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防風林「自殺防止は孤独にしない声かけから【2021年3月1週号】」

 ▼長引くコロナ禍で赤ちょうちんとも縁遠くなり、交流や気晴らしの機会は確実に減った。在宅勤務では、メールを基本に意思疎通を図るが、事務所でするような世間話ができず、寂しさを感じるときがある。ちょっとした会話も仕事には大事だったのかと改めて考える。
 ▼3月は「自殺対策強化月間」だ。3月の自殺者が年間で最も多いことから、関係省庁や自治体、関連団体が連携して相談事業や広報・啓発事業を展開する。コロナ禍で雇用や暮らし、人間関係などが悪化し、社会全体の自殺リスクが高まっているとされ、悩みを抱える人を孤独にしないことが重要だ。
 ▼対策では、ポスターや広告掲載による呼びかけのほか、自治体や団体による電話やSNS(会員制交流サイト)なども含めた多様な相談窓口の存在をPRする。さらに重要なのは、悩んでいる人に気づき、声かけや話を聞く見守り人"ゲートキーパー"の存在だという。
 ▼厚生労働省は、「誰でもゲートキーパー手帳」をホームページに掲載し、専門性の有無に関わらず、行動に移すことを呼びかける。誰もが生きづらさを感じる時代で、おせっかいできる人材が求められている。