農作物共済
農作物共済の対象作物は
水稲、陸稲、麦です。
対象となる災害は
風水害、干害、冷害、雪害その他気象上の原因(地震および噴火を含む)による災害、火災、病虫害、鳥獣害などによる災害です。ただし、薬害等人為的な災害は含みません。なお、麦の災害収入共済方式と水稲の品質方式については、上記災害による麦または水稲の減収または品質の低下を伴う生産金額の減少が対象となります。
農作物共済への加入は
| ◎当然加入: |
水稲20〜40アール(北海道は30〜100アール)、麦10〜30アール(北海道は40〜100アール)以上を耕作している農家は自動加入となります。 |
| ◎任意加入: |
上記以外の農家でも、申込みにより水稲、陸稲および麦を合わせて10アール(北海道は30アール)以上耕作している人は、任意加入ができます。 |
補償期間は
| ◎水稲 | : |
本田移植期(直まきの場合は発芽期)から収穫するまでです。 |
| ◎陸稲、麦 | : |
発芽期(移植する場合は移植期)から収穫するまでです。 |
引受方式の種類は
引受方式等の特徴は次のとおりです。
| 共済目的 |
引受方式 |
補償割合 補てん割合 |
支払開始 損害割合 |
内容 |
水稲 陸稲 麦 |
一筆方式 |
7割 (注1) |
3割 (注1) |
耕地ごとに引受け、耕地の基準収穫量の農家が申し出た支払開始損害割合を超える減収部分に対して共済金を支払う仕組み |
水稲 麦 |
半相殺方式 |
8割 (注2) |
2割 (注2) |
農家単位で引受け、減収耕地の減収量の合計が、農家の基準収穫量の農家が申し出た支払開始損害割合を超える減収部分に対して共済金を支払う仕組み |
水稲 麦 |
全相殺方式 |
9割 (注3) |
1割 (注3) |
農家単位で引受け、農家の減収量が、農家の基準収穫量の農家が申し出た支払開始損害割合を超える減収部分に対して共済金を支払う仕組み |
| 麦 |
災害収入 共済方式 (注4) |
9割 (注3) |
1割 (注3) |
農家ごとに減収又は品質の低下があり、かつ生産金額が基準生産金額の農家が申し出た補償割合に達しない場合に共済金を支払う仕組み |
| 水稲 |
品質方式 (注4) |
9割 (注3) |
1割 (注3) |
農家ごとに、減収又は品質の低下があり、かつ生産金額が基準生産金額の農家が申し出た補償割合に達しない場合に共済金を支払う仕組み |
| (注1) |
組合等は共済規程等で補償割合(6割、5割)及び支払開始損害割合(4割、5割)を規定することができる。 |
| (注2) |
組合等は共済規程等で補償割合(7割、6割)及び支払開始損害割合(3割、4割)を規定することができる。 |
| (注3) |
組合等は共済規程等で補償割合(8割、7割)及び支払開始損害割合(2割、3割)を規定することができる。 |
| (注4) |
これらの引受方式を選択できるのは、基本的に収穫物の概ね全量を農協等に出荷しており、その出荷資料等で収穫量や生産金額等が確認できる者に限られる。 |
| (注5) |
このほかに、水稲に限り特定の地域では、特例一筆方式(例えば、補償割合が7割、支払開始損害割合が2割の仕組み)がある。この場合も、組合等は共済規程等で、補償割合(6割、5割)及び支払開始損害割合(3割、4割)を規定することができる。 |
*水稲病虫害事故除外方式:上記表にある水稲の引受方式(品質方式を除く)において、共同防除体制が整っている地域については、農林水産大臣の指定を受けて病虫害を事故除外することができます。この場合、病虫害事故に見合う掛金が割り引かれます。
共済金額(補償額)は
| ◎一筆方式 |
: |
単位当たり共済金額×耕地ごとの基準収穫量(注1)×0.7(または0.6または0.5) |
| ◎半相殺方式 |
: |
単位当たり共済金額×耕地ごとの基準収穫量の合計×0.8(0.7または0.6) |
| ◎全相殺方式 |
: |
単位当たり共済金額×耕地ごとの基準収穫量の合計×0.9(0.8または0.7) |
◎品質方式(水稲) ・災害収入共済方式(麦) |
: |
基準生産金額(注2)×組合員等が選択した付保割合(注3) |
| (注1) |
耕地ごとの基準収穫量とは、10アール当たり基準収穫量に耕地面積を乗じた量。 |
| (注2) |
基準生産金額とは、品質を加味した平年的な生産金額。 |
| (注3) |
0.4から0.6の間で組合等が共済規定等に定める割合(=最低付保割合)以上で、組合員等が選択した補償割合(0.9または0.8か0.7)以下の範囲で組合員等が選択した割合。 |
共済掛金は
「共済掛金の額=共済金額×共済掛金率」
により算出されます。
「共済掛金率」は、過去20年間の被害率をもとに決められ、3年ごとに見直されます。
共済掛金には国の国庫負担がつきますので、実際に農家が負担する掛金は半分(麦は掛金率3%以下部分が50%、3%を超える部分が45%)になります。
損害発生の通知と損害評価は
| ◎損害発生通知 |
: |
共済事故が発生したときおよび共済金の支払いを受けるべき損害があると認められるときは、遅滞なくNOSAI組合等に通知しなければなりません。通知されなければ、損害評価はなされません。 |
| ◎損害評価 |
: |
農家の損害発生通知を受けて、農林水産大臣が定める損害認定準則に沿って行われます。組合等は現地調査を実施し、調査終了後、損害評価会の意見を聴いた上で、組合等ごとの共済減収量を認定し、NOSAI連合会に報告します。 |
*詳しいことは、損害評価のページをご覧下さい。
支払共済金の額は
共済金の支払額は、以下のとおりです。なお、ここに掲げる例示は、どの方式等についても農家の最高の補償割合(最低の支払開始損害割合)を選択したものです。
◎一筆方式
耕地ごとの減収量が、当該耕地の基準収穫量の3割を超えた場合に、次の算式で求めた共済金が支払われます。
共済金=単位当たり共済金額×共済減収量(※)
(※)共済減収量=(基準収穫量−収穫量)−基準収穫量×0.3
◎半相殺方式
農家ごとの減収量が、農家の基準収穫量の2割を超えた場合に、次の算式で求めた共済金が支払われます。
共済金=単位当たり共済金額×共済減収量(※)
(※)共済減収量=(被害耕地の基準収穫量の合計−被害耕地の収穫量の合計)−農家の基準収穫量×0.2
◎全相殺方式
農家ごとの減収量が、農家の基準収穫量の1割を超えた場合に、次の算式で求めた共済金が支払われます。
共済金=単位当たり共済金額×共済減収量(※)
(※)共済減収量=(農家の基準収穫量−農家の収穫量)−農家の基準収穫量×0.1
◎麦の災害収入方式および水稲の品質方式
農家ごとに、品質の低下を加味した実収穫量が基準収穫量を下回り、かつ生産金額が共済限度額(基準生産金額の9割)に達しないときに、次の算式で求めた共済金が支払われます。
*地域によっては、水稲の「特例一筆方式」、「特例半相殺方式」もありますので、詳細については最寄りのNOSAI組合等へご相談ください。
無事戻し
過去3年間に農家の納めた共済掛金の合計額の2分の1に相当する額が、過去3年間に受け取った共済金および過去2年間に受け取った無事戻し金の合計額より多い場合、納めた掛金の一部を戻す制度です。
なお、地域によっては、共済掛金の2分の1より低く定めているところもあります。
| 水稲 |
引受戸数(戸) |
引受面積(アール) |
共済金額(円) |
被害戸数(戸) |
被害面積(アール) |
共済金(円) |
| 平成 5年 |
2,821,143 |
192,026,971 |
1,847,140,979,986 |
1,366,243 |
97,441,166 |
439,417,907,101 |
| 平成 6年 |
2,783,292 |
199,534,241 |
1,919,140,909,352 |
190,723 |
4,563,872 |
11,933,548,708 |
| 平成 7年 |
2,724,142 |
190,704,612 |
1,852,641,652,434 |
153,408 |
7,340,302 |
14,918,399,912 |
| 平成 8年 |
2,649,706 |
177,503,213 |
1,732,005,931,342 |
118,917 |
3,882,803 |
6,000,061,232 |
| 平成 9年 |
2,588,275 |
175,644,269 |
1,707,374,843,797 |
128,375 |
3,204,140 |
5,759,426,909 |
| 平成10年 |
2,505,993 |
162,013,439 |
1,563,469,427,943 |
319,697 |
10,969,682 |
24,652,454,173 |
| 平成11年 |
2,438,238 |
160,678,732 |
1,535,555,063,089 |
279,430 |
10,662,924 |
21,724,236,354 |
| 平成12年 |
2,365,170 |
158,843,037 |
1,499,043,958,076 |
64,196 |
1,498,687 |
2,924,196,776 |
| 平成13年 |
2,287,908 |
152,898,123 |
1,399,703,099,368 |
78,403 |
3,193,361 |
5,858,532,228 |
| 平成14年 |
2,223,718 |
151,848,162 |
1,353,890,804,197 |
60,940 |
4,776,188 |
9,234,735,284 |
| 平成15年 |
2,168,532 |
149,744,000 |
1,252,304,191,741 |
414,824 |
40,039,022 |
98,983,166,847 |
| 平成16年 |
2,116,325 |
153,845,028 |
1,282,906,414,970 |
261,140 |
14,334,965 |
34,979,031,392 |
| 平成17年 |
2,054,934 |
154,393,738 |
1,295,102,617,428 |
105,621 |
3,214,030 |
5,472,427,727 |
| 平成18年 |
1,985,130 |
152,746,308 |
1,278,721,645,535 |
141,050 |
7,226,656 |
20,722,903,160 |
| 平成19年 |
1,884,104 |
151,271,131 |
1,234,763,678,485 |
81,471 |
4,604,272 |
7,320,786,345 |
| 平成20年 |
1,800,645 |
147,861,529 |
1,217,294,622,400 |
51,780 |
1,614,515 |
2,870,161,486 |
| 陸稲 |
引受戸数(戸) |
引受面積(アール) |
共済金額(円) |
被害戸数(戸) |
被害面積(アール) |
共済金(円) |
| 平成 5年 |
11,447 |
231,532 |
880,949,586 |
6,480 |
123,181 |
171,107,546 |
| 平成 6年 |
10,808 |
225,355 |
859,950,427 |
6,762 |
134,310 |
291,801,791 |
| 平成 7年 |
8,055 |
169,586 |
650,530,798 |
3,360 |
61,622 |
101,376,060 |
| 平成 8年 |
5,162 |
105,689 |
402,528,024 |
3,548 |
72,225 |
164,320,474 |
| 平成 9年 |
4,170 |
87,489 |
311,033,176 |
994 |
17,291 |
20,598,315 |
| 平成10年 |
3,417 |
74,592 |
268,212,500 |
979 |
19,064 |
21,630,750 |
| 平成11年 |
2,858 |
66,595 |
237,378,540 |
1,222 |
23,507 |
36,270,290 |
| 平成12年 |
2,324 |
54,301 |
192,993,456 |
450 |
8,467 |
12,987,260 |
| 平成13年 |
1,837 |
44,172 |
153,756,001 |
1,318 |
31,653 |
84,768,429 |
| 平成14年 |
1,609 |
41,597 |
138,775,616 |
642 |
14,433 |
23,466,016 |
| 平成15年 |
1,285 |
34,270 |
112,080,145 |
357 |
8,006 |
9,876,240 |
| 平成16年 |
1,183 |
33,040 |
111,116,515 |
594 |
15,590 |
25,221,865 |
| 平成17年 |
995 |
29,783 |
98,798,950 |
183 |
4,538 |
5,321,680 |
| 平成18年 |
750 |
20,890 |
66,665,178 |
130 |
2,808 |
3,002,328 |
| 平成19年 |
525 |
15,238 |
46,375,573 |
94 |
2,478 |
3,739,848 |
| 平成20年 |
421 |
14,548 |
45,532,174 |
105 |
3,605 |
4,242,912 |
| 麦 |
引受戸数(戸) |
引受面積(アール) |
共済金額(円) |
被害戸数(戸) |
被害面積(アール) |
共済金(円) |
| 平成 5年 |
182,199 |
20,806,620 |
86,163,801,725 |
60,368 |
7,404,971 |
7,956,216,593 |
| 平成 6年 |
125,932 |
17,172,874 |
74,161,116,866 |
46,940 |
5,038,016 |
5,185,866,990 |
| 平成 7年 |
117,943 |
16,904,511 |
72,538,755,151 |
44,561 |
8,384,778 |
18,742,940,768 |
| 平成 8年 |
116,072 |
17,351,083 |
71,753,959,075 |
45,584 |
9,995,778 |
15,387,047,839 |
| 平成 9年 |
109,709 |
17,140,422 |
69,299,361,016 |
38,089 |
4,558,278 |
6,270,798,679 |
| 平成10年 |
105,031 |
17,421,518 |
72,176,101,142 |
52,165 |
5,625,251 |
8,976,997,239 |
| 平成11年 |
99,562 |
17,925,999 |
78,168,747,033 |
24,188 |
5,319,876 |
10,165,048,897 |
| 平成12年 |
101,903 |
19,302,921 |
82,296,190,690 |
25,499 |
3,953,356 |
6,509,560,481 |
| 平成13年 |
105,924 |
21,205,173 |
93,448,247,063 |
36,409 |
5,835,902 |
6,640,688,240 |
| 平成14年 |
115,484 |
22,668,430 |
98,845,458,141 |
38,559 |
5,246,639 |
6,748,355,441 |
| 平成15年 |
110,057 |
23,147,165 |
100,855,736,629 |
41,534 |
6,458,554 |
6,665,902,908 |
| 平成16年 |
102,382 |
23,195,687 |
102,425,546,201 |
25,242 |
4,189,657 |
3,792,303,098 |
| 平成17年 |
93,584 |
23,083,301 |
108,245,972,482 |
24,219 |
6,021,494 |
4,783,398,543 |
| 平成18年 |
88,909 |
23,740,271 |
114,104,760,911 |
29,414 |
9,525,243 |
8,903,578,320 |
| 平成19年 |
62,932 |
24,762,687 |
63,836,785,294 |
12,968 |
4,773,383 |
2,145,789,411 |
| 平成20年 |
61,337 |
25,072,375 |
67,224,413,677 |
11,175 |
5,735,721 |
2,876,853,143 |
共済金が支払われるまでの手続きは?
質問1
水稲等農作物の収穫期に入っておりますが、被害が発生してから、共済金が支払われるまでの手続きを教えてください。 |
回答
一筆・半相殺方式については、まず農家が、共済の支払対象となる災害によって被害があると認めたときは、その耕地のすべてについて、災害の種類、発生年月日および場所、その他災害の状況を農業共済組合等に通知しなければなりません。収穫期になると、共済連絡員(共済部長)から「損害通知書=損害評価野帳」の用紙をもらって、先の事項を書き込み、共済連絡員を通して農業共済組合等に提出することになります。それと同時に被害耕地に立札を立ててもらいます。
農業共済組合等は、農家から通知のあった全耕地について、評価地区ごとに損害評価員(1班3名が標準)によってしっ皆(全筆)調査をしますが、さらに地区間に評価の見方に差が出ないように、組合等の損害評価会委員が抜取調査を行って調整し、組合等としての評価高(当初評価高という)を決めて、県の農業共済組合連合会に報告します。
これと同時に、県の農業共済組合連合会は、各組合等に行って、抜取りによる実測(坪刈り)調査を行い、県内の各組合等の評価が公正で均衡がとれるようにし、必要により組合等評価高を修正もします。これを連合会の損害評価会にかけて、連合会当初評価高として農林水産省に報告するわけですが、損害(共済で支払対象とする減収量)が正式に決まるまでには、この後、農水省による認定(承認)という手続きがあります。
農林水産省では、統計部による減収調査にもとづいて減収量を推定し、一定の許容範囲内に連合会の当初評価高が収まっていればそのまま認定され、それを超えている場合は、その範囲内で認定(通常災害の場合は承認)されます。 |
質問2
被害はあまりなかったと思って、組合等には被害申告してなかったのですが、収穫してみたら意外と収量が少なくて驚いています。収穫終了後に被害申告しても、共済金は支払われるのでしょうか。 |
回答
収穫前に被害申告がなされていなければ、残念ながら共済金は支払われません。問1でもお答えしましたように、農業共済の損害評価は、収穫前の立毛の段階での圃場調査となりますから、収穫後の申告では、損害評価が不可能となってしまうからです。このようなことが起こらないよう、共済の対象となる被害が発生しているかどうか慎重に検討し、申告もれのないよう心がけたいものです。 |
詳しくは最寄りの各NOSAIまでお問い合わせください。
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