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防風林「出来秋に向けて一歩ずつ【2020年7月4週号】」

 ▼サンマの初競りで、キロ単価が4万円を超えたと報じられた。店頭価格も1匹6千円ほどと庶民には手の届かない水準になった。昨年のサンマ水揚げ量も統計開始以来最低となり、卸売価格は高値で推移した。一定量以上捕れないと採算が合わないと、漁業関係者は漁獲量の回復を願っているという。
 ▼食べる側にもおいしいサンマが安く食べられる方がよい。刺し身も塩焼きも炊きたてのご飯との相性がよく、酒にも合う。良質のタンパク質のほか、鉄分やビタミン、カルシウムなど栄養が豊富で、脳の働きをよくするドコサヘキサエン酸(DHA)なども含まれる。
 ▼サンマは、北太平洋に広く分布する。日本の漁獲の対象は、夏に千島沖に集まり、夏から秋にかけて日本列島に沿って南下する北太平洋群とされるものだ。海水温の上昇や外国漁船との競合などが不漁の原因に挙げられている。ただ、明確な理由は分からないという。
 ▼異常な大雨となった梅雨も、例年に比べ遅れるが間もなく明ける見込みだ。サンマの漁獲量が増え、出来秋の新米と味わえる日を楽しみに頑張ろう。