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防風林「道の駅 地域の中核施設としてさらに発展へ【2020年10月3週号】」

 ▼行楽シーズンを迎えると、テレビで最新の「道の駅」情報が流れる。今や直売所やレストランは当たり前、観光農園やホテル、温泉、遊園地を併設する施設もある。1993年の制度開始から、四半世紀で全国1160カ所に増え、道の駅めぐりも観光コースの一つだ。
 ▼道の駅は一般道の利用者に休憩や情報を提供する場として始まった。直売所併設など地域振興目的の活用が進み、次第に道の駅自体が目的地となる。現在では、年間の利用客は2億人以上、年間売上高約2500億円に成長した。東日本大震災などを経験し、近年は防災拠点の役割も期待されている。
 ▼国土交通省は、道の駅を「地方創生・観光を加速する拠点」とする第3ステージに進めようと支援策などを有識者委員会で検討中だ。インバウンド(外国人旅行客)の受け入れや防災の拠点化、子育てや地域活性化の核となるセンター機能の充実など今後の姿を描く。
 ▼新型コロナウイルスの感染拡大で、一時は道の駅も物販・飲食施設の閉鎖や時短営業を余儀なくされた。現在は、感染防止対策の一環でドライブスルーやテークアウト販売、キャッシュレス化など利便性の向上も図る。道の駅の魅力は、地域の旬の農産物や珍しい食品などの発見があることだ。巣ごもりにも飽きた。また出かけてみようか。