ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

NOSAI事業推進大会 農家の経営安定へ結集(1面)【2016年11月4週号】

 NOSAI全国(全国農業共済協会、髙橋博会長)は21日、東京都文京区で「NOSAI事業推進大会」を開く。全国のNOSAI関係者ら約800人が参加し、自然災害が頻発する中、共済金の早期支払いなどを通じて被災農家の経営再建支援に今後とも全力を挙げることを確認。さらに政府・与党が収入保険制度の導入とNOSAI制度の見直しを検討する中、(1)NOSAI団体が収入保険制度の実施主体になれるよう新たな全国組織を立ち上げる(2)NOSAI制度のセーフティーネット機能が十全に発揮できるよう農家のNOSAIへの結集に万全を期す――とした特別決議も採択する。

大会スローガン
◎NOSAI組織が一丸となり 農業・地域の活力向上に貢献しよう
◎多発する自然災害に備え 更なる制度の普及に総力を挙げよう
◎農業経営リスクに幅広く対応するため 収入保険制度の実施主体となろう
◎NOSAIの災害対策機能を強化し すべての農業生産者の経営安定を図ろう
◎建物・農機具共済の補償を拡充し 農家資産の保全に全力を尽くそう
◎積極的な広報広聴活動を展開し 農家とのきずなをさらに強めよう

大会決議(案)
 我が国の農業・農村は、担い手の不足、集落機能の減退等を抱えつつ、地震や台風、集中豪雨など自然災害が多発する中でも、積極的に食料自給率の向上や6次産業化の推進、農産物輸出の拡大等に取り組んでいる。また、現在、TPP交渉の協定承認と関連法案が国会で審議されているが、将来に亘り国民に食料を安定的に供給すること並びに生産基盤を維持し次世代へつなげることが大きな課題となっている。
 NOSAIはこれまでも、農業経営や地域経済を支える基幹的セーフティネットとして機能してきたが、大規模自然災害が多発する中、その役割はますます重要なものとなっており、これを強化すべく、より一層の加入推進に努めなければならない。
 我々NOSAI団体は、今後もこの基幹的な役割を果たし、地域農業を未来につなぐことができるよう、次の事項に強力に取り組むものとする。
1 地震や台風、集中豪雨などによる被災農家の経営再建支援のため、共済金の早期支払いに努めるとともに大規模自然災害からの復旧・復興に積極的に参画すること
2 TPP交渉協定の関連法案の趣旨を踏まえた農家・農業の将来に向けた安定的な発展を図るとともに、これに必要な地域の関連組織・団体との連携を強化すること
3 NOSAI部長等基礎組織の充実や1県1組合化の推進、ガバナンスの強化、政治的中立性の確保を含むコンプライアンスの実践等、組織体制・事業運営基盤の強化に努めること
4 NOSAI制度の見直しについては、多様化する農業に対応するとともに、引き続き全ての農業経営体を対象とした「災害による損失の合理的補てん」の機能が発揮できる制度の確立を目指すこと
5 収入保険制度の導入に際しては、NOSAI制度の機能が引続き十全に発揮できるようにするとともに、NOSAI団体がその実施主体となること
6 「信頼のきずな」未来につなげる運動の仕上げに向け、各共済事業の推進目標を達成すること
7 農業共済新聞をはじめとした各種媒体を活用した広報・広聴活動を積極的に展開し、農家・組合員とのきずなを強固にすること
 以上決議する。

特別決議(案)
1.収入保険制度について、NOSAI団体がその実施主体となれるよう、法制上の措置を講じ、新たな全国組織を立ち上げること
2.NOSAI制度の見直しに当たっては、農業災害対策の基幹としてのセーフティーネット機能が十全に発揮できるよう、農家のNOSAIへの結集に向け、万全を期すること

平成28年11月21日
「信頼のきずな」未来につなげる運動
NOSAI事業推進大会

(1面)