農作物を荒らす野生害獣を追って「忠犬」が山野を走る――。長野県南木曽(なぎそ)町は、有害鳥獣を追い払うための飼い犬を忠犬として登録し、育成費の支援や、害獣を追い払うときには放し飼いも認める「忠犬事業」に取り組み、効果を上げている。2匹の柴犬、くるみとモカを飼う早川親利さん(67歳、水稲45アール、キュウリ、トマトなど10アール)は犬を家に入れないなど、厳しいしつけとけじめをつけて接する一方、体調が悪いときは玄関で犬と一緒に寝るなど、人・犬一体で獣害を防いでいる。
(12面・特集)
〈写真:手前がモカ、奥がくるみ。足の速さもかなりのもの〉