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防風林「2019年を表す漢字は【2019年12月3週号】」

 ▼今年の世相を表す漢字は「令」と発表された。新天皇即位に伴う「令和」への改元を新時代の幕開けととらえ、希望を託したと説明にある。闇営業や薬物使用など法"令"順守が問われたことや災害による警報などの発"令"の意味もあるという。
 ▼漢字は、全国からの応募1位が選ばれる。「令」の字は、応募総数約21万6千票のうち、2位の倍以上となる3万票超を獲得した。2位は「新」、3位は「和」で、新天皇即位や改元を喜ぶ国民の多さの現れと言えるだろう。個人的には、災害頻発の印象が強く、4位の「変」、5位の「災」の方がしっくりとくる。
 ▼また、米国のタイム誌が選ぶ「今年の人」には、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16)が選ばれた。スペインで開かれた国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)の会場でも演説し、「世界の指導者や政治家が行動しないことが(地球温暖化対策の)最大の脅威」など、強い言葉で対策の停滞に抗議する。
 ▼活動を始めたのは昨年の8月から。過激な発言や行動が注目され、学生や政治家など幅広い支持を集めている。移動する際に飛行機への搭乗を拒否しているグレタさんに賛同し、スウェーデンでは鉄道の利用者が増えたそうだ。
 ▼自国第一を主張して温暖化自体を否定したり、農地を広げるために森林火災を放置する後ろ向きの指導者たちには叱責(しっせき)の「喝」を贈ろうか。