「ハウスの花の後片付けもっと楽に」――ハウス(43アール)と露地で切り花70アールを栽培する佐世保市の磯本安男さんは、アイデア器具で後片付け作業のスピードアップ・省力化を実現した。
アイデア器具はいくつか考案し、ベスト3は次の通り。
まず、「灌水パイプの抜き取りアタッチ」。L字鋼をパイプの径に合わせて半円形にカットし、鉄筋の持ち手に溶接したものだ。この道具は、つなぎ合わせた灌水パイプの継ぎ目にあてがい、軽くハンマーでたたくだけで、簡単にパイプが取り外せる。「数百本のパイプも手際よく外せ、傷みもありませんよ」と磯本さんは話す。 二番目は、「支柱の抜き取りフック」で、四角の鋼材のこま切れに太めの番線を通しただけのもの。栓抜きと同じテコの原理で、片方を運搬機(オートキャリー)の荷台へ掛けて油圧で引き抜く方法だ。
最後は、「株掘上機」で、鉄板を溶接し組み合わせて箱状にしたもの。これをトラクターの後部に取り付けて畝の上をけん引する。すると残った花株が、根こそぎ掘り起こされて、枯れた株や雑草も残さずきれいに片付けることができる。
「灌水パイプの抜き取りアタッチ」
「支柱の抜き取りフック」
「株掘上機」と磯本さん。 「家内も、仕事がはかどり、作業が楽になったと喜んでいます」と話す