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「最勝柿」使用 干し柿の特許取得 就職して技伝承 ―― 石川県志賀町・治郎堂一夫さん(1面)【2016年3月1週号】

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地元企業「菜夢来」が伝統受け継ぐ
 「80歳を過ぎた新入社員です」と顔をほころばせるのは石川県志賀町安津見の治郎堂一夫さん(85)。干し柿(ころ柿)を熱湯で洗い、製造過程で用いた硫黄成分を除去する製造方法を考案して特許を取得するなど高品質な干し柿生産を続けてきた。この高い技術を受け継ぐ後継者の不在が課題だった。町内で水稲や野菜などを生産する合同会社「菜夢来(さむらい)」が治郎堂さんを正社員として雇用。治郎堂さん指導の下、加工場を構築し、高品質な干し柿の量産化に成功した。高齢化が進む能登町で樹園地4ヘクタールを借り受けて柿生産を始め、産地化やブランド化に本腰を入れる。輸出も視野に入れ、干し柿を地域活性化の起爆剤に据える。

(1面)

〈写真下:石村さん(右)に干し柿生産を指導する治郎堂さん〉