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子連れで楽しめる観光農園オープン【1月4週号 和歌山県】

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 【和歌山支局】「子連れでも疲れない」という観光農園「くつろぎたいのも山々。」を今月26日に開設したのは、かつらぎ町の猪原有紀子〈いのはら・ゆきこ〉さん(35)。「気を使わずに子どもを遊ばせることができて、親はそれを見ながらゆっくりできる、そんな"自分がほしい観光農園"です」と笑顔で話す。猪原さんは夫の祥博〈よしひろ〉さんと大阪府内で仕事に就いていた。長男を妊娠中に訪れたかつらぎ町の景色に祥博さんが一目ぼれし、縁もゆかりもない同町への移住を考えたという。猪原さん自身、自然体験や観光農園をよく利用したが、おむつ替えや授乳ができるスペースがなく、苦労した経験があった。そこで目指したのが、「お母さんが疲れず、親子でゆっくりくつろげる観光農園」だ。農園のメインは原木シイタケとブルーベリー。近所のブルーベリー農家にいろいろ教わりながら、何十年も耕作放棄地だった土地を自分たちできれいに整備し、設備を整えた。開設に向けてクラウドファンディングを活用し、昨年3月24日からの51日間で733人・1千万円という支援が集まった。支援者の中には、ボランティアとして農園に手伝いに訪れ、そのまま同町に移住を決めた人がいるという。観光農園は1日限定5組で開催し、季節によってシイタケ狩り、ブルーベリー狩り、バーベキュー、たき火、キャンプなどを用意。シイタケやブルーベリーの年間オーナー制度を設け、年3回の栽培・収穫体験に優先的に参加できるなどの特典を付けている。

〈写真:ブルーベリーの生育を見る猪原さん。「子どもの遊具を設置して楽しめる場所にしたい」と話す〉