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サツマイモ10品種栽培 つぼ焼きで移動販売【2月1週号 富山県】

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 【富山支局】「芋のことをもっと知ってほしい」と話すのは、県内各地で焼き芋の移動販売に取り組む「越中芋騒動」の松下兼久〈まつした・かねひさ〉さん(48)。手掛ける焼き芋は、つぼの中に芋をつるして蒸し焼きにする「つぼ焼き芋」だ。サツマイモ栽培と焼き芋販売を始めたのは2015年。「サラリーマン生活はおもしろくない。自分でものを作って売ることで日々の暮らしの楽しみが変わると思ったのがきっかけ」という。富山市八尾町にある5アールの畑で、「べにはるか」「シルクスイート」「クイックスイート」など約10品種を農薬や化学肥料を使わずに栽培する。店では常時3~4種類用意し、「選ぶところから芋を楽しんでもらいたい」と松下さん。「お客さんに喜んでもらえるとやりがいを感じる。栽培から販売まですべて自分でやっているからなおさら」と話す。つぼ焼きの燃料の炭も自分で作りたいと、森の育成も始めた。「焼き芋をすべて富山のもので作ることで、遊休農地の活用と里山を守ることにつなげたい」と話す。

〈写真:移動販売のワゴン車の前で「多くの人に食べてもらいたい」と松下さん〉