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防風林「新しい生活様式で食の課題解決を【2020年6月1週号】」

 ▼新型コロナウイルス対策による外出自粛が続き、いわゆる"巣ごごもり消費"で食品の需給にも影響が及んでいる。今は落ち着いてきたが、一時はスーパーから米や乾麺などが消え、冷凍食品なども品薄になった。最近はバターの家庭消費が急増し、欠品が生じている。
 ▼農林水産省によると、4月下旬~5月上旬の家庭用バターの販売個数は、前年比で6割ほど増加した。家庭でバターを使った菓子や料理をつくる機会が増えたことが要因という。外出自粛によるストレス解消の意味も含め、家族で作業でき、楽しめる菓子や料理づくりが歓迎されたのだろう。
 ▼健康維持の基本は食にあるはずだが、実際には朝食の欠食や孤食など家庭の食にも課題が多い。サザエさん一家のように、家族で食卓を囲み、話し合う団らんの時間を過ごす家庭はかなり減っているそうだ。
 ▼新型コロナの感染防止では、「3密」回避を基本とした新しい生活様式の実践は必須で、テレワークなど在宅勤務も増える見通しだ。ちゃぶ台がなくても実践できる"新しい団らん"を模索し、家族で語らい食生活を豊かにする機会としたい。