収穫したミカンの運搬作業は足場が悪いうえに、足腰への負担はかなり大きい。そこで、少しでも労力を軽減しようと阿久根市山下の園田義雄さんは、すべり板を利用した運搬具を考案した。材料は孟宗竹(もうそうちく)とタロ木、番線と釘のみ。
園田さんはハウスミカン22アールのほか、露地ミカン3ヘクタールを栽培する果樹専門農家だ。
孟宗竹はコンテナが滑りやすくするため、節が引っかからないように根っこを上側にする。また、割った竹を固定する釘は両端に斜めに打つ。これだけで、収穫後果樹園からかつぐなどして運搬していたつらい作業は、高い土手でもスムーズにできる。
「土手の上と下で2人は必要ですが、安全で体への負担もかなり軽減されました」と義雄さんは満足そうに話す。