子牛の白痢や下痢対策として、畜舎内にこたつを持ち込むなどして暖を取る工夫をしてきた鹿児島市皆与志町の菖蒲谷時吉さんは、中古サイロを使って、子牛専用小屋を製作した。
「安全に暖房を」と考えていた折、目をつけたのが冬場でも内部がほどよく暖かいサイロ。高さ約3メートル、直径約2メートルの上下2段タイプの中古サイロを1万円で譲ってもらい、妻の多美子さんと製作に取り掛かった。
解体して約1センチ厚のパネル板で作った底板の上に、下段部を伏せた状態で置き、ボルトで固定。子牛が出入りできるようにサイレージの取り出し口を縦約90センチ、横約50センチにグラインダーで切り込んでいる。
小屋内は、太陽熱で暖まり、保温効果は高いが、古い電気こたつの発熱装置部分も天井に取り付け、万全を期している。
「曇りの日でもほどよく暖まる。子牛は寒い時や夕食後は自分から入って行きますよ」と菖蒲谷さん。