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果樹の枝折れを防ぐ除雪器具を開発【11月3週号 秋田県】

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 【秋田支局】県果樹試験場(上田仁悦場長)では、大雪で果樹の枝が折れる被害を防ぐため、省力的に樹体を守る除雪器具「スノーホール」を開発し、さらなる改良に取り組んでいる。枝折れの原因が、雪がしまって沈み込む力(積雪沈降力)で引っ張られ、折れる場合が多いことに着目。枝の周辺に積もった雪に溝を付け、積雪沈降力を破断すれば枝折れを防ぐことを実証した。公益財団法人あきた企業活性化センターの助言を受け、積雪沈降力を破断する器具の原案開発を由利本荘市の発明家・湯田秋夫さんに依頼。精密板金メーカーのMEP(大仙市)が製品化した。器具の重さは2キロ。雪にまっすぐ挿し、ハンドルを前後に動かすとバケットの先端が閉じて雪をつかみ、持ち上げて溝の外に雪を出すことができる。上田場長は「農家に昨年試してもらい、耐久性の向上と軽量化を図った。モニター販売などを通して改良を重ね、除雪の省力化が見込める器具として普及させたい」と話す。

〈写真:除雪器具の改良版スノーホール〉