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浮遊するTPP/承認案 衆院通過も米国の姿勢は混迷 国民理解 不十分なまま(1面)【2016年11月3週号】

 環太平洋連携協定(TPP)承認案と関連法案は10日の衆院本会議で、自民・公明両党と日本維新の会の賛成多数で可決され、衆院を通過した。審議の継続を求めていた民進、自由、社民の野党3党は採決前に退席したが、「数の力」で押し切った。政府・与党は今国会の会期延長も視野に、国内手続き完了に万全を期す方針だ。ただ、山本有二農相の相次ぐ不適切な発言などを受け、衆院の審議は、国民が求める熟議には程遠いまま終わり、TPPに対する農家の不安・懸念は払しょくされていない。なにより、TPP脱退を明言するドナルド・トランプ氏が米大統領選挙に勝利し、早期発効は困難との観測が強まる中で、批准にまい進する政府・与党の対応に生産現場などでは疑問・不信が広がっている。

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