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防風林「納豆の日には国産大豆の生産振興を考えよう【2015年7月2週号】」

 ▼「所変われば食も変わる」といわれるが、顕著なものに納豆がある。東日本では好んで食べられるが、「独特の臭いと糸を引くのが苦手だ」と敬遠するのは西日本の人に多い。
 ▼7月10日は「納豆の日」、由縁は「なっ(7)とう(10)」の語呂合わせ。関西の納豆協同組合が1981年に地域限定で制定したのが最初。全国的な記念日になったのは92年。
 ▼全国納豆協同組合連合会の情報サイトによると、縄文時代後期に食していた可能性が高く、納豆の語句も平安時代の『新猿楽記』(藤原明衡著)に登場しているというから立派な伝統食。普及の領域が偏るのは、東日本は冬場に雪で覆われ、保存可能なタンパク源として好まれたのが理由らしい。
 ▼総務省の家計調査によると、納豆の地方別世帯当たり年間支出金額は、東北が5千円を超え北陸・北海道・関東と続き、近畿以西では九州を除いて東北の半分程度しかない。
 ▼納豆菌やイソフラボンなどの効能が評価され健康食としても定着。北海道産極小粒「スズマル」は銘柄納豆で人気という。国産大豆は現在、需要高で14年産は60キロ当たり1万4千円と高値傾向だ。納豆の日、一食多めに国産大豆振興に寄与しよう。