福岡県と大分県で記録的な大雨に見舞われた九州北部豪雨から2カ月、甚大な被害を受けた福岡県朝倉市と東峰村などでは、行方不明者の捜索や道路の復旧工事などが続く。多量の土砂や流木が田畑や果樹園地に堆積した結果、NOSAI筑後川流域(筑後川流域農業共済組合)では、水稲共済で収穫皆無の申告があった約187ヘクタールに対し、共済金の仮渡しを8月31日から始めている。被災農家は、早期の営農再開を目指しているが、管内では多くの農地が被災し、復旧のめどは立っていない。規模縮小を余儀なくされ、営農継続へ苦境に陥っている。
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〈写真:ナシの交配樹を前に渕上さん。大規模な土石流で園地は流失し、見る影もない〉