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今週のヘッドライン: 2020年05月 4週号

園芸施設共済が営農を支える 台風被害を乗り越えて ―― 高知市内(1面)【2020年5月4週号】

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 「ハウス本体だけでなく、撤去費用、復旧費用などの補償にも加入していて、共済金だけで再建でき、本当に良かった」と話すのは、高知市一宮〈いっく〉でトマト約33アールを栽培する泉豊道さん(58)。2017年10月の台風21号でハウス1棟が倒壊する被害を受けたが、共済金を使って再建した。農林水産省は、台風前の6月と降雪前の11月を「災害に強い施設園芸づくり月間」として設定し、園芸施設共済および収入保険への加入推進や被害防止のための技術指導を重点的に行う。9月からは再建築価額までの補償や、ビニールが破れた場合など小さな損害での補償ができるよう改正される予定で、さらに補償が充実する。

(1面)

〈写真上:高知市一宮(いっく)でトマトを栽培する泉豊道さん。「園芸施設共済はなくてはならないもの」と話す〉
〈写真下:高知市大津乙でホウレンソウを栽培する古田辰男さん(右)。ハウス本体と撤去費用、復旧費用、天窓や自動灌水(かんすい)施設などの附帯施設を補償対象にしている。〉

新たな農村政策検討会 実践担う人材育成が鍵(2面・総合)【2020年5月4週号】

 農林水産省は19日、「新しい農村政策の在り方に関する検討会」(座長・小田切徳美明治大教授)の初会合を開き、新たな食料・農業・農村基本計画に盛り込まれた「地域政策の総合化」を踏まえた農村振興に資する施策の議論に着手した。農村の実態・要望を把握して課題解決につなげる仕組みの構築などが論点に挙がった。農村では、都市に先駆けて少子高齢化・人口減少が進行し、集落活動を維持できない集落も増えている。田園回帰や関係人口など地方への関心が高まる中で、地域資源を活用した所得と雇用機会の確保など農村に住み続ける条件整備を実施できるかが焦点となる。

(2面・総合)

日本農業法人協会がコロナ禍踏まえ「特別政策提言」 非常時も盤石な供給体制を(2面・総合)【2020年5月4週号】

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 日本農業法人協会は22日、新型コロナウイルス感染症を契機に、非常時でも農産物の安定供給を可能とする日本農業の事業継続計画(BCP)策定を求める「特別政策提言」を農林水産省に提出した。卸売市場や食肉処理施設などの農産物供給システムと生産資材供給の維持継続を基本に、より強固な体制づくりを訴えた。

(2面・総合)

〈写真:横山紳農林水産省経営局長(左)に提言書を提出した甲斐毅日本農業法人協会専務理事〉

NOSAI部長 地域農家と組合をつなぐ、事業運営に欠かせない存在(3面・NOSAI部長)【2020年5月4週号】

 地域の代表として委嘱されるNOSAI部長は、組合員とNOSAIをつなぐ重要な役職だ。農業保険関係の書類や広報紙の配布などを通じて、制度を周知する役割を担い、農家の経営の維持と発展に貢献する。近年は全国各地で自然災害が頻発しており、補償されない農家の発生を防ぎ、備えの充実を図る上でNOSAI部長は欠かせない。NOSAI部長の仕事内容や役割について稲穂ちゃんがNOSAI職員のみのるさんに聞いた。

(3面・NOSAI部長)

牛乳消費回復へ 医療従事者などに無償提供(4面・流通)【2020年5月4週号】

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 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で大幅に緩和した生乳の需給対策として、医療従事者や福祉施設などに牛乳や乳製品を無償提供する取り組みが広がっている。岐阜県酪農農業協同組合連合会は19日、医療従事者への支援として、岐阜県厚生農業協同組合連合会に牛乳200ミリパック1万本を贈呈した。費用は100万円。中央酪農会議の「牛乳等緊急対策事業」で指定団体に経費を助成する。

(4面・流通)

〈写真:岐阜県JA会館の駐車場で行われた贈呈式〉

斑点米カメムシ対策 イネ科雑草抑える管理を(9面・営農技術)【2020年5月4週号】

 水稲の等級低下を引き起こす斑点米カメムシ防除では、侵入源となる畦畔〈けいはん〉のイネ科雑草の計画的な管理が重要だ。畦畔の草刈りを地際ではなく高さ10センチ程度にする「高刈り」は、広葉雑草を温存して陰をつくり、イネ科雑草の発生を抑える。また、畦畔にハーブなどを植栽して雑草発生を抑える取り組みもあり、殺虫剤など薬剤の削減に効果を示している。畦畔の植生管理は、害虫を捕食する天敵の温存や草刈り労力の軽減にも効果が確認されている。

(9面・営農技術)

園芸施設共済、収入保険に加入 安定経営へ備えが必要【埼玉県 5月4週号】

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 【埼玉支局】所沢市の日比敏明さん(53)は、雪害や台風でハウスがつぶれた経験から、園芸施設共済に加入するとともに、収入保険にも加入した。「借りていた農地を昨年購入しました。返済するには安定した収入が必要なため、収入保険への加入を決めました」と日比さん。今年は新型コロナウイルスの影響で、売り上げの見通しがつかず不安な状況が続く。「困っているときにすぐに保険金が支払われ、安定した農業経営が維持できるよう今後も期待しています」と話している。

〈写真:「農業は工夫の余地がたくさんある仕事。自分で考え、能動的に働けることにやりがいを感じます」と日比さん〉

連作障害・根こぶ病を回避 竹パウダーに手応え【広島県 5月4週号】

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 【広島支局】東広島市福富町の原田賢志さん(39)は、ナスなどを栽培する農地(1.5ヘクタール)に竹パウダーを混ぜ込み、「連作障害や根こぶ病になりにくいだけでなく、使用する農薬の量も減った」と手応えを感じている。切ったばかりの柔らかい竹を粉砕機に入れると、1時間ほどで約45キロの竹パウダーになる。1.5キロずつ袋に詰め、2週間発酵させるという。原田さんは竹パウダーの販売にも取り組む。作業の記録用に始めたという動画共有サイト「YouTube」では、自身の農業について視聴者からの質問に答えながら、作業の様子を配信している。

〈写真:「竹パウダーは、インターネットやJAの直売所で販売しています」と原田さん〉

柔らかく甘いアスパラガス 雌株だけ集めて販売【岐阜県 5月4週号】

200527_6.JPG 【岐阜支局】「野菜嫌いなお子さんにも、今一番おいしい時期のアスパラガスを食べてもらいたい」と話すのは、瑞穂市宮田のコスモファーム・清水加寿也代表(34)。一般的にあまり知られていないアスパラガスの雌雄株を分別して収穫、雌株だけを集めた商品「ヒメアスパラ」を今年4月から発売している。清水代表は「食べ比べると雄株はあくが強く感じ、雌株は柔らかく甘味があります。それぞれに違うおいしさがありますが、食べやすい雌株を商品としました」と話す。

〈写真:「一年を通してさまざまな野菜を提供したい」と清水代表〉

シカ肉をペットフードに 猟師の負担軽減に一役【山梨県 5月4週号】

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 【山梨支局】甲州市塩山の樋山太一さん(39)は、市猟友会や自ら捕獲したシカ肉を加工したペットフードを、代表を務める合同会社SatoYamaStyle(サトヤマスタイル)で製造・販売している。捕獲の連絡が入ると、すぐに出向いて回収し、加工施設で解体。肉は2~3日1度ほどで冷蔵し、機械で乾燥させてジャーキーを製造する。解体・加工を自ら行うことで、筋や角、骨まで余すことなく利用できるようになった。ペットフードは「ワンさまニャンさま」というブランド名で販売。1番の人気商品「無添加シカ肉ジャーキー」を中心に、アキレス腱などの希少部位を含め20種類ほどの商品を地域のイベント出店やインターネットで販売するほか、ペットショップに卸す。

〈写真:イベントに同伴する愛犬で店長の「権太」と樋山さん〉

電動ジビエ丸焼き機 廃用農機で製作【長崎県 5月4週号】

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 【長崎支局】波佐見町の福嶋文徳さん(71)は、使わなくなった農業機械の部品などを利用し、電動ジビエ丸焼き機を製作した。昨年秋に開かれた「はさみ農業まつり」で使用し、来場客から「見た目に驚きましたが、おいしかったです。イノシシのイメージが変わりました」と反響があった。モーターや減速機は、不要となった水稲播種機の部品を利用し、ジビエを回転させるためのベルト部分には農機具のゴム製Vベルトを使用した。チェーンだと手を挟む危険性があるため、Vベルトを使用し、熱で傷まないよう防熱板を付けるなど工夫した。

〈写真:昨年秋のはさみ農業まつりで行われたイノシシ丸焼きの実演〉


防風林「農業集落に受け継がれてきたもの【2020年5月4週号】」

 ▼農林水産省が設置した、新しい農村政策の在り方検討会の協議が始まった。都市部に先駆けて少子高齢化と人口減少が進む農村の振興に向け、関係府省と都道府県・市町村、事業者の連携・協働を図る「地域政策の総合化」などの具体策を検討する。
 ▼初会合では、農村をめぐる事情について、1農業集落当たりの農家の割合は、2015年で7.5%などと説明があった。農業集落に占める農家の割合は、1960年には60.9%と過半だった。しかし、70年には45.7%と半数割れし、2000年には10.7%と減り続けている。
 ▼農業集落は、農業上形成されている地域社会とされる。地縁や血縁で結びついた社会生活の単位で、農地や用排水路の保全活動、祭や芸能を催す際の単位とも言える。
 ▼混住化の進展は周知のことだが、100戸の集落で農家は8戸に満たない計算だ。今年実施されている農林業センサスで、農家の割合がどの程度になるのかと怖くなる。
 ▼集落活動は、祭や芸能を含め地域農業と密接に関わって実施されてきた。農家がいない農業集落で、祭や芸能の成り立ちや意味を継承できるだろうか。

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