大学のサークル活動として農作業や地域づくりに取り組む学生たちを、過疎化が進む農村が受け入れ、人材確保や新事業の展開などに生かす事例が増えている。棚田保全に活動する静岡県菊川市上倉沢のNPO法人せんがまち棚田倶楽部〈くらぶ〉は、静岡大学の農業サークルと連携。農作業だけでなく、人を呼び込むイベント企画や情報発信、交流など、若手が多様な活躍をして地域住民の意欲向上にも貢献している。学生たちは卒業後も定期的に農作業に集まり、卒業生の一人が移住してNPO法人の運営に加わるなど、長期的な活動の発展につながっている。
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〈写真:生き物調査では住民と共に学生たちも説明する〉