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防風林「大震災から10年目の余震に学ぶ【2021年2月4週号】」

 ▼寝しなの時間を襲った福島県沖を震源とする地震は、東京でも揺れる時間を長く感じ、寝床を出るかどうか迷った。ニュースで宮城・福島の一部地域で最大震度6強と知り驚いたが、まもなく発災から10年となる東日本大震災の余震と聞いてさらに驚いた。
 ▼気象庁のホームページで調べると、大地震の後、震源近くの不安定な状態を解消しようと発生するのが余震だ。多くは、大きく揺れた本震後は規模の小さい余震となり、時間経過とともに発生頻度は減っていく。ただ、より大きな地震が起きて本震とされる例もあり、活動が収まるまで判別はできないそうだ。
 ▼また、1995年に発生した兵庫県南部地震の余震活動は20年以上を経ても続き、2カ月に1度ほど震度1以上の余震が発生したという。特に三陸沖は、同規模の地震が起きやすい場所とされ、もう10年たつからと人間が勝手に気を抜いてはいけないのだ。
 ▼地球の年齢は46億年とされ、登場したばかりの人類に簡単に解き明かせるものではない。それでも経験と研究を積み重ねていけば、大地震による甚大な被害を抑制できると信じている。