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防風林「食品ブームの功罪【2019年7月3週号】」

 ▼ミルクティーをはじめ、大粒のタピオカが入ったタピオカドリンクが大ブームとなっている。繁華街では飲食店前に若者たちが長蛇の列を作り、太いストローを差した容器を持ち歩く姿も目立つ。タピオカドリンクを販売する飲食店の出店も加速している。
 ▼田んぼに囲まれた環境で育ったおじさんには、残念ながらカエルの卵に似た黒いつぶつぶを飲みたい気持ちが湧いてこない。だが、そんな記憶や体験を持たない若者には、黒い色や食感が新鮮に感じられるだろう。
 ▼タピオカの原料となるタピオカでんぷんは、熱帯低木のキャッサバの根茎(イモ)から製造する。独特のモチモチした食感が特徴的で、日本では冷凍うどんなど麺類やわらび餅、団子などの原料にも使われている。
 ▼2018年のタピオカ輸入量は前年比で1.4倍増の2053トン、輸入金額は1.8倍増の8.6億円と、過去最高だった。輸入先は、台湾が1位、タイが2位だ。17年までタイが1位だったが逆転した。今回のタピオカドリンクが、台湾発祥だったことが影響した。
 ▼食品のブームでは、ロールケーキや生キャラメル、ティラミス、ナタデココなどが記憶にある。ナタデココは、ココナツの実に含まれる水を発酵させて作る食品だが、生産地のフィリピンでは、特需に合わせて増産したものの、ブーム終了とともに家族経営の多くの工場がつぶれ、熱帯林を伐採して開いた畑が荒れたという。一過性ブームが招く怖さだ。

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