政府が目指す「攻めの農林水産業」で注目される技術革新(イノベーション)。だが、ICT(情報通信技術)やAI(人工知能)と言われても、高価で扱いが難しいなど、多くの農家にはかなりハードルが高い技術のような印象を抱いてしまう。最近では施設園芸で先端技術による自動環境制御装置が導入されているが、まだコスト面などで課題が多い。農家が市販品からシステムを自作して、安価で手軽に最新技術を利用できないか――。農研機構・東北農業研究センター(盛岡市)は設置や管理が容易な製品を組み合わせて、ハウス内の映像や温度・湿度変化を遠隔地で確認できる「通い農業支援システム」の実証試験を進めている。
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〈写真:「移動する手間が大幅に省けた」と紺野専務。事務所でハウス内を確認〉