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ネギ用乗用農薬散布機を製作(2000年12月1週号・ちば版)

乗用農薬散布機 ネギの消毒作業は、動噴からの長くて重いホースを取り回し、ノズルによる散布が一般的。そこで、果樹園用の中古スピードスプレーヤー(SS)の左右に、可動式のアーム型散布ノズルを取り付け、ネギ用乗用農薬散布機を製作したのは、沼南町のナシ栽培農家・渡来泉さん。最近はトラクター装着式のブームスプレーヤーなどの利用も見られるようになったが、「市販機械もあるが、工夫次第で安くていいものができる」と渡来さん。

 この機械は、アーム式のため1度に5畝の散布ができ、10アール当たり200リットルを5分ほどで散布できるという。ネギ畑に利用する農家は、「10畝ごとに機械の通れる通路を確保したので、収量に影響がでるのではと思ったが、病気が減り収量は安定した」と評価も上々。また、これまでは手作業で行っていたため、散布にムラが生じ3回行っていたが、同機利用によって「1〜2回で済むようになった」という農家も。

 アーム式のノズルを前方に折りたためるようにしたため、市販品の跳ね上げ式のように木の枝などにぶつかることもない。また、噴射ノズルは上下に可動し、定植直後の小さな宙にも対応できるような工夫もある。

 製作費用は、中古で譲ってもらったSSが20万円、その他部品が15万円と合計30万円。だが、「減農薬と作業の安全性を目標にした」と渡来さんは満足そうだ。

<写真:アーム式のため1度に5畝の散布ができる>