高低差がある広い水田では、せっかく田植えをしても水深にばらつきがあり、稚苗の管理は大変。西彼杵郡西彼町下岳の山口千代治さんは、あぜシートを使って水田の区分を行い、立派な稲を育てている。
山口さん方の水田40アールのうち20アールで、土地改良後の地盤沈下が原因と思われる、かなりの高低差ができた。耕うんや代かきのときに土を移動したが、それでも追いつかなかったという。このまま苗を植えれば、水の深い所では苗が水に浸かってしまい、水が浅い所では分けつが少なくなる。また除草などでも障害があって思うように苗が育たない。
そこで山口さんは、昨年から長さ35センチ、幅5センチほどに割った竹を重ねて上部をくくり、あぜシートを押えるようにして立て、20アールの水田を区分けすることにした。
「土地の高低であぜシートがヘビのように曲がりくねり、知らない人が見たらおもしろい田んぼだと思うかもしれませんが、稚苗の管理がとてもやりやすくなり、同じ大きさで育っていきます」と山口さんは話す。