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棚田を守るどぶろく 特区を活用「コシ」 原料に付加価値を創出(1面)【2018年9月1週号】

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 冬には積雪が2.3メートルを超える新潟県有数の豪雪地帯、上越市牧区坪山。区画整理された階段状の棚田が広がり、収穫期には黄金色に染まる中山間地域で、水稲などを栽培する中川卓夫さん(77)は、構造改革特区制度を活用してどぶろくを製造・販売し、経営の安定化を図っている。自家栽培する「コシヒカリ」で仕込むどぶろくは、全国のどぶろく事業者が品質を競い合うコンテストで高評価を得るなど人気を博す。県内外のイベントに出向いて棚田の魅力をPRしながら売り込んでいる。坪山集落の全農家で構成する農事組合法人「坪山の郷」の代表も務め、息子の景一さん(44)とともに受託した棚田で作業しながら、耕作放棄地を出さないよう景観維持にも貢献している。

(1面)

〈写真:坪山集落の棚田を指さす卓夫さん。「昔から高品質米が取れる地域。これからも主食用米で棚田を守っていきたい」と話す〉