「切り返しの作業がいちばん面倒くさかったんですよ」──市川市大町でナシ栽培を手がける小川喜由さんは、肥料の山を特製のアタッチメントが付いたバックホーで手際良く切り返す。
はじめは解体作業用の3本づめのアタッチメントを使って肥料の切り返しをしてみたが、熟成して細かくなったものには役に立たなかった。
これを解決するために近所の鉄鋼所に相談して完成したのが、バケット型特製アタッチメントだ。「つかめる」ことに加えて、バケットが付いたことで「持つ」こともできるようになり、用途が広がった。
バケットには、水抜き用の穴のほか、長いだ円の穴も数本開けてあり、運転席から中の様子が分かるようになっている。
「とにかく何にでも使えるようになって便利になりました」。堆肥の切り返しだけでなく、枝のような小さいものから根など大きなものまで、何でも運べて動かすことができるようになったと小川さんは満足そう。
「トラクターができなかった作業をほとんどカバーしてくれます。ただもう少しつめの部分が長いと作業がしやすいようだ」とさらに改良をしたいという。
ちなみに製作費は約28万円。