など農作業の請け負いを担う。ジビエ肉の加工販売実績がある紀州ジビエ生産販売企業組合(同地区)と連携し、獣肉加工処理施設「ひなたの杜(もり)」の誘致を機に、年間150頭以上を捕獲しながら埋却してきたイノシシやシカを地域資源として有効活用する道筋をつけた。昨年は約100頭を精肉加工し、同市内の飲食店や宿泊施設に直接販売。特産化を図る。「狩猟を農と並ぶ上芳養の2本柱にする。まずはそれが目標だ」と岡本代表は力を込める。

(1面)

〈写真:銃で止めを刺したイノシシから、くくりわなを取り外す岡本代表ら〉

2019年産米の予想収穫量 作況99で727万トンに(2面・総合)【2019年11月1週号】

 農林水産省は10月31日、2019年産米の全国の作況指数(10月15日現在)は前回(9月15日現在)比2ポイント低下の99となったと発表した。依然「平年並み」だが、下方修正は30都道県に上り、特に九州や中国・四国ではウンカによる被害や台風被害などで大きく落ち込んだ。全国の主食用米の予想収穫量は前回比9万9千トン減の727万トンとなり、政府が示した適正生産量と同水準となる見通し。結果、来年6月末民間在庫量も今年6月末並みになる計算で、同省は「需給均衡」を見込む。ただ、仮に作況が100なら需給緩和の恐れがあった。米の消費減少の加速化が指摘される中、消費拡大対策の強化も重要な課題となる。

(2面・総合)

損害の未然防止が願い ―― NOSAI高知(高知県)(5面・NOSAI部長)【2019年11月1週号】

191106_2.jpg

 NOSAI高知(高知県農業共済組合)では、地域の事情に精通したNOSAI部長が、頻発する災害に備え、組合員に農業保険への加入の大切さを伝えている。高知県内では今年、水稲でウンカによる坪枯れが多発。自然災害や獣害などのリスクは常にあり、農家とNOSAIをつなぐNOSAI部長の重要性はますます高まっている。積極的なコミュニケーションで組合員と信頼関係を築き、地域農業の維持・振興に尽力するベテランNOSAI部長2人を訪ねた。

(5面・NOSAI部長)

〈写真上:「NOSAIの損害防止事業は農家の役に立っている」と話す上田博さん(右)〉
〈写真下:中央支所の事務所を訪れ、職員と情報を共有する中山健彦さん(右)〉

任意共済全国研修会を開催(5面・NOSAI部長)【2019年11月1週号】

 NOSAI協会(全国農業共済協会、髙橋博会長)は10月24日、制度70周年記念任意共済全国研修会を東京都内で開いた。全国からNOSAI団体の担当職員など約150人が参加。普及推進功労者など70周年記念の特別表彰のほか、事業推進の事例発表、講演などが行われた。

(5面・NOSAI部長)

農産物検査:玄米で穀粒判別器を活用 現場に即し合理的に(6面・流通)【2019年11月1週号】

 農林水産省は、国内産玄米(水稲うるち玄米)の農産物検査で、穀粒判別器を活用できるよう農産物検査法に基づく鑑定方法などの告示を改正する。2020年産の等級検査から、死米と着色粒の鑑定に、穀粒判別器の測定値を用いることを認め、業務の効率化を図る。意見公募(パブリックコメント)を経て、11月中の告示改正を予定する。同省では、10月から農産物検査規格検討会を開き、胴割粒の項目追加や着色粒の基準緩和などの検討にも着手。米の消費や流通の多様化、機器の高度化など情勢が変化する中で、生産や流通、消費などの実態に即した合理的な農産物検査の構築を目指す。

(6面・流通)

リンゴ:生産工程可視化アプリを共同開発 ―― 森山聡彦さん(青森県弘前市)(9面・営農技術)【2019年11月1週号】

191106_3.jpg

 「作業記録を分析し、売り上げにつながりづらい作業を廃止することで、作業1時間当たりの収穫量を約3倍にできた」と話すのは、青森県弘前市緑ケ丘でもりやま園株式会社を経営する森山聡彦(としひこ)代表取締役(47)。リンゴの樹(き)にQRコードの付いたツリータグを取り付けて、スマートフォンで読み込み、作業内容や時間を記録する生産工程可視化アプリ「Agrion(アグリオン)果樹」を共同開発し、利用している。今年の春には、市販も実現し、各地での普及に期待している。

(9面・営農技術)

〈写真:QRコードを読み取り、作業記録を入力する森山代表〉

気象庁3カ月予報 全国的に暖冬か(2面・総合)【2019年11月1週号】

 気象庁は10月25日、11~1月の3カ月予報を発表した。この期間の平均気温は全国で高く、降雪量は北日本日本海側で少ない見通し。例年同様、農作物の肥培管理には十分な留意が必要な冬となりそうだ。

(2面・総合)

農地を子育ての場に 新規就農してズッキーニ栽培 ―― 下島幸恵さん(長野県駒ケ根市)(3面・暮らし)【2019年11月1週号】

191106_4.jpg

 「ズッキーニが大好きでズッキーニ農家になった」と笑顔を見せる、長野県駒ヶ根市中沢の下島幸恵さん(35)は、農地15アールを借りてズッキーニを栽培する新規就農者だ。中学生から小学生まで子供3人を育て、成長を見守りながら営農する。新たに、子育て世代が子供と一緒に農業を学び、遊び、働く「のうち遊園地」プロジェクトを始める考えだ。所属する子育てサークルの仲間に声をかけ、来年から本格的に始動する予定で、"お母さん目線"で農業の魅力を発信する。

(3面・暮らし)

〈写真:ズッキーニを手に下島さん〉

台風19号 収穫期に大打撃【11月1週号】

191106_5.jpg

〈写真:冠水した水田(10月13日、栃木県佐野市)〉




191106_6.jpg

〈写真:浸水したトラクター(10月14日、宮城県角田市)〉






191106_7.jpg

〈写真:落果したリンゴ(10月16日、盛岡市)〉






191106_8.jpg

〈写真:川が氾濫し、住宅前に石や流木が堆積した(10月16日、群馬県嬬恋村)〉








積雪地で実る甘いミカン【高知県 11月1週号】

191106_9.jpg

 【高知支局】高知県内でも標高が高く、冬になると毎年30~40センチほどの積雪がある梼原町で、自家用としてミカンを育てているのは明神守さん(74)。明神さんが育てた樹は5本で、7~8年前に植えた早生品種は、4年ほど前から実を着け始めた。建物や軒が冷気を防ぎ、冬場に囲いなどをしなくても毎年甘い実を着けているという。

〈写真:「もともと祖父がダイダイやキンカンを植えていた。ミカンを植えるとき、日当たりの良い場所を選びました」と明神さん〉

雑穀タカキビの特産化へ【島根県 11月1週号】

191106_10.jpg 【島根支局】浜田市金城町の「雲城まちづくり委員会(井原忠範会長=74歳・会員20人)」では、古くから栄養食材として栽培されてきた雑穀「タカキビ」の特産化を進めている。タカキビは2メートルを超える高さまで成長するイネ科の一年草。植え付けてからの成長が早く、雑草を抑えることから栽培管理が比較的容易だ。栄養価が高く、食物繊維、鉄分などのミネラルを豊富に含む。ただし、野鳥が実を餌として好むことから防鳥ネットなどの対策が必要となる。

〈写真:収穫前のタカキビを確認する杉本さん〉

防風林「侵入害虫対策の決め手は農家の観察力【2019年11月1週号】」

 ▼今年は、ツマジロクサヨトウやヒアリといった外来昆虫が各地で見つかり、定着阻止に向けた対策の徹底が急務となっている。いずれも農作物を加害するので、農家には観察による早期発見に努めてほしい。
 ▼ツマジロクサヨトウは、南北アメリカ大陸の熱帯~亜熱帯原産とされるヤガ科の虫で、アブラナ科やイネ科、ウリ科など加害する農作物の幅が広い。アフリカやアジアの熱帯~亜熱帯に分布している。
 ▼日本では、今年7月に鹿児島県の飼料用トウモロコシ圃場で初めて発見された。その後10月下旬までに20府県100カ所超の圃場で見つかった。暖地以外で越冬できないとされるが、青森県でも確認されている。夏季に長距離を移動する可能性があり、北国も警戒が必要だ。
 ▼ヒアリは南米中部に生息する。船積みのコンテナや航空貨物にまぎれ込んで侵入する。2017年6月に国内で初めて確認され、以後、主に港湾周辺で見つかっている。10月21日までの確認事例は、14都道府県45事例に上る。繁殖力が強く、定着してしまうと根絶は困難になる。
 ▼ヒアリは、日当たりのよい開放的な場所に巣を作る。農作物の食害だけでなく、毒を持ち刺すことから人や家畜の被害も多い。刺されると痛みや腫れが起き、人によってはショック状態に陥るという。運んだのは人間で、昆虫が好んで侵入するわけではない。だが、定着した場合の生態系への影響も考えると、お引き取り願うしかないのだ。

» ヘッドラインバックナンバー 月別一覧へ戻る